【新・悪韓論】混乱する韓国の「コウモリ処世術」と深刻な“学事主義”の病
zakzak2013.12.12
韓国は「事大主義の国」と言われる。事大とは「大に事(つかえ)る」。つまり、時の大きな者=強い者にひれ伏すことを「処世」とするという意味だ。
韓国人は今、それを「バランサー」と言っている。しかし、「バランサー」の本来の意味は、小さい者=弱い者に付いて均衡を保つことだ。韓国がしてきたことは、ひたすら強い者に付く「コウモリの処世術」に他ならない。
それが今や、米国プラス日本vs中国の間で、どちらに飛んだらいいのか判断できず、パニック状態に陥っている。
私は韓国をウオッチしていて、この国は長年にわたり「事大主義」の精神を育(はぐく)むうちに、「学事主義病」にも罹ったのではないかと思う(儒教を奉っていたから素地は十分だったが)。
「学事」とは、「学に事(つかえ)る」。
簡単に言えば「(実務を知らない)学者の言」に、ひれ伏す処世だ。
韓国の新聞を見ていれば、誰でも分かることだが、何という話でもない長めのストレート記事の末尾に「これについて、◇◇大学の○○教授は…と述べている」というワンフレーズが付くのが、ほとんど「定型」になっている。
日本の新聞だって、最後に大学教授の談話を付けることは珍しくはない。が、頻度が違いすぎる。
何よりも質が違う。日本の場合なら本記(ストレート記事そのもの)に載っていない賛辞か同調、あるいは疑問のコメントが載る。韓国の場合は「この記事は正しいのだ」と言いたいがための証明書のような役割を担うのだ。
「学事主義」で思い出すのは、「対馬は韓国領」論で韓国マスコミにさっそうと登場した現役の陸軍大佐だ。
彼が「対馬は韓国領」論として挙げた根拠の中では、韓国の初代大統領だった李承晩(イ・スンマン)の言が大きな比重を占めていた。
「李承晩は米国の大学で博士号(哲学)を取った秀才ですよ」「その李承晩が『対馬は韓国の領土だ』と、幾度となく言っているのですから…」
どちらも事実だが、だからといって(普通の日本人が考えたら)、それは「論拠」には、到底なり得ない。が、かの国では立派な「論拠」になるのだ。事(つかえ)るべき学(知的強者)が言っているからだ。
韓国の歴代政権は、実務経験のない学者を大統領秘書官や閣僚として大量に取り込んできた。朴槿恵(パク・クネ)政権もそうだ。しかし、それにより、政策がうまくいっているのかどうか、学事主義の愚は明らかと思うのだが。
■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「日韓がタブーにする半島の歴史」(新潮新書)、「悪韓論」(同)などがある。
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◇ 【書評】 『呆韓論』室谷克実著 2013-12-09 | 読書
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