【産経抄】8月18日
2013.8.18 03:14
カメラマンの池間哲郎さんは貧困地域の支援や撮影のため、もう200回近くアジアの国々に足を運んでいる。あるとき、カンボジアの人たちと食事をしながら恐る恐る聞いてみた。「カンボジア人は今でも日本を憎んでいるんですか」と。▼先の大戦中、この国にも日本軍が踏み込み、駐留していたという歴史があるからだ。だが聞かれた方はキョトンとし「なぜそんなことを言うのですか」と逆に聞き返した。「日本を恨んでいる人は誰もいません。全く反対です」。年長者の発言に全員がうなずいた。▼近著『日本はなぜアジアの国々から愛されるのか』(育鵬社)で明かしている体験談だ。池間さんは、日本人がアジアの人々から嫌われていると思っているのは大間違いだと言う。「徹底的に反日教育を続ける3か国は別として」アジアの人々は日本が大好きと断言するのだ。▼「3か国」は想像通りとして、実は「3か国半」である気もする。昨日も書いたが、15日の戦没者追悼式で安倍晋三首相が日本の「加害責任」に触れなかったと、一部マスコミが糾弾していた。中国、韓国だけでなく日本人にも「嫌日」をあおっていると思えるからだ。▼戦没者追悼式は、戦争で亡くなった人々を悼み、御霊(みたま)を慰める場である。だがそこで首相が「加害責任」や「反省」の念を述べることは「あなた方は間違った戦争のために死んだのです」と突き放すようなものだ。国を思い戦陣に散った人々にはとても耐えられまい。▼確かにこれまで何代かの首相は式辞で「反省」を口にしてきた。だがそれは中韓に気兼ねしての政治的発言だった。今年、慰霊と政治とを切り離したことは英断とさえいえる。「嫌日」国などごくわずかであることを確かめたい。
*上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します *強調(太字・着色)は来栖
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日本はなぜアジアの国々から愛されるのか
著者:池間哲郎
判型:四六判並製244ページ
定価:本体1200円+税
発行:育鵬社 発売:扶桑社
発売日:平成25年8月13日
【本の内容】
日本はアジアから嫌われていない! 20年以上、アジア各国で支援と交流を続けてきた著者が見た、アジアと日本の真実。
【第1部】 アジアの人たちが教えてくれた本当の日本
第1章 「なんでアジアの人たちが日本を恨んでいるなんて思うんですか?」――カンボジア
第2章 「日本はただ一人、白人たちに戦いを挑んだ」――スリランカ
第3章 「それでも日本を愛しています」――パラオ
第4章 「自分の子供たちは、必ず日本へ留学させる」――ミャンマー
第5章 「日本のように頑張れば、必ず豊かになれると信じている」――ネパール
第6章 「オッチャン、学校を造ってくれてありがとう」――ラオス
【第2部】 日本はなぜアジアの国々から愛されるのか
第7章 アジアの人たちから尊敬される日本
第8章 なぜ日本人は「アジアから嫌われている」と思うのか?
第9章 「日本人って何ですか?」
第10章 仁義ある戦い――東日本大震災と自衛隊
第11章 日本国民のために――天皇
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◇ アジアで「靖国参拝」に反対しているのは中韓2国だけだとしても、日本国内の一部勢力が火に油を注いできた 2013-08-16 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
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◇ 「アジア諸国が反発」の虚構 ワシントン特派員・古森義久 2013-08-12 | 国際/中国/アジア
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◇ 日本人が知らない親日国家「20対2」の真実 安倍首相のアジア訪問で明らかに 古森 義久 2013-07-31 | 国際/中国/アジア
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◇ よく唱えられるレトリック=「日本はアジアで孤立している」 / しかし現実は「日本はアジアの人気者」 2013-07-15 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
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◇ 【経済裏読み】やはり嫌われ孤立していく中国と韓国…英BBC国家イメージ調査 2013-07-29 | 国際
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◇ デルロサリオ外相「日本には憲法を改正してでも軍備強化を進めてほしい」/セキュリティー・ダイヤモンド 2013-01-28 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
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