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福岡からキラーコンテンツ シアトル目指し産業集積進む 「LINE」が福岡市に本社屋を建設

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福岡からキラーコンテンツ シアトル目指し産業集積進む
産経新聞2013.7.24 21:30
 全世界で2億人が利用するスマートフォン向け無料通信アプリを提供する「LINE」が、福岡市に本社屋を建設することになった。優秀な人材が多く、維持費用が安い福岡市には、ゲームメーカーをはじめコンテンツ関連の企業が集まり、そのことが新たな企業を呼び込む好循環が起きつつある。マイクロソフトなどIT産業が集積する米シアトルを目指す高島宗一郎市長は「可能性はもっと広がる」と鼻息も荒く、福岡からのキラーコンテンツ誕生を目指す。(大森貴弘)
 17日午後、福岡市役所の記者会見室で、高島氏はLINEの森川亮社長と握手を交わした後、こう語った。「福岡にとってLINE進出は大変うれしいニュース。イノベーション(革新)を起こすなら福岡、と世界にアピールできる」。森川氏も「福岡はアジアに近く、交通も住環境も良い。本社機能を置くにはうってつけ」と応じ、相思相愛ぶりを見せつけた。平成27年10月に完成するLINE福岡本社は、システム開発や海外展開の営業拠点となる。
 福岡市のコンテンツ産業集積の動きは、7年前に始まった。
 全世界累計出荷数1500万本以上に達したゲーム「レイトン教授」シリーズを作るレベルファイブなど福岡に本社を置くゲーム会社が平成18年、市とともに福岡ゲーム産業振興機構を設立。「福岡をゲームのハリウッドにしよう」との旗を掲げて、アマチュアからゲームを募集するコンテストや就職説明会などを開いてきた。
 さらに22年に市長に就任した高島氏が、立地交付金制度の拡充や、コンテンツ産業の起業を支援する組織の設立などに着手し、コンテンツ産業の育成・誘致に力を注いだ。
 「アメリカの首都はワシントンだが、IT産業の首都はシアトルだ」。これが高島氏の口癖で、マイクロソフトや任天堂など世界企業が拠点を置くシアトルを引き合いに、職員を鼓舞してきた。この行政の動きがコンテンツ産業集積を促した。
 総務省が5年ごとにまとめる経済センサスによると、平成21年の福岡市のコンテンツ産業の事業所数は1365。政令市で横浜、大阪、名古屋に次ぐ規模だ。
 高島氏の就任後、市内に拠点を新設したコンテンツ企業は、市が把握しているだけで平成23年19社、24年は11社にのぼった。担当者によると25年も2ケタに届くのは確実という。
 コンテンツ企業が福岡市に注目する理由は大きく2つある。
 まず九州一円から集まる優秀な人材。市内の大学や専門学校に通う学生数は10万人強で、人口比でみれば政令指定都市中、京都市に次ぐ2位で、人材確保には事欠かない。
 そして交通網をはじめ都市基盤が整っている割に、地価や人件費などコストが、比較的低いことだ。
 LINEの森川氏は「福岡はコンテンツ関連企業の裾野が広がっている。外注や開発人材の確保に事欠かないことが大きい」と語った。
 集積したコンテンツ産業を街の魅力アップに活用する取り組みも始まった。福岡市は24日から、レベルファイブと協力して、スマホ用のアプリ「福岡歴史ナビ」を開始した。福岡市内の文化財をレイトン教授が紹介していくアプリで、市民や観光客に市の魅力をアピールする。数年内に全13ルートを製作し、外国語版も検討している。
 レベルファイブの日野晃博社長は「福岡のコンテンツ業界全体が盛り上がりつつある」と語った。
 コンテンツ産業に詳しい立命館大学の新清士講師は「いま福岡は、コンテンツ業界で注目される都市となりました。カナダ・バンクーバーには、民間の努力と行政の支援で、コンテンツ産業約1千社が集まり1万5千人の雇用が生まれた。福岡の良いモデルになるのではないか。福岡がシアトルやバンクーバーに追いつけるかどうかは、地元からコンテンツ企業が次々と誕生できるかどうかにかかっている」と語った。
 九州最大の都市とはいえ、福岡市は流通・小売業以外の産業の集積に乏しく、外部から“稼ぐ力”は弱かった。拡大するコンテンツ産業は、この福岡の弱点を克服する切り札となるだろうか。
 *上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
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スマホ市場の成熟と技術力の壁が韓国経済に落とす影 真壁昭夫 2013-07-24 | 国際/中国/アジア 
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