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シリアでイスラム過激派が勢力拡大

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シリアでイスラム過激派が勢力拡大
 NHK NEWS WEB 9月23日 18時58分
  内戦が続くシリアでは、アサド政権打倒を目指す反政府勢力の間で、このところイスラム過激派組織が勢いを増し、すでに一部の地域を制圧するなど、内戦は複雑化しています。
 シリアでは、政府軍を離反した元兵士などで作る反政府勢力で欧米諸国が支援する「自由シリア軍」が、政府軍との戦闘の末、北部地域を制圧し、さらに各地で戦闘を続けています。
 しかし、内戦が長期化するなか、反政府勢力の内部ではアラブ諸国など外国からの戦闘員が加わったイスラム過激派組織が勢力を拡大させ、政府軍への攻撃を強めているだけでなく、同じ反政府勢力の自由シリア軍とも各地で衝突を引き起こしています。
 このうち北部の都市アザーズでは、先週、国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織と自由シリア軍との間で激しい戦闘となり、去年から自由シリア軍が支配下に置いてきた多くの地域をイスラム過激派組織が制圧したということです。
 シリアの内戦を巡っては、アメリカとロシアが、政府が保有する化学兵器の廃棄に向けて、今後国際機関による査察や検証作業を行うとともに、戦闘の停止に向けた対話を促すことで合意しています。しかし、イスラム過激派組織の勢力拡大で内戦が複雑化していることは、化学兵器の廃棄に向けた作業にも影響を及ぼすとみられるほか、戦闘の停止を実現するのも困難な状況となっています。
反政府戦力の間で戦闘も
 シリアの反政府勢力はもともと、アサド政権の打倒のためシリア軍を離反した兵士や一般市民などで構成される自由シリア軍が中心でした。しかし次第に、世俗的なアサド政権への反感から、イスラム国家の樹立を目指す過激派が反政府勢力の戦闘に加わるようになり、今や自由シリア軍をしのぐほど勢いを増しています。
 このうち、隣国イラクから入り込んだアルカイダ系組織「イラクとシリアのイスラム国」は、支配区域の奪い合いで、同じ反政府勢力の自由シリア軍とも対立して戦闘を繰り返し、一部の地域を制圧しています。
 また、支配下に置いた地域では、飲酒の禁止などイスラム法に基づいた独自の統治にも乗り出しています。
過激派組織には、アラブ諸国やチェチェン、それにヨーロッパなどからイスラム教徒の戦闘員が大勢参加していますが、まとまりのない自由シリア軍に比べて統制がとれているういえ、士気も高いと言われています。
 欧米各国からは、アサド政権に対する軍事行動に踏み切ったとしても、こうしたイスラム過激派を利することになり、シリアの混乱がさらに深まるのではないかとの懸念が出ていました。
過激派の支配下地域では
 シリアでイスラム過激派勢力の支配下に入った地域の中には、イスラム法の極端な解釈に基づいた厳しい統治が行われている場所もあります。
 このうち、北部イドリブ近郊のダナという村は、2か月ほど前から国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘される「イラクとシリアのイスラム国」と呼ばれるイスラム過激派組織に支配されているということです。
 イドリブに住む男性はNHKの電話取材に対し、「過激派は村全体を支配し、イスラム法を厳格に適用して、飲酒はおろか喫煙も禁じているほか、女性は布で体全体を覆わなければ外出できないなどといったルールを課している。ルールを破った人に対しては、指を切断するなどの刑罰も実施している」とイスラム過激派による支配の実態を証言しました。
 そのうえで、「こうした統治に反発する住民たちがデモを行ったが、過激派はデモ隊に発砲し、2人が死亡する事態となった。反政府勢力の中のほかの勢力も、衝突を避けて強い態度に出られない状況で、過激派は影響力を増している」と話していました。
 *上記事の著作権は[NHK NEWS WEB]に帰属します
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「どこの国でもいいから助けてくれ!」 シリア国民の悲痛な叫びを聞いてほしい 黒井 文太郎 2013-09-10 | 国際 
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「シリア空爆のシナリオ アサド政権の化学兵器使用と恐怖政治」 黒井文太郎 2013-09-04 | 国際 
  アサド政権は独裁体制を守るためなら、どんな非道なことでも躊躇しない政権 . . . 本文を読む
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