中国のデモ暴徒化 反日圧力に屈してならぬ
2012.9.18 03:09[主張]
日本政府による沖縄県尖閣諸島の国有化に反発して、中国で11日から続いている反日デモ暴徒化は常軌を逸している。
抗議行動は北京や上海など八十余都市に広がって激化し、暴徒の標的となった日系企業やスーパー、コンビニなどで破壊や略奪、放火が続出した。操業停止に追い込まれた工場もある。日本人というだけで暴行も受けている。
法治国家では許されない状況である。日本政府はたびたび厳重抗議したというが、抑制の動きが出たのは16日になってからだ。
満州事変の発端となった柳条湖事件から81年となる18日は、中国では「反日」機運が高まる日だ。中国当局には、在留邦人と進出企業の安全確保、そして暴徒の処罰という、責任ある大国にふさわしい対応を取ってもらいたい。
野田佳彦首相は尖閣問題などについて、「大局観をもっていれば乗り越えられる」などと述べた。だが、尖閣を国有化しても当面は何もしない、事なかれ主義は逆効果を招いていないか。それは、6隻もの中国公船による尖閣周辺の日本領海侵犯や今回の反日暴動状態の発生ではっきりしている。
問題は、中国政府の手前勝手な主張だ。「日本は日清戦争末期に尖閣を違法に窃取した」(外務省声明)と史実に反する宣伝をし、「全土が日本の誤った行動に憤り政府の対抗措置を支持している」(同省報道官)と反日デモを後押しする姿勢さえ示している。
日本製品の不買運動などについても、「消費者が理性的な方法で自分たちの考えを表明するのは彼らの権利だ」(商務省次官)と容認した。これでは、政府が歪(ゆが)んだ「愛国教育」に染まった若い世代を煽(あお)っているとしか思えない。
日本は、中国の官民一体の反日圧力に屈してはならない。うろたえることは禁物だ。中国側が、圧力に弱い日本に揺さぶりをかけている面を忘れてはならない。
野田政権が直ちになすべきことは、尖閣諸島が歴史的にも国際法上も正当な日本領土だと改めて国際社会に宣言することだ。同時に中国が領有主張を始めたのは「周辺海域の石油資源埋蔵が判明した1970年代」といった明白な事実も指摘する必要がある。
野田首相は今月下旬、国連総会の一般討論演説で、海洋における「法の支配」の重要性を訴える。逃してはならない機会だ。
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〈来栖の独白〉
>同時に中国が領有主張を始めたのは「周辺海域の石油資源埋蔵が判明した1970年代」といった明白な事実
1971年、中国は突然、尖閣諸島の領有を主張し始めている。それと呼応するかのように、朝日新聞の本田勝一記者によって、“南京大虐殺”など旧日本軍の罪を捏造した『中国の旅』の連載が始まり、日本人に中国への“贖罪意識”を植え付ける工作が始まっている。これ以降、中国は南京大虐殺を喧伝するようになる。それ以前は、中国国内に南京大虐殺に関する研究発表などほとんどなかった。。
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