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平成24年版防衛白書 対中防衛力強化の必要性を強調/尖閣「軍としての職責を果たしていく」中国国防省

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24年版防衛白書 
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中国、軍の影響力増大も=尖閣周辺の活動警戒−12年版防衛白書
 森本敏防衛相は31日午前の閣議で、2012年版防衛白書を報告した。急激な軍備増強を進める中国軍の動きについて「党指導部との関係が複雑化し、対外政策決定における影響力が変化しているとの見方もある」として、共産党指導部の絶対的指導の下にあるとされてきた軍の影響力が、相対的に増大している可能性を指摘した。
 白書はこれまで中国の軍事に関する意思決定の不透明さに触れてきたが、権力構造の変化に言及するのは初めて。その根拠として、国家主権や海洋権益など安全保障上の課題をめぐり「軍が態度を表明する場面が近年増加している」との指摘があることを挙げた。一方で党の意思決定に対する軍の関与は限定的との見方も紹介。防衛省幹部は「軍経験のある幹部が党の中枢にいた時代と異なり、意思決定が複雑で分かりにくくなっている」としている。
 中国の漁業監視船などによる尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の日本領海への侵入が相次いでいることに関しては、「監視活動を強化する動き」と警戒感を示した。
 北朝鮮情勢では、金正恩労働党第1書記による新体制を「国家行事や現地指導が整斉と行われており、一定の軌道に乗っていると考えられる」と分析。
 韓国に関しては、近年、積極的な武器輸出を図り、12年の輸出規模で世界10位以内を目指していることを紹介。日韓両国が領有権を主張する竹島について、05年版以降続く「わが国固有の領土」との表現を踏襲した。(時事通信2012/07/31-08:48)
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日本、対中防衛力強化の必要性を強調=防衛白書
2012年7月31日18:08 WSJ Japan Real Time
 【東京】領土問題で日中間の緊張が高まるなか、日本政府は31日、中国政府の海上における拡大志向を批判し、領土問題の焦点となっている離島周辺の監視体制と防衛力を強化する方針を示した。482ページにのぼる防衛白書で表明した。
 同白書は、今回初めて、中国共産党指導部と人民解放軍との関係が複雑化しているとの見方や、同国の対外政策決定における軍の影響力が変化しているとの見方を紹介、このことは日本の危機管理上の課題としても注目されると指摘した。
 日中間では数週間前に、日本で「尖閣諸島」、中国では「釣魚島」と呼ばる東シナ海の島々の周辺海域で日本の海上保安庁の巡視船と中国の漁業監視船がにらみあう事件が起きている。
 日本の野田佳彦首相と森本敏防衛相は先週それぞれに、海上での緊張が海上保安庁の手に負えないほどに高まった場合には自衛隊を出動させる考えを表明した。
 防衛省の報道担当の石塚泰久審議官は記者団に対し、「いろいろな形でほぼ毎年、沖縄、宮古島、日本海側の色々な島嶼部(とうしょぶ)を越えて太平洋に進出して来ており、わが国の尖閣諸島のまわりの領海に侵入する事案も発生している」と指摘した。その上で、緊急時を想定した監視の必要性を強調した。
 一方、中国国防省の耿雁生報道官は、釣魚島についての日本政府の最近の「無責任」な発言に注目していると語った。
 同報道官は、「このような誤った発言に対し中国人民は断固として抗議する」と8月1日の陸軍記念日を前にした記者会見で述べた。また、中国軍は同国の主権や海洋上の権益などについて各管轄省庁と連携すると述べたが具体策には言及しなかった。
 防衛白書では、対中国の監視と防衛強化に加え、「信頼醸成措置として海事連絡メカニズムなどで対処することが必要」とし、緊張緩和に向けて日中間に冷戦時代のような「ホットライン」を設けることを提案した。
 北朝鮮については、朝鮮半島で「挑発的な軍事行動」を繰り返しているとし、今後も軍事力の増強を継続するとの見方を示した。
 また、核実験や化学兵器の開発、ミサイル攻撃能力の増強も相まって、日本や周辺地域に安全保障上の問題を引き起こしているとの見方を改めて示し、「わが国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジアおよび国際社会の平和と安定を著しく害するものとして断じて容認できない」と非難した。
 白書では中国に対しても、「活動領域の拡大と活動の常態化を図って行くものと考えられる。このため、わが国周辺における海軍艦艇の活動や各種の監視活動のほか、活動拠点となる施設の整備状況、自国の排他的経済水域などの法的地位に関する独自の解釈の展開などを含め、その動向に注目していく必要がある」と、警戒している。
 防衛省幹部は、中国共産党と人民解放軍の指導部の関係の変化は、軍の対外政策への影響について交錯するシグナルを与えているとみている。軍部が米国やその同盟国の防衛政策に対し以前よりも強気のコメントを行っていることは、最近、軍部の影響力が強化していることを示唆している。一方、政府の主要な地位に就く人民解放軍の将軍が減っており、このことは軍の影響力の後退を示唆している可能性もあるという。
 「日本側の危機管理上の課題として、中国側のいろいろな行動の意図や目的がわかりにくくなっている」と石塚審議官は語った。
 防衛白書はまた、中国が軍事的な存在感を増している兆候として、過去1年に日本周辺で起きた中国との衝突の例をいくつか挙げた。昨年3月の東日本大震災と原子力災害の後は少し鎮まっていたが、6月には12隻という例のない規模の艦隊が沖縄本島と宮古島の間を通過。また中国の漁業監視船が昨年8月以降、繰り返し尖閣諸島の周辺の日本の領海に侵入し、今月初めの海上保安庁と中国漁業監視船とのにらみあいに発展したことなどを指摘した。
記者: Yuka Hayashi  
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中国の「不透明性」に警戒感 見えぬ抑止力向上
産経ニュース2012.7.31 23:14
 今回の防衛白書は中国の「不透明性」に警戒感を示したのが特徴だ。空母開発や海洋進出だけでなく、「党(政)軍関係」の変化も新たな要因として指摘し、東シナ海での挑発に警鐘を鳴らした。ただ、それへの備えとなると筆は鈍り、抑止力向上の目玉はゼロで、日本の対応の遅れを象徴する白書となった。
 対中脅威認識でまず強調したのが空母開発の加速だ。中国は国産空母を海洋戦略の中核と位置づけ、2015年までの保有を目指しているとされる。白書はワリヤーグの試験航行、J15艦載機開発、パイロット育成などの動きを挙げた。
 海軍艦艇の太平洋進出に加え、海軍以外の公船が沖縄・尖閣諸島付近で日本領海に相次ぎ侵入した事案も列挙。今年7月には漁業監視船3隻が侵入し、防衛省幹部は「3隻の侵入は初めてで、挑発をエスカレートさせている」と話す。
 白書は、人民解放軍の影響力の増大について「国家主権や海洋権益をめぐり軍が態度を表明する場面が近年増加」との見方を例示。自衛隊幹部は「党の統制が揺らげば、海軍の挑発や威嚇に歯止めが利かなくなる恐れがある」と指摘する。
 これらを踏まえれば抑止力と対処能力の強化が不可欠。自衛隊OBは「スキージャンプ台方式の中国の空母は早期警戒機を艦載できないため、『超低高度』攻撃能力を強化すれば無力化できる」と断言する。
 だが、白書は一昨年に策定した「防衛計画の大綱」のおさらいに終始。実効的な対抗策を講じていないと自供しているに等しい。
 日米安保体制でもお題目ばかり並べた。特に今年4月の日米共同発表で「動的防衛協力」を打ち出せたとアピールしたが、自衛隊の「南西防衛」と米軍の空・海戦力一体運用「統合エアシーバトル」を対中シフトでどう融合させるのか道筋を提示できていない。
 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの沖縄配備も1ページに満たないコラムで触れただけ。「オスプレイ隠し」との批判は免れず、政権が1年近く抑止力の意義をいかに説明してこなかったかを如実に物語っている。(半沢尚久)
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防衛白書 中国軍の活動に警戒を怠るな(8月1日付・読売社説)
 中国軍の急速な近代化と活動の活発化に対し、自衛隊は警戒・監視活動を着実に強化することが肝要である。
 2012年版防衛白書は中国の軍事動向について、昨年に続き、アジア地域と国際社会の「懸念事項」と明記し、「慎重に分析していく必要がある」と指摘した。当然の認識である。
 中国の国防費は過去5年間で2倍以上、24年間で30倍に急増した。日本の1・6倍超に達し、今後、この差は拡大することが確実だ。50年頃には「米国の対等なライバルになる」との見方もある。
 空母の試験航行、ステルス性を持つ次世代戦闘機の開発に加え、海軍艦船による太平洋進出の常態化や偵察用無人機の飛行訓練なども軽視できない。
 白書は、安全保障問題に関する軍幹部の発言の増加などを踏まえ「共産党指導部との関係が複雑化している」と分析し、「危機管理上の課題」として、中国軍の影響力増大に警戒感を示した。
 中国の軍事力や意思決定プロセスについては、かねて透明性の欠如が指摘されている。引き続き注視することが欠かせない。
 海上・航空自衛隊は近年、南西諸島防衛を重視しているが、中国軍の動きが激しいため、哨戒機などのやり繰りが厳しいという。
 「アジア重視」を鮮明にした米軍との「動的防衛協力」を強化するとともに、海空自の部隊配置や装備を充実させることが急務だ。防衛費の10年連続の減少にも、歯止めをかけるべきである。
 一方で、ここ数年停滞している日中防衛交流を再活性化し、海上事故発生時の部隊間の緊急連絡体制を構築するなど、双方の信頼醸成を図ることが重要だ。
 北朝鮮について、白書は、4月の弾道ミサイル発射の失敗を受けて「今後も同様の発射を行う可能性が高い」と指摘した。
 日本は、米韓両国との軍事情報の共有を拡大し、共同演習を通じて抑止力を高めねばならない。韓国の国内事情で延期されている軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結を急ぐ必要がある。
 疑問なのは、白書が1994年以来、北朝鮮の軍事動向に関する評価を「東アジア全域の安全保障にとって重大な不安定要因」とし、一切変更していないことだ。
 この間、2回の核実験や長距離弾道ミサイル発射などが行われ、日本の安全保障環境は格段に厳しくなっている。北朝鮮情勢の変化を適切に反映した評価の表現を工夫しなければなるまい。
(2012年8月1日01時13分  読売新聞)
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尖閣「中国軍が職責」国防省表明 背景に習氏意向か
産経ニュース2012.7.31 20:56
 【北京=矢板明夫】中国国防省の耿雁生報道官は31日の記者会見で、沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)について「日本側は中国の主権を侵害する誤った発言をしている」と不快感を表明したうえで、国家主権と海洋権益を守るために「軍としての職責を果たしていく」と述べ、日本を強く牽制(けんせい)した。中国軍関係者による対日強硬発言が最近相次いでいるが、背景には今秋に最高指導者に就任する習近平国家副主席の意向があると指摘する声がある。
 東京都の石原慎太郎知事による尖閣諸島購入構想が発表されて以降、中国外務省は反対の意向を繰り返しているが、胡錦濤主席、温家宝首相レベルの指導者はこの問題についてほとんど直接言及していない。南シナ海問題で東南アジア各国との緊張が高まるなど、中国の外交環境は悪化しており、日本との本格的対立を避けたいとの思惑があるからだ。
 その一方、軍関係者の強気な発言が目立つ。中国軍事科学学会副秘書長の羅援少将は7月9日付の中国紙への寄稿で、尖閣諸島付近に軍事演習地区を設けるべきだと提案。中国国防大学の金一南少将も同時期、中国メディアの取材に、「沖縄は中国の属国だった」との暴論を展開した。両少将はいずれも習氏が率いる元高級幹部子弟で構成する太子党のメンバーで、習氏の意向を反映していると指摘されている。
 党内の権力闘争で胡錦濤派に押されている習氏が唯一対抗できるのは軍内における影響力だ。軍内に太子党の仲間が大勢いることが、胡主席にない習氏の強みだ。軍関係者の多くは尖閣問題での胡主席の対応を弱腰と批判しているとされる。実際、同問題をめぐる世論調査では、「武力行使」を支持する中国人が9割を占めており、習近平派は世論にあわせ、胡錦濤指導部を強気の発言で牽制、自らの求心力を高める狙いがありそうだ。
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中国の一貫した謀略戦(長期間かけた法律、世論、心理の三戦)に曝されている日本 尖閣諸島 2012-07-30 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉 
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アメリカに奪われた尖閣諸島 『月刊日本』 2012-07-25 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉 
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中国 東京都の尖閣購入計画に態度硬化させ軍艦等派遣も検討/「日本は20年後には地上から消えていく国」 2012-05-18 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉


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