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中西輝政著 『賢国への道』 安倍首相への献言 日本復活へのシナリオ

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『賢国への道』中西輝政著 
 プレジデントオンライン 2013年09月23日14時15分
 国際政治学者であり、わが国保守論壇の代表格。第1次安倍晋三内閣の崩壊後、とくにリベラルに傾く最近3年間の民主党政権下では、『日本の悲劇』などの著作を通じ、国家の行く末に強く警鐘を鳴らしてきた。
 だが、昨年末に第2次安倍内閣が発足したことで、日本を取り巻く空気は劇的に変わった。大胆な金融政策と財政出動で景気を刺激し、矢継ぎ早の首脳外交で安保環境を立て直す。鬼気迫るようなリーダーシップで走り出した安倍首相を著者は全面的に支持し、エールを送る。
 本書では、日本が直面する財政、外交、リーダーシップの3つの危機について、独自の深い歴史解釈に基づき解決の方向を示唆している。たとえば、異論が根強いなかで安倍政権が本格参加に道を開いたTPP交渉については、貿易自由化よりもブロック化の側面に着目し、米国中心の枠組みに残るか、中国寄りにスタンスを変えるかの選択であり、むしろ安保問題ととらえるべきだと看破する。
 実は小泉純一郎内閣の官房副長官時代から「真の保守政治家である」と高く評価し、リーダーとしての安倍氏に強い期待を寄せてきた。
 「若いころから北朝鮮による日本人拉致問題や教育、憲法、歴史認識といった、他の政治家が尻込みしがちな問題に取り組んできたのが安倍さんです。火の粉をかぶるとか孤立することをいとわず、国家という基軸を守るためにやるべきことはやる。英国には『保守とは絶えざる大改革に挑める政治家だ』という言葉がありますが、安倍さんにもその資質があると思います」
 ただ、第1次内閣では改革断行の姿勢が与党を含む各方面からの反発を招き、四面楚歌の状態で結局は政権の座を離れざるをえなかった。今回は、当時を知る世耕弘成官房副長官ら政権スタッフの巧みな手綱さばきにより、背後に敵をつくらないしたたかさも示し始めた。
 「真の保守政治家は、たとえ退陣しても2度、3度と政権を担い大仕事に挑みます。安倍さんもそういう政治家です。今回、政権復帰で日本の空気が明らかに変わりましたが、第2次世界大戦直前にウインストン・チャーチルが海軍大臣に復帰したとき、『Winston is back』という1本の電文で英国海軍が奮い立った故事を思い出します」
 その後、首相となったチャーチルは大戦を勝利に導き英国を救った。安倍首相はチャーチルになれるのか。著者は「斜に構えている」場合ではない、と読者に呼びかける。後押しをするのは、国民だからである。(面澤淳市(プレジデント編集部)=文 永野一晃=撮影)
 *中西輝政(なかにし・てるまさ) 1947年生まれ。京都大学法学部卒。同大大学院、英ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。米スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授、京大大学院教授などを経て現在、京大名誉教授。『大英帝国衰亡史』『国民の文明史』ほか著書多数。
 *上記事の著作権は[livedoor・NEWS]に帰属します
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安倍首相への献言 日本復活へのシナリオ『賢国への道』 
 2013年1月31日(木)発売 / 定価:1,575円(税込)
*本書のご案内
 民主党の歴史的敗北を経て誕生した第二次安倍政権への期待が高まっています。
 しかし、日本の現状を鑑みると、深刻な財政問題、尖閣諸島を始めとした外交・安全保障問題、そしてリーダーシップを欠いた日本の政治という「三大危機」に翻弄されていることにかわりありません。
 本書では、新たな世界の指導者が顔を揃えた激動の2012年を総括するとともに、日本が直面する三大危機を踏まえ、日本が進むべき針路を探ります。
 読者をリードするのは国際政治学に精通する中西輝政氏。その透徹した洞察力と圧倒的な情報量を武器に、
 昨今の世界情勢から読み取れる事象を次々と俎上に載せ、その本質を抉り出す様は、あたかもプロの包丁捌きのごとく小気味よく感じられます。
 偏向報道が横行し日本のマスコミが本来の役割を果たせていないいま、世界をリードしうる力を秘めた日本の姿を描き出した本書がその担い手となってくれることでしょう。
*著者からのメッセージ
 大切なのは、我々一人ひとりが、「志」つまり、しっかりと心に期するものをもって現実に取り組み、前へ向かって行動へと繋げてゆく意志ではないでしょうか。
 日本はいま、国全体としてそのように生まれ変わらねばならないのです。人は、「もう後がない」と思ったとき、本当の意味で賢くなるものです。それは「なんとしても生き抜くんだ」という意志が人をそうさせるからです。
 真の賢さは、「志」つまり、生きんとする人間の意志、「少しでも世の中を良くしたい」という我々の真剣な心がもたらしてくれる天からの贈り物なのです。
 そして日本全体が、国として、そうした意志や心をもう一度、取り戻すこと。それが「国としての賢さ」、つまり真の生存能力をもたらしてくれるのです。そうした真に賢く、そして心の強い日本に生まれ変わるために、何が必要か。それを私なりに考え、数々の現実の課題に直面している多くの日本人に現時点で訴えたい、
と思ったところを本書にまとめてみました。いま「日本の心」を一つにすること、それが何より大切と思ったからです。
*目次
 第1章 絶体絶命の危機の時代
 第2章 日本が直面している三大危機 第一の危機 経済財政問題をどう解決するか
 第3章 日本が直面する第二の危機 外交・安全保障問題を解くカギを探す
 第4章 各国リーダーの変化と日本の立場
 第5章 日本が直面する第三の危機 政治のリーダーシップをいかに構築するか
 第6章 極化する世界で生き残るためにすべきこと
  *上記事の著作権は[致知]に帰属します
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「独裁者」の肖像 小沢一郎「天皇観」の異様 『文藝春秋』 2010年2月号 中西輝政 2010-01-16 | 読書 
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『日本の悲劇 怨念の政治家小沢一郎論』中西輝政著 PHP研究所 2012-10-22 | 読書 
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