憲法改正でナチス引き合い/麻生副総理、都内の講演で
(共同通信)2013/07/30 16:20
麻生太郎副総理兼財務相は29日夜、都内で講演し、憲法改正をめぐり戦前ドイツのナチス政権時代に言及する中で「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。
「けん騒の中で決めないでほしい」とし、憲法改正は静かな環境の中で議論すべきだと強調する文脈の中で発言したが、ナチス政権を引き合いに出す表現は議論を呼ぶ可能性もある。
麻生氏は「護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧。改憲は単なる手段だ」と強調した。その上で「騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、われわれを取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げられるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない」と指摘した。
安倍晋三首相や閣僚による終戦記念日の靖国神社参拝を念頭に「国のために命を投げ出してくれた人に敬意と感謝の念を払わない方がおかしい」とし「静かにお参りすればいい。何も戦争に負けた日だけに行くことはない」と話した。
*上記事の著作権は[共同通信]に帰属します
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8月1日午後のニッポン放送「ザ・ボイス そこまで言うか!」でも、このニュースが取り上げられました。
青山繁晴さんと飯田浩司さん(ニッポン放送アナウンサー)のやりとりを起こします。
この書き起こしではあまり伝わってこないでしょうが、青山さん、全体通してものすごく怒ってます。
飯田浩司(ニッポン放送アナウンサー): 「今日のニュース7項目をピックアップして、青山さんと解説していきます。まず1つめ、こちらです。『麻生副総理、憲法改正めぐる発言を撤回』。麻生副総理は憲法改正をめぐって、ナチス政権を引き合いに発言したことについて、誤解を招いたと撤回しました。で、この、そもそもの発言についてなんですけれども、メディアの切り取り方でかなり印象が変わってくると、いうこともありますんで、まず全文を、ちょっと長いんですが…」
青山繁晴: 「ちょっと待って」
飯田浩司: 「あ、はい」
青山繁晴: 「メディアの切り取り方によって、印象が変わる、どころじゃない」
飯田浩司: 「はい」
青山繁晴: 「全く麻生さんの言ってる事と逆さまにして、報じてるってことなので、全文を、飯田浩(こう)ちゃんに読んでいただきます」
飯田浩司: 「はい。えー、では、全文紹介いたします。
『護憲と叫んでいれば平和が来ると思っているのは大間違いだし、改憲できても、世の中すべて円満にと、全然違う。改憲は、単なる手段だ。目的は国家の安全と、安寧と、国土、我々の生命、財産の保全、国家の誇り。狂騒、狂乱の中で、決めてほしくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、この状況をよく見て下さい、という世論の上に、憲法改正は成し遂げるべきだ。そうしないと、間違ったものになりかねない。
ヒトラーは民主主義によって、議会で多数を握って出てきた。いかにも軍事力で政権を取ったように思われる。全然違う。ヒトラーは、選挙で選ばれた。ドイツ国民は、ヒトラーを選んだ。ワイマール憲法という、当時、欧州でもっとも進んだ憲法下に、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうる。
今回の憲法の話も、狂騒の中でやってほしくない。
靖国神社も静かに参拝すべきだ。お国のために命を投げ出してくれた人に、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。いつからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法はある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね。わーわー騒がないで。本当にみんな、いい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)の中で決めてほしくない』
と。えー、これが、麻生さんの発言の全文であります」
※引用者注:全文とのことですが、これは全体の要旨のようです。朝日新聞の『麻生副総理の憲法改正めぐる発言の詳細』には収録されていない部分も飯田さんは読み上げています。下線部です。この部分は朝日新聞の『「護憲と叫べば平和が来るなんて大間違い」麻生副総理』に収録されています)
青山繁晴: 「これまったく、何の問題もないじゃないですか」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「で、その、たとえば朝日新聞や共同通信が、僕の古巣の共同通信も、っていうか共同通信が一番最初に、間違って報じてるんですけど。共同通信、聞いてますか?」
飯田浩司: 「月曜日のこの発言があって、翌日報じたの実は共同だけで、朝日新聞は一切報じてなかったんです」
青山繁晴: 「はい。朝日新聞は騒ぎになってから、便乗してきたんですけれども、その話はあとでもう一度言いますが、その麻生さんの発言の中で、あの手口に学んだらどうかねっていうのは、えー、ワイマール憲法を、民主主義を使って、ナチの憲法に変えた、あの手口、そういうことが起きてしまうんだってことを反面教師にして、そういうことが起きないように、憲法改正も、きちんと、静かな環境で、国民が考えつつやりましょうと発言されてるんであって、その、朝日新聞や共同通信が、これ誤解して報じてんじゃなくて、意図的としか考えようがありません、僕の古巣の共同通信も含めて。その報道ぶりだと、ナチスが、軍事力を使ったり目立つことをしないで、民主主義、を上手く使って、いつの間にか、ワイマール憲法っていう、当時民主主義の典型と言われた、最先端と言われた憲法を、独裁憲法に変えたように、安倍政権も、その、憲法を、そうやって上手く変えるんだと、発言したんだっていうように、報じてるわけですよ」
飯田浩司: 「はい」
青山繁晴: 「これ、朝日新聞や共同通信に良心ある記者がいたら、ストライキすべきじゃないですか」
飯田浩司: 「うーん…(笑)」
青山繁晴: 「これね、あの、でもね、リスナーの方々、国民の方々、もう本当に一緒に考えましょう。あの、存在もしなかった『従軍慰安婦』なるものが、あったかのように言われてね、その、まったく存在も何もしなかった、その少女の像なるものが、アメリカにつくられるってことが、いま起きてますね。このあとニュースにまた出てきますが(番組サイトからPodcastで聴いて下さい)。その発端と同じですよ、これ根っこは」
飯田浩司: 「うーーん」
青山繁晴: 「ね。で、いま、あの、この番組始まる前に飯田浩ちゃんと、僕と、あるいはスタッフの方々で一緒に、今回の報道の経緯を調べたんですけれども、最初は、飯田浩ちゃんがさっき、あの、言ったようにですね、共同通信が、ま、ごく短い記事ですけど短い記事だからいいってんじゃなくて、その短い記事だから、その、ナチの手口に学んでこれから憲法改正やりたいと、麻生さんが発言したかのような、ことを言って、言ってって、その、報じて、それを日経新聞だけが使った」
飯田浩司: 「はい」
青山繁晴: 「そしてそのあと、その、共同通信の、報道というのは、普通の国民が思ってらっしゃるよりも世界に出て行きますから。こういうのを、representative news agencyというんですが、その国を代表した通信社がどこの国にもあって、それは基本的に対外発信になるんですよ。従って、日本のナンバー2の副総理、しかも元総理大臣の麻生さんていう人が、その、今後、日本政府は、ナチがやったのを真似て、憲法改正するんだ、みたいな印象を、その短い記事だからよけい海外受け取って、たとえばユダヤ系の団体が、その、批判したり、それから中国なんかも便乗して、えー、批判したりってことをやって、騒ぎになったら、突如として朝日新聞が、その、それを、あの、使ってですね、報じて、しかもですね、その記事の本体は、その、まさしく、デタラメに報道されたことを正しいとして、ナチの手口を真似して、これから麻生さんも、日本政府もやるんだみたいなことを報じておきながら、全文は以下の通りっていうのをちゃんと出してるわけです」
飯田浩司: 「ふふ、うん(笑)」
青山繁晴: 「だから、ずるいったらありゃしないってことはこのことでね。言い訳だけしといてですよ、その、普通みんな忙しいから、やっぱり、見出しをまず読みます。そして見出しに引きずられます。その、全文ていうやつ、長ければ長いほど、それを最初から最後まで読むのは、僕らみたいな仕事の人が中心であって、普通はみんな、全文はあくまで参考に置いてあるんであって、その中身をちゃんと、その、柱はこういうことですと報じてくれてると未だにみんなが信じてるから、その信頼を逆手に取ってですよ、悪用して、その、麻生さんの発言をねじ曲げてるとか印象を変えてるとかレベルじゃなくて、まったく、180度逆さまに報じてるわけですよ」
飯田浩司: 「はい」
青山繁晴: 「その180度逆さまっていうのはですね、皆さんこの、『ザ・ボイス』すごいと思うのは、ちゃんと、リスナーがメールで指摘してらっしゃって、ちょっと、飯田浩ちゃん、読んで下さい」
飯田浩司: 「はい。えー、滋賀県大津市からスドウさん、33歳男性の方。えー、『メディアでの論調と180度異なっている発言を麻生さんが、されていたことに、驚かされました。言葉を切り取ってあたかも失言したかのように報道する姿勢に閉口してしまいます』」
青山繁晴: 「ね。閉口してしまうっていうように、ま、穏やかにお書きになってるんだけれども、これは本当に深刻な問題ですよ」
飯田浩司: 「これ、ほんとにたくさんのですね、メールもツイッターもいただいてるんですが。これは、国益に反するどころの話じゃないですよね」
青山繁晴: 「はい。それから、報道の倫理に反します」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「だから僕はいま、あの、記者の、現役の記者の諸君はストライキを起こすべきだって言ったんですよ。志を持って記者になったんでしょう? 立場がどうであれ、誤報だけは絶対しちゃダメなんですよ。誤解を与えるとか、その、解釈の問題じゃなくて、これ、まったくの、デタラメ報道じゃないですか」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「だから、これはもう一度言いますが、その、この番組聴いてらっしゃるリスナー、国民の方の怒りの声をちゃんと挙げると、いうだけじゃなくて、これ、あの、Podcastでも聴けるんですから、その、現役の記者の人でこれ聴いてる人は必ずいますよ」
飯田浩司: 「うーん。いると信じたいですね」
青山繁晴: 「だから、あの、記者出身者としてもう一度言いますが、記者諸君、その、内部から声挙げないと、こんなことをしてては、もう、終わりですよ、日本の報道は」
飯田浩司: 「これ、あの、報道の取材の仕方としてね青山さん、こういう発言、を、会合で麻生さんがしてるっていうのを、記者の人たちはみんな、あの、それこそICレコーダーとかで録って、で、それを一言一句、書き起こすわけじゃないですか。で、それが、会社に送られますよね、そのまんま。だから、そのあと、会社の中できっとこれは手が入ってこういう物になってしまうわけですよね?」
青山繁晴: 「会社の中で手が入ってるんじゃなくて、普通は…」
飯田浩司: 「システムの問題なんですか、これは」
青山繁晴: 「うーんと、システムの問題ってのはそのチェック機能が正しく働いてないって意味では、あの、システムの問題なんですが、まず、その、記者の問題ですよ」
飯田浩司: 「現場の」
青山繁晴: 「現場の記者の問題です、まずは」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「何よりも、現場で書いた、現場に出て行った記者が書いた記事がやっぱり最優先で、そしてそれに手が入って、たとえば、本人が書いた記事の内容と、全然違うことになってたら、そこで、あの、デスクが直したんだからっていって、ああそうですかって記者も、いないわけじゃないけれども、しかし僕の知る限りですね、むしろ大半の記者は、デスクが変な直し方をしたら、それ違いますと、麻生さんの発言の趣旨はこうですと。それはね、大した記者じゃなくても言いますよ、その程度のことは」
飯田浩司: 「うーーん。事実は事実として厳然とあるわけですからね」
青山繁晴: 「そうです。はい」
飯田浩司: 「それは」
青山繁晴: 「だから、まずはその、出先の記者の問題で、そしてデスクとかが、あの、これはこういう風に書いた方が面白いんじゃないのとか、したならば、それはですね、あの、もう、その場で辞表たたきつけるようなことしなきゃダメですよ、こんな国益に関わることは」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「だから、これは、その共同通信はですね、あの、記事審査室あるんです、共同通信にも。当たり前ですよ、どこの、あの、メディアにもあります、大手メディアだったら全部。共同通信内部の、記事審査室で、一体この、捏造記事はどうやって作られたのかを、内部浄化の努力として、やんなきゃいけないですよ」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「はい。そして、麻生さん、これ撤回なさることは何もありませんよ、こんなの。撤回したらよけい誤解が広がりますよ、これ」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「ええ。撤回なんかダメですよ、これは。撤回しちゃダメです、これは。はい。(報道が)間違ってることは間違ってると言わなきゃ」
飯田浩司: 「これ、麻生さんの、その撤回の理由について、えー、今日、会見というか、まああの、記者が囲んで、麻生さんの声明を聞くというのがありまして。えー、
『喧噪に紛れて十分な国民的理解や議論のないまま進んでしまった悪しき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に関わる経緯をあげた。ナチスやワイマール憲法の経緯を極めて否定的にとらえていることは、発言全体からでは明らか。だが、誤解を招く結果となったので、ナチス政権を例示してあげたことは撤回したい』
と、述べております」
青山繁晴: 「いや、これね、あの、麻生さんの言葉ですけどね、ナチスを例に挙げちゃいけないっていうのはね、それ自体が無茶苦茶な話でしょう?」
飯田浩司: 「うん。そうなってしまうと…」
青山繁晴: 「ナチスが、あの、同じ戦争を戦った、当時は、いわば、あの、僕は当時生きてたら反対したと思うけど、同盟国だった、ドイツだけど、ナチスが間違ってたことは、あの、それは確かなんですよ。だからこそ歴史に学ばなきゃいけないんでしょう?」
飯田浩司: 「はい」
青山繁晴: 「だから、ナチスっていうものを政治家が引き合いに出しちゃいけないんだったら、歴史の、重大な教訓をね、政治が捨て去るってことでしょう? そんなのが一番ダメですよ。じゃあ何のためにみんな死んだんですか」
飯田浩司: 「これは結局、あの、それが元になって言葉狩りとかそういうことになってしまっては一番いけないですよね」
青山繁晴: 「そうです。それでね、これ麻生さんがおっしゃってる、この、ワイマール憲法が、むしろナチを生んだんだっていうのは、歴史学で、一番普通の、ごく当たり前の認識で、何もその、麻生さんが変わったことを言ったって部分は、ないんですよ。いま、飯田浩ちゃんが読んでくれた全文の…」
飯田浩司: 「全文を読めば」
青山繁晴: 「…中のどこにも。えー、歴史学にもいろんな立場があります。しかし、ワイマール憲法の弱点をむしろ突いて、ナチが軍事力を使わずに権力を取ったっていうのは、歴史学の、立場を超えた常識なんですよ。それをおっしゃってるだけなんで。ナチスを引いたから、それは誤解を招いたんで発言撤回、そんなの絶対ダメですよ。歴史に学ぶことができないじゃないですか。歴史に学ばない政治やれって言うんですか」
飯田浩司: 「うーん」
青山繁晴: 「はい」
*上記事の著作権は[ぼやきくっくり]に帰属します
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◇ 麻生太郎副総理の憲法改正めぐる発言 詳細「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に・・・」 2013-08-01 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
麻生副総理の憲法改正めぐる発言の詳細
朝日新聞デジタル 2013年8月1日2時18分
〈麻生太郎副総理が29日、東京都内でのシンポジウムでナチス政権を引き合いにした発言は次の通り。〉
僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。
そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。
私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。
この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。
しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。
そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。
ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。
靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。
何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。
僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。
昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。
わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。
*上記事の著作権は[朝日新聞デジタル]に帰属します
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◇ 「普通の国」ではない日本 外国首脳が腰を抜かすことは山ほどある・・・集団的自衛権・憲法・歴史発言 2013-07-31 | 国際
【産経抄】7月31日
産経新聞2013.7.31 03:28
今年上半期の最大の流行語は、NHKの朝ドラ『あまちゃん』の「じぇ」だろう。見ていない人のために説明すればドラマの舞台、岩手県久慈市の一部で、驚いたときに使われる言葉だ。驚きが強いほど「じぇじぇ」といった具合に「じぇ」が増えるという。▼シンガポールのリー・シェンロン首相が朝ドラのファンなら「じぇ」を5回ぐらい連発していたかもしれない。26日、訪問した安倍晋三首相と会談したときのことだ。安倍首相から日本の集団的自衛権について聞かされたとき「えっ!?」という表情をしたそうだ。▼安倍首相の説明は「シンガポール国軍と自衛隊が同じ国連平和維持活動をしていて、国軍が危険にさらされても、自衛隊は武器を使って助けることはできない」だった。現行の憲法解釈では集団的自衛権が行使できない。そのもどかしさを訴えた中での例えである。▼目の前で友軍が危なくなっても、見て見ぬふりをするしかない。しかも日本政府自身の憲法解釈によって縛られている。リー氏としては「じぇじぇ」を通り越して「そんなバカな」と叫びたくなったことだろう。とても「普通の国」には見えなかったに違いない。▼だが今の日本には、他にも外国首脳が腰を抜かすことは山ほどある。「他国に作ってもらった憲法を70年近くも変えずにいるのです」「政治家が日本の歴史について本当のことを言うとクビになります」。それだけでも十分「不思議な国」に思えるはずだ。▼安倍首相は驚くリー氏に「当たり前のことをやろうとしているんです」と答えたそうだ。これからも憲法改正や集団的自衛権容認に向け、各国に「根回し」する方針らしい。他国に「じぇ」などと言わせない国にしていこうということだろう。 *リンクは来栖
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