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中国次期指導部は7人体制に縮小も、胡氏が影響力維持狙う/中国軍機関紙が共産党への忠誠訴え

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焦点:中国次期指導部は7人体制に縮小も、胡氏が影響力維持狙う
2012年05月15日17:48 [北京/香港 11日 ロイター]
 中国の胡錦濤国家主席(69)が推し進めようとしている中国最高指導部、共産党政治局常務委員(現在9人)の規模縮小は、自身の後継者や将来の経済、政治改革に対して大きな影響を及ぼしそうだ。
 退任する中国の指導者は、将来にわたって影響力を及ぼすことがある。胡主席は10年間の任期終了を控え、党政治局常務委員を7人に減らすことを望んでおり、次期政権で自身の取り巻きを通じて影響力維持を狙っているとのうわさに拍車を掛けている。
 党の事情に詳しい複数の関係筋によると、胡主席は次期最高指導部が小規模になれば自身の派閥が最多数を占めると計算しているという。
 年内には習近平国家副主席(58)が率いるとみられる次期最高指導部が発表され、胡政権は来年3月に退任する予定だ。ただ、複数の関係筋によると、党政治局常務委員の規模をめぐる議論の影響で、次期最高指導部の発表は来年1月に後ずれする可能性もあるという。もしそうなれば、中国の政治状況を覆っている不確実性が強まりそうだ。
 香港在住の中国専門家、ウィリー・ラム氏は、胡主席が自身の権力基盤である党青年組織、共産主義青年団(共青団)派からより多くの取り巻きを次期最高指導部に送り込もうと努力しているようにみえると指摘。少なくとも3人分の委員のポストを確保したのではないかとしている。
 もしも胡主席の陣営が党政治局常務委員7人のうち3人のポストを確保したのが事実だとすれば、ほかの派閥がそれ以上を確保した様子はなく、大きな権力を握ることになる。
 香港バプティスト大学の中国専門家、Jean-Pierre Cabestan氏は「胡主席の関心は、党大会後も院政を敷いて影響力を一段と増すことだ」と話す。
 胡主席と、後継者と目される習副主席は、性格や党における歩みも異なるが、政治的に対立しているとはみられていない。とはいえ、習副主席が胡主席のこうした考えをどのように見ているかは明らかではない。
 たとえ胡主席の派閥が最大勢力になるというリスクがあるとしても、習副主席はよりコンパクトな最高指導部を好む可能性もある。
 シンガポール国立大学東アジア研究所の薄智躍シニア・リサーチ・フェローは「規模を縮小したほうが政策決定がはるかに容易になる。規模が大きくなれば意見が多様化し、コンセンサスが得にくくなる」と指摘する。
 複数の専門家は、いずれにしても習副主席は胡主席の路線を加速することの圧力にさらされ、胡主席の権威を引きずる10年間を送ると予想。一方、たとえ胡主席が影響力を残そうとしても、習副主席には時間がたっぷりとあるほか、それを跳ね返すだけの胆力があるとの指摘もある。
<ライバルの反対>
 党政治局常務委員が7人になれば、習近平氏にとってコンセンサスを得られやすくなりそうだ。
 ただ、複数の関係筋によると、胡錦濤主席のもくろみは、逆に党政治局常務委員を11人に増やそうとしている指導部内のその他の勢力から反対される可能性がある。11人になれば、1966年以来で最大の常務委員数だ。
 香港バプティスト大学のCabestan氏は「習氏は(胡主席よりも)性格が強気で、指導者としても強気なタイプだろう。おそらく、自分の周囲にそれほど多くの人員を配置したいとは思わないのではないか」とみる。
 関係筋によると、こうした最高指導部の規模や人事をめぐる議論により、党内部では5年に1度開かれる党大会の延期が検討されている。
 党大会では次期国家主席や首相などが発表される予定。もともとは9月か10月の開催となるはずだったが、11月─来年1月に先送りされる可能性があるという。
 これまでのところ、習氏のほか、温家宝首相の有力な後継者である李克強・副首相の常務委員残留が確実視されているが、その他の最高指導部人事は未定のままだ。
<習近平氏の出方>
 ただ、こうした自身の政権をめぐる議論において、習近平氏のできることは限られている。次期国家主席に満場一致で選ばれることを優先するなら、あえてこの問題に注力するリスクを冒すことはないだろう。
 とすれば、党政治局常務委員の規模をめぐって影響力を持つのは、退任する胡錦濤国家主席らとみられる。
 しかし、残りの任期が数カ月と迫るなか、胡主席はこの10年弱で果たしてきたことを淡々とこなすだけにとどまる可能性もある。
 2002年に党を掌握して以来、胡主席は数々の重要な経済・金融改革を実行。日本を追い抜き、中国を世界第2位の経済大国に押し上げるのに貢献した。
 一方、土地所有権や国有セクターの問題など、重要な課題は時間切れで解決には至らないことになりそうだ。社会の安定などの必要性を訴えてきたものの、政治改革については口をつぐんできた胡主席。習氏がこうした問題に果敢に取り組めるかは依然として不透明だ。
<2つの派閥>
 中国の権力構造をめぐり、専門家は2つの主要な陣営が存在するとみている。1つは胡錦濤国家主席に連なる「共青団派」、もう1つは党高級幹部の子弟の集まりとされる「太子党」だ。
 2つのグループがイデオロギーで結ばれた派閥かどうかは議論の余地があるが、残りの最高指導部ポストをめぐり、指導部が集まって最終的な調整を行う「北戴河会議」が伝統的に開催されてきた7─8月にかけて権力闘争が激しさを増しそうだ。
 次期最高指導部をめぐっては、胡主席の前任者である江沢民氏(85)の意向も無視できなくなってきた。
 「上海閥」と呼ばれる江氏の派閥はこれまで過小評価されてきたが、江氏がここへきて公の場への出席を重ねてきており、専門家は政権移行を控え、何らかの役割を演じたいとの意向を示すサインと受け止めている。
 今のところ、江氏は次期政権に対する自身の意向をにおわせてはいない。
 江氏は自身の影響力を保持するため、党総書記と国家主席を胡錦濤氏に引き継いだ後も2年間にわたって、党中央軍事委員会主席の座にとどまり続けた経緯がある。
 胡氏も同じような道を選択するかもしれない。
( Benjamin Kang Lim 、Sisi Tang記者;翻訳 川上健一;編集 加藤京子)
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中国軍機関紙が共産党への忠誠訴え、相次ぐ不祥事で指導力に懸念も
REUTERS 2012年05月15日17:46[北京 15日 ロイター]
 中国人民解放軍(PLA)の機関紙「解放軍報」は15日付の論説で、士官らに対し、欧米の陰謀に直面する中、共産党の「最も忠実な」擁護者であり続けるよう指示した。
 このようなことは異例で、論説では具体的な理由については触れていないものの、軍内部における怠慢や浪費、虐待などについて警告を発したものとみられる。
 今秋の最高指導部交代を前に、中国では重慶市党委員会書記だった薄煕来氏やPLAの谷俊山中将の失脚などスキャンダルが相次ぎ、党の指導力を懸念する声も聞かれていた。
 論説は「われわれを分断させ、西洋化しようとする敵対的な国際部隊の陰謀は弱まっていない」とし、軍内部には党への忠誠が揺らいでいる者もいると指摘。高潔さと自己規律のモデルであるよう訴えた。
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ダライ・ラマ「中国は倫理的危機」、暗殺計画は確認できず
REUTERS 2012年05月15日11:41
 中国軍機関紙が共産党への忠誠訴え、相次ぐ不祥事で指導力に懸念も [ロンドン 14日 ロイター] チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が14日、宗教分野のノーベル賞とも呼ばれるテンプルトン賞を受賞するために訪れたロンドンで、中国が倫理的危機などに苦しんでいるとの見方を示した。
 ダライ・ラマは授賞式に先立って記者団に対し、多くの中国人の若者が精神世界に関心を示しているとした上で、「今の中国を見てみなさい。倫理的危機、汚職がすさまじい」と話し、「適切な法の支配が存在しない」と断じた。
 2年前の調査によると、中国の仏教徒数は2億人に上り、チベット仏教の信者も多数を占める。ダライ・ラマは「チベットの仏教文化が、こうした困難な時代を経験する多くの中国人にとって大きな手助けになると思う」とも語った。
 中国では、最高指導部入りが有力視されていた薄煕来氏が、妻が関与したとされる英国人の死亡事件をめぐり解任されるなど、共産党内部の政治的混乱が続いている。
 また、13日付の英紙報道で、中国によるダライ・ラマ暗殺計画の可能性が伝えられたことについて、同氏はそれが本当だとしても確認できず、分からないと語った。
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盲目の活動家・陳光誠事件の真実 農村部でなお続く人権侵害の実態 2012-05-10 | 国際/中国/(防衛) 
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薄熙来夫妻に極刑も 政治改革は凍結 「時限爆弾」抱える中国共産党 2012-05-01 | 国際/防衛/中国
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世界2位の経済大国になろうかという中国のあまりにひどい人権状況 2010-01-08 | 国際/防衛/中国


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