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亀井静香氏に聞いた「仲間に裏切られない方法」とは 『週刊ポスト』 / 財務省支配を許すな 『月刊日本』

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亀井静香氏にあえて聞いた 「仲間に裏切られない方法」とは
NEWSポストセブン2012.04.23 07:00
 消費税増税法案の閣議決定をめぐる党の混乱で、4月6日に国民新党を離党した亀井静香前代表。その亀井氏を直撃し、仲間に裏切られない方法をあえて聞いてみた。
  * * *
  オレは今年76になるけど、仲間に裏切られないようにしようなんて考えたことないよ。人を信じるから裏切られるが、だからといって人を信じられないと生きていけない。裏切られたら傷つくけど、生きていくというのは人を傷つけるということで、オレだって知らないうちに仲間を傷つけていたかもしれんさ。
  でもね、政治家は国民を裏切っちゃならない。小泉郵政改革に信念をもって反対し、刺客も立てられ、地獄の底で結党したのが国民新党だった。だからこそ、増税しないという国民への約束を破ることがあってはならんのよ。民の竈(かまど)から煙が立ち上ってないのに、税を取るなんて政じゃない。
  そういって諭してもわからないんだから、これ以上、国民に無様な状況を見せるわけにはいかんじゃないか。仲間に裏切られても、国民を裏切るわけにゃいかん。(政調会長の亀井)亜紀子ちゃんだけは国民への信義を守ってくれたけどね。
  国民新党は1丁目1番地の郵政民営化の見直しはやった。先日の見直し法案には、自民党のほとんどが賛成した。造反したのは3人だけだろう。彼らはオレとは考え方は違うが、筋は通したから評価するよ。
  本当は、自民党の多くの議員は最初から民営化で良くなるとは思っていなかったが、選挙が怖いから小泉(純一郎・元首相)に従っただけ。それが政治家として「裏切られない生き方」だというなら残念な話だよね。
  そういえば石原慎太郎(東京都知事)にも「新党は白紙」といわれて裏切られてるじゃないかって? いやいや、オレは今でも彼を信じてるよ(笑い)。
 ※週刊ポスト2012年5月4・11日号

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日本人は魂を抜かれたのか  亀井静香
 by 月刊日本編集部.
■永田町の枠組みを超えた新政治勢力を!
 ―― 亀井さんは、野田政権の消費増税法案に反対して、連立離脱を表明したが、結局国民新党から離党するという結果になった。
 亀井 政治家として国民との約束を破るわけにはいかない。二〇〇九年九月九日に成立した国民新党、民主党、社民党による三党合意は、「現行の消費税五%は据え置くこととし、今回の選挙において負託された政権担当期間中において、歳出の見直し等の努力を最大限行い、税率引き上げは行わない」と明記していた。そして、野田政権も国民新党と民主党との合意書で、この三党合意を尊重することを確認していた。
  しかし、野田政権は国民との約束を破り、消費増税に反対する多数の声を無視し、消費増税法案を閣議決定しようとした。政治家は、国民と約束したことを破っちゃいけない。三月二十九日、私は首相公邸を訪れ、連立離脱を野田首相に通告したのだ。
  郵政改革は、私が郵政改革担当大臣として提出した法案を引っ込め、名誉も名も捨て、議員立法で今国会成立の見込みがついていた。消費増税で譲ってまで民主党との連立を維持しなければならない理由はなかった。しかし、残念なことに国民新党内で混乱が起きてしまった。その責任を感じ、政調会長職を解かれた亀井亜紀子氏とともに離党することにした。まあ、みっともない親子喧嘩みたいなものだ。「では親父が家を出ればいいだろう」と。それで、私は党を出た。
  もはや、既存の政党にこだわる時ではない。従来の永田町の論理が限界に達しているのだ。既成政党の合従連合でわが国の状況を変えることなどできない。「中央の政治、永田町の議員だけに任せてはおけない」と言う人たちが溢れている。政治の力学を根本的に変えるために、そうした思いを抱いている人たちと一緒に考え、行動していく。
  明治維新と同様に、地方から湧き起こるエネルギーを結集しなければいけない。そして、既存の枠組みを超えた「オール・ジャパン」で新たな政治勢力を誕生させる。次の選挙を機に、必ずこれを実現させる。石原慎太郎氏も「死ぬ気でやる」と言っている。いまこそ国民のために私は行動を起こす。
■財務省支配を許すな!
 ―― 現在のような状況で増税を強行すれば、さらに景気を悪化させることになる。
 亀井 国家が萎んでしまっているときに、さらに消費増税をしようなどというのは、きちがい沙汰だ。井戸がぶっ壊れて水もたまっていないときに、井戸を直すことを考えずに、水をくみ上げることだけを考えている。
  橋本政権時代の一九九七年に三%だった消費税が五%に上げられ、景気は後退していった。GDPも橋本政権時代の五百十兆円から四百五十兆円に、六十兆円も縮小してしまった。私は一九九六年の総選挙の際にも「今消費税を引き上げれば回復基調にある景気が再び後退する」と主張して譲らなかった。
  橋本政権は消費増税など緊縮財政を強行したが、一九九八年七月に発足した小渕内閣で、私は政調会長に就任し、緊縮財政から積極財政へ転換させた。その結果、GDPはマイナス成長から二%成長に上がっていった。ところが、小泉政権で再び緊縮財政がとられた。
 ―― 野田政権も財務省の論理に乗っかり、消費増税に突き進もうとしている。
 亀井 財務省の連中は、未だに「昔のそろばん」で勘定し、それで政治を動かそうとしている。財務省は財政赤字を強調し、「これ以上の借金を将来の世代に残してはいけない」などと言うが、日本の政府債務は、ギリシアなどとは違う。日本の場合には、政府債務といっても九五%が国内からの債務なのだ。
 ―― 財務省所管の「外国為替資金特別会計」には、百兆円の外貨準備(資産)がある。これは、国民からの借金(短期国債)で調達され、その大部分が米国債に投資されている。なぜ、これを財源にしないのか。
 亀井 消費税に頼らなくても、無利子非課税国債など、いくらでも方法はある。ところが、財務省は財源について考えるための材料を国民に提供していない。政治家は、国民の立場に立って財務省と対決すべきだ。
■日本人は魂を抜かれた
 ―― 財務省の論理に政治家が屈してしまっている。
 亀井 政治家は財務省に操られている。まったく政治家の体をなしていない。政治家が国民の生活など見向きもしなくなっているのだ。だから、いまの「政治家」たちは政治家ではない。バッジをつけること、自分のポストのことしか考えていない。
 ―― これほどまでに政治が劣化してしまったのはなぜか。
 亀井 永田町に本物の政治家がいなくなってしまったのは、日本人全体の心が病んできたからであり、政治家だけの問題ではない。
  やってはならない戦争をやり、それに負けてしまい、占領されて、日本人は魂まで抜かれてしまったのだ。本来日本人は、私利私欲に走らず、困っている人がいればそれを助け、公のために尽くそうという心を持っていたはずだ。ところが、魂を抜かれた日本人は、自分のカネ儲けだけに専念するようになってしまった。その結果が、今日の日本人の姿なのだ。
  自分さえ良ければ他人のことなど知ったことではないという利己主義が蔓延した。個人の欲望が肥大化し、人間としての心が失われ、人間を人間扱いしないような社会になってしまっている。だから、本来わが国の伝統にはなじまない市場原理主義が簡単に浸透してしまった。
  そして、いまや「国家の財源が足りなければ弱い者から取ればいい」という安易な考えが罷り通るようになってしまった。強者からは取ろうとせず、弱者から取ろうとしている。税制は、国民生活、特に弱者の生活を守るという視点に立って考えなければだめだ。もちろん直間比率の問題は常に検討しなければならないが、民が苦しんでいるときに、弱者の生活を圧迫するような増税をすべきではない。
  皆で助け合い、皆で協力して生きていこうという日本人の良き生活文化はどこに行ってしまったのか。現在の政治は、一部の人たちの富と権力を守ろうとする政治に堕している。
 ―― 目先の損得勘定だけで動くようになってしまったからこそ、日本人としての誇りを失い、大国に依存し、大国に阿り続けている。
 亀井 敗戦のショックで、日本人全体が事なかれ主義に陥り、やらなければならないことから目をそむけている。アメリカ従属の考え方が政治家に染みついてしまっている。戦後六十七年経ってもなお、日本は自立していない。まるで占領下にあるような有様だ。
  アメリカに守ってもらい、アメリカに追従していればよいという「奴隷の幸福」状態を恥とも思わなくなっている。いまこそ、日本は対米自立の意思を固めなければいけない。それは難しいことではない。
 ―― 日本人には本来のDNAが残されているはずだ。
 亀井 それに火をつけなければいけない。日本人としての魂を取り戻し、国民生活を守るという立場で外交政策も考えるべきだ。そうすれば、対等の立場でアメリカにモノを言えるはずだ。
■大塩平八郎とゲバラに肖りたい!
 ―― 亀井さんの政治家としての歩みには、大塩平八郎を髣髴させるものがある。
 亀井 私はどちらかというと文学少年だった。ところが大学に入って合気道を始めたことから変わった。学習院高等科の先生をしていた嶋田和繁先生から、ぼろぼろの大塩平八郎『洗心洞箚記』や『大西郷遺訓』を渡され、読むように言われた。それから大塩や西郷に関する本を買い漁って読み、大塩や西郷を自らの生きざまの手本にしたいと思うようになった。
 
以下全文は本誌5月号をご覧ください。
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関連:亀井亜紀子です。国民新党を亀井静香代表と共に離党しました。 2012-04-07 | 政治
   追放 亀井静香怒りの激白
   日刊ゲンダイ2012年4月7日 掲載
「野田政権がやったことは政党政治の完璧な否定だ」
 国民にしてみれば、チンプンカンプンではないか。亀井代表らが解任されて、離党を表明した国民新党の混乱だ。たった8人の政党が党内分裂というのもみっともないが、国民新党は亀井が立ち上げ、消費税引き上げには明確に「ノー」を言ってきた政党だ。消費税引き上げに抗議して、連立離脱するという亀井の主張は筋が通っているのに、連立与党に残りたい連中が代表を切り捨て、野田首相との連立継続の道に走ったのだ。こういう手合いを権力亡者という。浅ましい連中だ。離党を決めた亀井静香氏に胸中を聞いた。
 離党を表明する直前、個人事務所で亀井は淡々と語り始めた。日刊ゲンダイ本紙記者が問うたのは、亀井を切り捨て、連立に残るという道を選んだ自見金融担当相、下地幹事長らの「浅ましさ」だ。そうまでして、権力にしがみつきたいのか。一体、どういう事情があるのか。亀井にはどういう説明をしたのか。それを問うた。
「私も唖然としています。代表解任なんて、党の規約にない。一方的に議員を集めて、勝手に解任なんて、できないのにやっちまった。私を切ったのは私が党に入れた人たちですよ。そういう議員らが私の首を取る。私の不徳なのかなあ。だって、理由が分からない。郵政民営化法改正案の成立を見届けたい、そのためには連立にとどまらなければいけない、というが、これは自民、公明、民主による議員立法なんです。政府答弁も必要ないし、自然に成立する。そんなことは彼らも分かっているんですよ。それなのに、そういう理由で連立にとどまるという。なにがあったか分かりませんが、この間、(国民新党の)下地幹事長は民主党の輿石幹事長や藤村官房長官と密に連絡を取り合って、『絶対に連立を解消しませんから』と言っていたという。悲しい話ですね」
 結局、彼らは与党にいたいだけなのだろう。と同時に、野田政権による相当の「裏工作」があったことも容易に推察できる。消費税引き上げに「政治生命を賭している」野田は小沢グループらの反発に焦りまくっている。そのうえ国民新党に連立離脱されたら、目も当てられなくなる。だから、必死で亀井の動きを封じ込めたのだ。
<残った連中は権力亡者のゴロツキたち>
「消費税引き上げについて、党内で意見を聞かせてくれと言った。意見を聞いたうえで、代表である私が決断して、野田首相に増税の閣議決定には署名できないと伝えた。署名するということは法案成立に責任を持つということですから。連立離脱を表明しました。しかし、私らの仲間(自見大臣のこと)を引き続き、使いたいのであれば、無所属で使ってもらうことにしますが、どうかと言った。野田首相は翌日の朝まで考えると言い、その後、それはできないと断ってきた。しょうがありません、となったのです。首相とのやりとりは、理屈にならなかった。税と社会保障の一体改革でしょう。社会保障の設計がないのは順番からしておかしいと言ったが、『それはそれとして進める』と言う。やるべきことをやらないで、国民に約束したことを反故(ほご)にして、やらないでいいことをやると言う。何かに取りつかれているとしか思えない。加えて、野田首相は、私が連立離脱を宣言した政党に対し、『党内にはいろいろな意見があるようだ』と言い、党内干渉のような対応をした。これは議院内閣制、政党政治の完璧なる否定です」
 亀井は今後について、「日本の政治はこれじゃいかんという地方からのうねりの中で、新しい政治勢力を結集していく」と言った。その成否はともかくとして、野田政権に正義がないことだけは確かである。
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亀井亜紀子のホームページ | 陽の当たる島根へ
こんにちは。亀井亜紀子です。
 本日(4月6日(金))、国民新党を亀井静香代表と共に離党しました。離党にあたり、亀井静香代表と2人で綿貫民輔前代表を訪ねました。「国民新党を離党したい。」と亀井静香代表が伝えた時、「国民新党じゃないんじゃない?」とすぐに切り返した綿貫先生の言葉がとても印象的でした。自分達が作った国民新党はなくなってしまった、という認識で2人は一致していたので、綿貫先生もサバサバした感じでした。これは結党メンバーである私の父(亀井久興)も同じ気持ちであり、離党を決めるにあたり父に電話して私の意思を伝えたところ、今の国民新党にいても未来がないので、将来を考えればここで離れた方がよいということで同意してくれました。今回の騒動で党のイメージが傷付いたこと、そのことについては残念ですが、「こちらから切り捨てて前に進もう。」という亀井静香代表の考え方が正論だと思います。
 国民新党で起きたことについては、このホームページでお伝えした通り(国民新党で起きたこと?、国民新党で起きたこと?)です。党則や規約にない手法、つまりクーデターで党を乗っ取ったこと、総務省への届け出が文書偽造であること、それに対して政党交付金が支払われることについては、強欲6人組が今後どのような行動を取るのか、国民の皆様が監視してください。
 私としては日本が大変な時に、彼らに煩わされている時間はありません。亀井代表が繰り返していた「桜の花咲く頃」、国民新党がこんな風に「ぶっ壊れる」とは思いませんでしたが、何かが生まれる時には何かが壊れるのが必然なのでしょう。「桜の花咲く頃、永田町の景色が一変する。」という代表の予告は当たっているかもしれません。その予告を現実にする為、私も動きたいと思います。
 最後に、国民新党本部を入った正面、テレビの上にいた亀のぬいぐるみは本日、党本部での記者会見後に私が拉致しました。今、議員会館事務所に避難しています。置いてくるのはかわいそうなので。番記者の皆様、ご心配なく。とても癒されます…。
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