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シロアリ官僚の天下り先のために大学が増えているようなもの / 真紀子叩きは問題の本質を見えなくさせる

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元文京女子大教授 菊池英博氏が緊急エール「私は真紀子大臣を支持する」
日刊ゲンダイ2012年11月9日 掲載
問題は大学に巣くうシロアリ官僚の腐敗堕落
  3大学の認可を一転して認めることにした田中真紀子文科相に対し、自民党は「問責に値する」などと息巻いている。大マスコミの論調も真紀子叩き一色なのだが、ちょっと待って欲しい。「大学の劣化」や「審議会のあり方」を問題視した真紀子の言い分は正論だ。元文京女子大(現文京学院大)教授の菊池英博氏は「今の大学は腐っている。真紀子大臣よ、頑張れ!」とこう言っている。
  テレビで田中真紀子大臣の発言を聞いたとき、私はよくぞ言ってくれた、と拍手を送りたい気持ちになりました。「大学の数は多すぎる、以前から問題だと思っていた」という発言はその通りで、このことは私のように大学で教鞭を執ったことがある人間であれば、みんな分かっていることなんです。
  私は1994年まで東京銀行に勤め、その後、文京女子大の経営学部で13年間、教えました。つくづく思ったのが年々、学生の質が劣化していることです。この間、少子化が進み、しかし、大学はどんどん増えた結果、ますます、大学は劣化した。
  こうなったのは教育の現場に市場原理主義が持ち込まれた結果です。大学をどんどん認可し、ダメなら潰せばいい。小泉構造改革以降、そんな文部行政が行われてきたのです。人口が増えているときならイザ知らず、子供が減っているのに大学が増えればどうなるか。生徒の奪い合いになり、大学はより簡単に入学させようとする。試験を簡単にし、推薦枠を広げ、その条件も低くする。
  米国やドイツの大学は入りやすいが、卒業するのは大変です。日本は誰でも入れるうえに、簡単に卒業させてくれる。単位がなくてもリポートで済むケースもある。そうしないと学生が集まらないからです。
  本来であれば、文科省が、そうした教育の劣化の改善に取り組まなければならない。ところが、それを放置し、真紀子大臣がメスを入れようとすると抵抗するのは、大学が彼らの天下り先だからです。新設大学が認可を受けるには大学設置・学校法人審議会にお伺いを立てるだけではありません。いつの間にか、事務局長や理事に文科省の役人が入ってくる。彼らは1000万〜1500万円くらいの年収を得ている。彼らの天下り先のために大学が増えているようなものです。
  新設大学の中には自民党の文教族議員と癒着しているところもある。そうやって、質を伴わない大学が増えていく。どこも淘汰されず、そうした大学にも国から巨額の補助金が支払われている。誰かがこの構造にメスを入れない限り、日本の大学教育は大変なことになる。感情論のような真紀子叩きは、問題の本質を見えなくさせるだけです。(談)
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田中真紀子大臣の天性 
 姫井由美子ブログ2012-11-08 09:22:58
 大学の許認可をめぐっての一連のドタバタが、田中真紀子大臣が一転して許可することによりおさまりそうだ。
 ただ、忘れられてはいけないことは、大学の許認可の流れの見直しである。
 昨年、森ゆうこ文部科学副大臣を含め文部科学省あげて大学タクスフォースを立ち上げて、大学見直しに鋭意努力した。その結果、大学改革実行プランが昨年6月に発表された。大学は社会の役にたっているのか!?大学の質は向上しているのか!?等、真剣に厳しく向き合った。そして、その方向性は、今回の田中真紀子大臣の発言とさほど変わらない。しかし、マスコミはどこも取り上げなかった。
 そもそも許認可がおりる時には、大学の校舎の工事も募集も終盤であることは、大臣の許認可権はお飾りに過ぎない。本来は、許認可がおりて大学校舎の工事の着工や学生の募集に入るべきだ。そうでなければ、大臣の許認可権が行使されたとは言えない。
 今回の田中真紀子大臣の一連の言動はちゃぶ台をひっくり返した感ではあるが、社会にインパクトを与えるだけの効果はあった。そこまでやれるのは田中真紀子大臣の天性でもある。
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〈来栖の独白 2012/11/9 Fri. 〉
 昨日、上の姫井由美子ブログを拝読して私自身の浅慮に気づき反省させられていたところに、最上段の日刊ゲンダイの記事である。益々、」反省!
 姫井さんのブログで気づかされたのは、
>そもそも許認可がおりる時には、大学の校舎の工事も募集も終盤であることは、大臣の許認可権はお飾りに過ぎない。
 というところである。
 そして、日刊ゲンダイの記事では、「大学が官僚の天下り先」ということを教わった。
 エネルギー(原発)・消費税・道路・・・、シロアリの生息場所が広く分布しているこの国であるが、その「目くらまし」も、自動的といってよいほどに機能している。「メディア」である。問題の本質に目を凝らさねばならない。小沢一郎裁判が、正にそうだったではないか。
 一方で、下の記事は、侘しくやりきれない。官僚と違って、選挙に左右される政治家は辛い。政治主導など遠い、との感を強くさせられる。
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真紀子大臣、大学不認可騒動で謝罪! 異例の平身低頭ぶりの真意は…
zakzak 2012.11.09
 田中真紀子文科相(68)は9日午前の記者会見で、3大学の新設を一旦「不認可」と判断した問題で、「関係者にご心配、ご迷惑をかけ心からおわびします」と謝罪した。唯我独尊、これまで自分の非をなかなか認めなかった真紀子氏の平身低頭の裏には、次期衆院選での落選危機もありそうだ。
 真紀子氏は、不認可判断につながった大学設置認可制度改革について、「いろいろご迷惑をかけたし混乱もあったといわれれば、そうかもしれないが、やはり(認可の)権限を持っている中で発信することの方が結果としてよかった」と釈明。
 7日に騒動について「逆にいい宣伝になって4、5年間はブームになるかもしれない」と発言したが、「応援して頑張ってほしいという思いがあった」と弁明した。
 永田町事情通は「真紀子氏の謝罪など、これまで聞いたことがない。自民党の情勢調査で、真紀子氏は自民党候補に大きく引き離されている。閣僚として選挙を戦うため、辞任に追い込まれるのを避けるつもりだろう」と語っている。
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