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<障害程度区分>変更求める全盲女性…7日に判決言い渡し

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<障害程度区分>変更求める全盲女性…7日に判決言い渡し
毎日新聞 9月6日(木)1時34分配信
 認定された障害程度区分が軽すぎるとして、全盲女性が名古屋市を相手取り、正当な障害区分を求めた訴訟の判決が7日、名古屋地裁(福井章代裁判長)で言い渡される。原告のしんきゅう師、梅尾朱美さん(62)=同市熱田区=は点字の判決文を求めている。最高裁によると、点字判決文は極めて珍しい。地裁は5日現在、点字にするか明らかにしていないが、点字判決文が出されれば、障害者の権利を担保する一歩になる。【山口知】
 市は06年、梅尾さんの障害程度区分について、視覚障害者に対しては最も重い等級「4」と判定したが、09年に一転して最も軽い「1」に下げた。梅尾さんによると、担当の市職員は「前年までのサービス利用量が少なかったため」と等級を下げた理由を説明した。等級が下げられると、家事援助の回数などが減らされる。
 梅尾さんは代理人を付けず、自ら点字で訴状を作り、提訴した。過去に梅尾さんが別の訴訟を起こした際、代理人がいたため裁判所が障害に何も配慮しなかった。このため今回は、あえて代理人を付けず、他の障害者のためにも、司法に配慮を求めてきた。
 名古屋地裁は、梅尾さんの点字訴状の受理が可能か検討し、提出から7日後に受理した。さらに地裁は、市に準備書面など裁判書類の点訳を求めたり、傍聴する支援者のために大法廷で口頭弁論を開くなど、梅尾さん側に配慮してきた。
 梅尾さんは、生後10カ月で髄膜炎と高熱のため視力を失った。愛知県立名古屋盲学校を卒業後、30年以上、しんきゅう師として働いてきた。結婚して長男(27)を産み育て、「幸せな人生だったが、苦難の連続でもあった」という。45歳で左耳の聴力も失った。仕事はエステ店などに押され、客が減っている。代理人がいないため慣れない文書の作成に苦労したが、「地裁や支援者の好意をいただいてここまでやってこられた。提訴して良かった」と振り返る。
 全日本視覚障害者協議会によると、司法試験は1970年代から、国家公務員試験も90年代から、点字で受験できるようになるなど、視覚障害者の権利は徐々に広がってきた。
 国連の障害者権利条約は「障害者がすべての法的手続きを効果的に利用できる」とする「司法アクセス権」を定めている。日本はこの条約を批准していない。
 梅尾さんは「地裁は障害者の権利を尊重し、点字判決を出してほしい。そうでなければ、これまでの配慮の意味が半減してしまう」と訴えている。
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名古屋地裁/証拠を点訳 全国初…全盲女性の点字訴訟 2012-01-17 | 社会 
 <名古屋地裁>証拠を点訳、全国初…全盲女性の点字訴訟
 毎日新聞 1月16日(月)22時4分配信
 全盲のしんきゅう師、梅尾朱美さん(61)=名古屋市熱田区=が点字の訴状で名古屋市を相手に障害程度区分認定取り消しを求めた訴訟で、市側が拒否していた一部証拠の点訳を、名古屋地裁が職権で実施したことが16日明らかになった。全日本視覚障害者協議会(東京都)によると、裁判所が民事訴訟の証拠を点訳するのは全国初とみられる。梅尾さんの支援団体「点字裁判を支援する会」は「相手に点訳能力がなくても提訴する道が開けた」と評価している。【岡大介】
 梅尾さんによると、地裁が点訳した文書は、06年と09年に梅尾さんの障害程度区分を市が審査した際のチェック項目一覧表。身の回りの動作が可能かどうかなどが1ページで記されている。
 梅尾さんの求めに対し、市は「点訳で客観性が失われる」と拒否。市が点訳した準備書面や意見陳述書の中に、一覧表の概要を盛り込むことで対応する考えを示していた。
 地裁は当初、証拠の点訳は市に判断を委ねていたが、その後、業者に発注して一覧表を点訳。梅尾さんは今月7日、12ページの点訳文書を受け取った。
 16日に記者会見した梅尾さんは「審査の内容をきちんと比較するために、表を自分で読めるのは良いことだ。今後の市側への尋問に生かしたい」と喜んだ。梅尾さんによると、地裁は今後、証人尋問を録音したデータも提供するという。
 全日本視覚障害者協議会は「今は業者も充実しており、本来は裁判の相手が点訳すべきだ。ただ、なかなか実現しない現状を考えれば、裁判所の判断は一歩前進だ」としている。刑事裁判では、視覚障害者の裁判員のために裁判所が点字資料を用意した例がある。
 梅尾さんは、06年の名古屋市の審査で障害程度の等級が「4」とされたが、09年審査では最も軽い「1」に下げられたため不当だとして10年4月に提訴した。点訳した訴状や準備書面がやり取りされる全国初の訴訟として注目されている。 最終更新:1月16日(月)22時32分
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名古屋地裁:点字のみの訴状受理2010-04-02 | 社会
 名古屋地裁:点字のみの訴状受理 障害者「裁判開かれた」
毎日新聞2010年4月2日 21時41分
 名古屋市熱田区の視覚障害者、梅尾朱美さん(59)が2日、障害者自立支援法に基づく市の判定を不服として、点字の訴状を名古屋地裁に提出し、受理された。全日本視覚障害者協議会(東京都)では「点字のみの訴状が受理されたのは初めて」と話している。
 梅尾さんによると市は06年、梅尾さんの障害程度区分を審査に基づき、06年の審査では等級を「4」と判定したが、09年の審査では「1」に下げた。この3年間で福祉サービスの利用頻度が少なくなったことが理由になったという。梅尾さんは、この市の判定を不服として、弁護士などの代理人を立てずに提訴した。
 訴状はB5判で10ページ。訴状提出後に記者会見した梅尾さんは「視覚障害者にも裁判が開かれた。視覚障害で訴訟を起こすことをあきらめていた人の励みになればうれしい」と語った。
 民事訴訟法は、提訴の際に訴状の提出を規定しているが、点字についての明文規定はない。名古屋地裁は今後、点字の訴状を翻訳する必要があるが、裁判官の判断によっては原告側に点字ではない訴状を求める可能性もあるという。【沢田勇】


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