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オウム真理教 平田信被告が遺族に、謝罪とともに当時の教団の状況などを書いた手紙

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オウム真理教 平田被告が遺族に手紙
 NHK NEWS WEB 12月7日 19時5分
 来年1月から裁判が始まるオウム真理教の平田信被告が、事件の遺族に対して謝罪するとともに、当時の教団の状況などを書いた手紙を送っていたことが分かりました。
 手紙を受け取った遺族は「被害者参加制度」で裁判に参加する予定で、「手紙が本心かどうか法廷で直接、話を聞きたい」と話しています。
 オウム真理教の平田信被告(48)は、平成7年に東京・品川区で起きた公証役場の事務長だった假谷清志さん(当時68)の拉致事件などで起訴されていますが、假谷さんの長男の実さんに対し、弁護士を通じて、7日までに4通の手紙を送っていたことが分かりました。
 假谷さんは拉致されたあと死亡していて、手紙には「罪の重さにおわびのことばもありません」、「事件を心より反省しております」など謝罪のことばが書かれています。
 また、当時の教団の状況について、麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚の名前を呼び捨てにしたうえで、「麻原は常日頃、『この世は幻影で命にこだわるべきではない』などと私たちに説いていた。この教えに染まった結果、私たちは次第に現実感を失い、生命も軽んじるようになってしまった」と書かれています。
 手紙を受け取った実さんは、一連の事件で初めて国の「被害者参加制度」で裁判に参加する予定で、「手紙の謝罪のことばが本心かどうか、法廷で直接話を聞いて判断したい」と話しています。
 関係者によりますと、来年1月から始まる裁判で平田被告は「事務長を連れ去ることは事前に知らされていなかった。ほかの信者と役割分担をした認識はなく、拉致したあとのことも知らなかった」など起訴内容の一部を争う方針です。
*オウム事件裁判が2年ぶりに
 平田信被告は、17年近い逃亡の末、去年の元日に逮捕され、来年1月から裁判員裁判で審理が行われます。
 オウム真理教による一連の事件の裁判はおよそ2年ぶりに行われます。
 平田被告は、昭和62年にオウム真理教でいわゆる「出家信者」となり、麻原彰晃、本名、松本智津夫死刑囚の警備などを担当していました。
 平成7年に東京・品川区で公証役場事務長の假谷清志さん(当時68)が拉致され、その後死亡した事件や、杉並区のマンションで爆弾が爆破した事件に関与したとして、特別手配されていました。
 そして17年近い逃亡のあと、警視庁に出頭して去年の元日に逮捕され、事務長だった男性に対する監禁の罪や爆発物取締罰則違反などの罪で起訴されました。
 平田被告は、教団による一連の事件では初めて裁判員裁判で審理されることになり、初公判は来年1月16日に開かれます。
 裁判では、3人の死刑囚や逃亡中に一緒に暮らしていた女性など15人余りから証人として話を聞くほか、遺族も「被害者参加制度」で審理に加わり、裁判員らによる評議を経て判決は3月に言い渡されます。
 地下鉄サリン事件など日本の犯罪史上、例のない無差別テロを次々と引き起こしたオウム真理教。
 教団による一連の事件の裁判が行われるのはおよそ2年ぶりで、事件の詳しい経緯や17年近い逃亡の実態などが新たに明らかになるかどうか注目されます。
 ◎上記事の著作権は[NHK NEWS WEB]に帰属します 
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