周南の殺人放火:保見容疑者の勾留延長決定 ／山口
毎日新聞 2013年08月06日 地方版
周南市の５人連続殺害・放火事件で、５人のうち被害者１人に対する殺人と非現住建造物等放火容疑で逮捕・送検された周南市金峰（みたけ）、保見光成容疑者（６３）について、山口地検は５日、１０日間の勾留延長を山口簡裁に申請し、認められた。保見容疑者の勾留期限は１５日までとなる。
保見容疑者は７月２６日、自宅近くの山中で捜索中の捜査員が発見。県警は同日、任意同行先の周南署で殺人、非現住建造物等放火容疑で逮捕し、翌日、山口地検に送検した。
逮捕・送検容疑は７月２１日ごろ、山本ミヤ子さん（当時７９歳）＝周南市金峰＝の自宅で、山本さんを鈍器のようなもので殴って殺害し、山本さん方に火を付けたとしている。
一方、保見容疑者の国選弁護人は７月３１日、記者会見を開き、接見の際に保見容疑者が集落でのトラブルを示唆したり、自殺を考え、大量の睡眠薬とロープを持って自宅を出たなどとする話をしたと明らかにしている。〔山口版〕
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山口連続殺人「殺害の順番」を保見容疑者供述
2013年8月6日07時56分 読売新聞
山口県周南市金峰みたけで５人の遺体が見つかった連続殺人・放火事件で、被害者の１人に対する殺人と非現住建造物等放火容疑で逮捕された無職保見光成ほみこうせい容疑者（６３）が５人を殺害したとする順番について供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。
事件後に潜伏していた山中から薬の空き殻が見つかっていたことも判明。保見容疑者は、山中で自殺するつもりで自宅から大量の睡眠薬と首をつるロープを持ち出したと弁護人に話しており、県警は薬の空き殻が睡眠薬かどうか確認を進める。
捜査関係者によると、保見容疑者は、５人の事件について、いずれも「私がやりました」と認めている。さらに、全焼跡から遺体で見つかった貞森誠さん（７１）と喜代子さん（７２）夫婦、山本ミヤ子さん（７９）に続き、石村文人さん（８０）、河村聡子さん（７３）の順番で家に侵入し、事件を起こしたと供述しているという。
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被害者が育てた花壇守る 周南殺人事件
2013年8月6日 読売新聞
周南市金峰(みたけ)の集落で５人の遺体が見つかった連続殺人・放火事件から半月。現場近くの花壇では、被害者らが地元老人クラブの会員と一緒に育てたケイトウとマリーゴールド計約３５０株がピンクや赤、黄色の花を咲かせている。残された会員らは「悲しみを乗り越え、亡くなった５人の思いが詰まった花壇を守っていきたい」と話している。（橋谷信吾）
花壇は、被害者の山本ミヤ子さん（７９）と貞森誠さん（７１）の自宅（いずれも火災で全焼）の間にある。被害者の石村文人さん（８０）の休耕田約５アールを活用し、「風林花壇」と名付けられている。高齢化で家にこもりがちになる人が増えたため、「金峰老人クラブ」が「皆が集まって楽しく汗を流せる場所を」と約８年前に整備。毎年花を植えてきた。
同クラブの吉国保男会長（８４）らによると、貞森さんの妻喜代子さん（７２）を含め、被害者４人は同クラブ会員だった。今年は、クラブに所属していなかった被害者の河村聡子さん（７３）も「私の育てた苗も咲かせてほしい」と種から育てたケイトウの苗２００株を提供。７月８日、石村さんがトラクターで耕し、山本さんや喜代子さんら会員１３人がマリーゴールド１５０株と一緒に丁寧に植え付けた。
「早く咲くといいね」「満開になったら、写真を撮って地域の花壇コンクールに応募しよう」。山本さんや喜代子さんらは、草取りや水やりをして丹念に育て、体調が悪く参加できなかった貞森さんも満開を心待ちにしていたという。
７月２１〜２２日の事件発生後、容疑者確保まで、多くの住民が集落内の交流館で寝泊まりし、自宅に戻る際にも警察官が同行するなど心休まる日がなかった。少しずつ落ち着きを取り戻す中、同クラブは近く花壇の草取りなどを行う予定という。
会員の三浦英隆さん（７６）は「今ある花を精いっぱい咲かせることが供養になる。クラブの皆が集う場所として花壇を守っていきたい」、吉国会長も「悲しみに暮れるばかりで何もしなければ、地域は崩れてしまう。５人を忘れず、花を植え続けたい」と話している。
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「山口 周南 連続殺人・放火事件」保見光成容疑者の勾留延長決定 / 「殺害の順番」を供述
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