接見立ち会いは違法=闇サイト神田死刑囚ら勝訴—名古屋地裁
2013年2月19日23:58 WSJ Japan Real Time
名古屋市で2007年に起きた「闇サイト殺人事件」で死刑が確定した神田司死刑囚(41)が、控訴取り下げの効力が争われている最中に名古屋拘置所が職員の立ち会いなしで弁護士と面会させなかったのは違法だとして、弁護士2人と共に、国を相手に計2700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、名古屋地裁であった。徳永幸蔵裁判長は「拘置所長の判断は裁量権を逸脱、乱用している」と述べ、国に計約145万円の支払いを命じた。
徳永裁判長は「裁判を続けることを望む確定死刑囚には、弁護士と立会人なしで面会する法的権利がある」と指摘。心情把握の必要性があるとした1回を除き、立会人が付いた09年4月〜11年3月の計24回の接見を違法と結論付けた。
判決によると、神田死刑囚は09年3月、会社員磯谷利恵さん=当時(31)=に対する強盗殺人罪などで死刑判決を受け、本人と弁護士の双方が控訴したが、本人が翌4月に控訴を取り下げたため刑が確定。弁護側は取り下げの無効を訴え、控訴審の準備のため立会人なしの接見を求めたが、拘置所は「確定死刑囚には認められていない」などと拒否した。[時事通信社]
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◆ 闇サイト事件.神田司死刑囚が接見妨害で国を提訴 2010-11-27 | 死刑/重刑/生命犯 問題
接見妨害で賠償請求 闇サイト事件、神田死刑囚が国提訴
2010年11月27日 10時45分
名古屋市千種区の会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された「闇サイト事件」で、名古屋拘置所に収監中の神田司死刑囚(39)が、拘置所職員の立ち会いなしで弁護人と面会できないのは違法だとして、国に慰謝料など840万円の賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こしたことが分かった。神田死刑囚は控訴を自ら取り下げて刑が確定した経緯があるが、弁護人は「取り下げは真意ではない」と主張している。
提訴は4日付。訴状によると、死刑囚が控訴を取り下げた昨年4月以降、弁護人2人は立会人なしの面会を14回求めたが、いずれも拘置所側から「既決囚だからできない」「心情把握のため立ち会いが必要」と拒否された。このほか1回は同様に断られながらも、実際には立会人なしで面会できた。
死刑囚側は「再審請求の準備などでは既決囚でも立会人なしの弁護士面会が認められている」などと主張。拘置所庶務課は取材に「特にコメントはない」と話した。
弁護人2人も昨年8月に同様の損害賠償請求訴訟を起こしている。
死刑囚は強盗殺人罪などで昨年3月に同地裁で死刑判決を受け、いったん控訴した後で取り下げた。弁護人は死刑囚の精神状態などを理由に、控訴審の期日指定を名古屋高裁に求めたが却下され、異議を申し立てている。(中日新聞)
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◆「闇サイト殺人事件」神田司死刑囚の控訴取り下げは無効との弁護人申立に、名高裁「有効」との決定2010-09-11
◆ 闇サイト殺人事件 控訴審(08/09〜)「闇のなかから 生き返ってくる 人間の すがた 目の色」2010-08-09
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接見立ち会いは違法=闇サイト事件 神田司死刑囚ら勝訴 名古屋地裁 徳永幸蔵裁判長
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