【主張】橋下氏発言 避けたい改憲勢力の亀裂
2013.5.22 03:12
みんなの党は、参院選での日本維新の会との選挙協力を解消することを正式決定した。維新共同代表の橋下徹大阪市長の慰安婦をめぐる発言で、協力は不可能と判断したためだ。ともに憲法改正を目指す政治勢力の間に、亀裂が入ることは極めて残念だ。
みんなの党の渡辺喜美代表は、解消の理由を「政策以前の基本的価値観で大きな違いが生じた。関係を全面的に見直さなければならない」と説明した。
橋下氏が慰安婦問題に絡み、米軍幹部に「風俗業を活用してほしい」などと述べた発言は不適切だった。だが、感情的な反発により、日本にとって必要な政策を実現するための連携を否定することは妥当とはいえない。
7月の参院選に向け、憲法改正の発議要件を定めた96条改正が最大の争点に浮上している。衆参両院の総議員の3分の2以上が賛成しないと改正を発議できないとする規定を、過半数に緩和することの是非が問われているのだ。
先の衆院憲法審査会で、自民党と維新に加え、みんなの党も条件付きで96条改正に賛意を示した。これに対し、共産党と生活の党は96条改正に反対し、民主党も96条の先行改正に反対した。
5月3日の憲法記念日のテレビ討論でも、維新の浅田均政調会長が「要件を緩和し、国民投票で国民の意見を聞きやすくすべきだ」と述べたのに対し、みんなの党の江口克彦最高顧問も「96条の高い壁で国民と憲法を遮断すべきではない」と同調した。
両党とも、96条改正を必要とする考え方にほとんど違いはない。維新は3月末、「占領憲法の大幅な改正」などを盛り込んだ新たな党綱領を決定した。みんなの党も昨年、「一院制」「道州制」などの「憲法改正の基本的考え方」をまとめている。
両党の連携が瓦解することで、笑うのはどの党派か。今こそ、批判すべきは批判し、大同に就くことを考えるべきではないか。
橋下氏の慰安婦問題をめぐる発言で、女性の人権や軍と風俗業の関係が論議されている。より根本的な問題は、根拠なしに慰安婦の強制連行を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話が今も、日韓関係などを損ねている事実だ。
政府や国会がすべきことは河野談話の検証である。慰安婦問題の本質を見失ってはならない。
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◆ 従軍慰安婦巡る「河野談話」 見直し慎重…官房長官 2013-05-08 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法〉
従軍慰安婦巡る河野談話、見直し慎重…官房長官
読売新聞 2013年05月08日08時50分
菅官房長官は7日の記者会見で、いわゆる従軍慰安婦問題に関する1993年の河野洋平官房長官による「河野談話」について、「見直しを含めて検討という内容を述べたことはなかった。安倍政権としては、政治問題、外交問題にさせるべきではないというのが基本的な考え方だ」と述べ、見直しに慎重な姿勢を表明した。
歴史認識の見直しに意欲を見せる安倍首相の路線に対し、韓国や中国だけでなく米国にも懸念が広がっているため、事態の沈静化を図る狙いがある。
首相は戦後70年の節目となる2015年に歴史認識に関する「安倍首相談話」を発表する考えだ。「過去の植民地支配と侵略」について謝罪した1995年の村山首相談話の見直しは、政権内で既定路線となりつつある。ただし、河野談話の見直しにも踏み込めば、日韓関係悪化は決定的になるため、河野談話を当面維持することでバランスを取る狙いがあるとみられる。
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◆ 宮沢談話30年 謝罪外交の連鎖断ち切れ
産経ニュース2012.8.26 03:15[主張]
歴史教科書問題で中国や韓国の要求を一方的に受け入れた宮沢喜一官房長官(当時)談話が発表されて30年になる。近隣諸国には謝れば済むというあしき前例となり、今日の対中・対韓外交にも尾を引いている。
香港の活動家が尖閣諸島に不法上陸した事件で活動家が日本の巡視船にれんがを投げつけるなどの暴力行為があったのに、厳正な刑事手続きをとらず、活動家を香港に強制送還した。対中配慮を際立たせたのも、謝罪外交の一例である。
李明博韓国大統領が竹島上陸を強行し、天皇陛下に謝罪を求めた問題でも、日本側が十分な対抗措置をとっているとは言い難い。李大統領が再三、蒸し返している慰安婦問題にも、日本政府は有効な反論を加えていない。
そもそも、昭和57年8月の宮沢談話は日本のマスコミの誤報が発端だった。同年6月、新聞・テレビは、旧文部省の検定により、日本の中国「侵略」が「進出」に書き換えられたと一斉に報じた。
中韓両国はこの報道をもとに、外交ルートを通じて日本政府に抗議してきた。だが、そのような書き換えの事実はなかった。
にもかかわらず、「政府の責任で教科書の記述を是正する」「検定基準を改め、近隣諸国との友好・親善に配慮する」と両国に約束したのが宮沢談話である。
これを受けて、教科書検定基準にいわゆる「近隣諸国条項」が追加されたため、中国や韓国におもねるような教科書記述が急激に増えたことは記憶に新しい。
当時、産経新聞は誤報を読者に謝罪したが、他紙は黙殺か弁明で終わっている。改めてマスコミの真摯な反省が必要である。
日本がただ謝罪するだけの近隣外交はその後も続いた。
平成5年8月、宮沢内閣は日本の軍や官憲が慰安婦を強制連行したとする証拠がないのに、強制連行を認める河野洋平官房長官談話を発表した。戦後50年の7年8月には、「遠くない過去の一時期、国策を誤り」と決めつけ、「植民地支配と侵略」をわびた村山富市首相談話が唐突に出された。
これらの歪んだ政府見解が歴代内閣の外交をどれだけ萎縮させたか計り知れない。その結果、今回の韓国大統領のあまりに非礼な言動を招いたともいえる。
野田佳彦政権は積年の謝罪外交の連鎖を断ち切るべきだ。
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8月26日
2012.8.26 03:10[産経抄]
「一犬虚に吠(ほ)ゆれば万犬実を伝う」ということわざがある。「虚に」が「影に」となるなど変形は多いが、意味は同じだ。犬の吠え方がそうであるように、一人がいいかげんなことを言い出すとまるで本当のことのように広まってしまう。そんな時に使う。▼上智大教授だった渡部昇一氏が雑誌『諸君!』などで「萬犬虚に吠えた」と当時の教科書騒動を批判したのは昭和57年9月のことだ。約2カ月前、文部省が教科書の「日本軍が(中国)華北に侵略」を「進出」に書き換えさせたとマスコミがいっせいに報じた。そこから起きた問題である。▼実はこの報道は完全な誤報で、書き換えの事実はなかった。ところが誤報が独り歩きし、中国や韓国が抗議する。8月26日には宮沢喜一官房長官が教科書検定では「近隣諸国に配慮する」とする談話まで発表した。渡部氏はそのことを批判したのだった。▼誤報をしたうえ、産経新聞以外きちんと訂正もしなかったマスコミの罪は大きい。だが誤報と知っていながら、中・韓の抗議を唯々諾々と受け入れた当時の鈴木善幸内閣の責任はもっと重い。その後の両国に日本攻撃の糸口を与えたからだ。▼悪名高きこの「宮沢談話」は30年がたった今も威力十分である。特に韓国は竹島の不法占拠を慰安婦問題とからめ正当化しようとする。歴史問題を持ち出せば日本の政府やマスコミは必ず黙り、屈服する。30年前に味をしめ、そう思っていることは間違いない。▼野田佳彦首相は記者会見で「竹島問題は歴史認識の文脈で論じるべきでない」と述べた。それなら「宮沢談話」も慰安婦問題で韓国側の主張に沿った「河野談話」も「見直す」と言うぐらいの気迫を見せてほしい。
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慰安婦問題、誤解広げたのは宮沢内閣の河野談話
2012年8月21日22時26分 読売新聞
いわゆる従軍慰安婦問題が日韓の論議となる背景には、宮沢内閣当時の1993年の河野洋平官房長官談話が、日本の官憲による強制連行があったかのような印象を与えた問題がある。
慰安婦問題が日韓の政治・外交問題化したのは、一部全国紙が90年代初頭、戦時勤労動員だった「女子挺身隊」について、日本政府による“慰安婦狩り”だったと全く事実に反する報道をしたことが発端となった。韓国世論が硬化する中、政府は資料の調査と関係者からの聞き取りを行い、宮沢内閣の加藤紘一官房長官(当時)が92年、旧軍が慰安婦募集などに関与していたとする調査結果を発表した。しかし、強制連行の裏付けとなる資料は見つからなかった。
韓国側の批判はなお収まらなかったため、宮沢内閣は翌93年、慰安婦の募集について「官憲等が直接これに加担したこともあった」などとし、「おわびと反省」を表明する河野談話を発表した。韓国側に配慮し、あいまいな表現で政治決着を図る狙いがあったが、逆に強制連行があったという誤解を内外に広げる結果につながった。
談話作成にかかわった石原信雄元官房副長官は後に「強制連行を立証する資料はなく、慰安婦の証言をもとに総合判断として強制があったということになった」と証言した。安倍内閣当時の2007年には「政府が発見した資料の中に、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」とする政府答弁書を閣議決定している。
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◆ 「慰安婦=性奴隷(sex slave)」という国際謀略の発案者 戸塚悦朗弁護士の国連ロビー活動 2012-08-25 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉
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◆ 「従軍慰安婦」は存在したのか? 池田信夫×片山さつき×西岡力 YouTube
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◆ 「従軍慰安婦」を「創作」し 日韓関係を破壊した朝日新聞には、事実関係を検証して説明する責任がある 2012-08-17 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉
朝日新聞が日韓関係を破壊した 慰安婦についての大誤報を謝罪することが関係修復の条件
JBpress 2012.08.16(木)日本経済の幻想と真実 池田信夫
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◆ 「慰安婦、強制連行の証拠ない。証拠があったのなら、出してもらいたい」橋下大阪市長が言及 2012-08-21 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉
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◆ 慰安婦問題の「主犯」は福島瑞穂弁護士 / 外務省の戦略なき政治決着 / アムネスティの人権侵害 2012-08-22 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉
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橋下氏発言 避けたい改憲勢力の亀裂/ 根本的な問題は、根拠なしに慰安婦の強制連行を認めた河野洋平談話
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