〈来栖の独白 2014/03/01 Sat. 〉
本日は名古屋能楽堂。狂言と能を観劇。継体天皇役は、山田健登さん(子方)。
『秀句傘(しゅうくからかさ)』のみ、粗筋を書き留めておく。
大名は会合の席で自分のわからないことでみんながどっと笑うので自分が笑われているのではないかと心配するが、近ごろ「秀句=ジョーク」が流行っていることを知った。そこで、密かに秀句を習おうと太郎冠者に秀句の得意なものを召し抱えるよう命じる。太郎冠者が連れてきた新参の者は昔、傘張りをしていたので「傘」を使った秀句なら得意だと言う。早速「披露せよ」と言うと
(遠くから来たので)「骨を折って参った」
「つれづれに申そう」
「得申さぬ」
などと言うが、そもそも秀句がわからぬものだから、新参の者の言っている内容が分からない。真に受け、大名は怒って一旦新参の者を追い出す。太郎冠者から先程の秀句の意味を聞いた大名は、再度現われた新参の者が言う《秀句ではない言葉を》秀句と勘違いして笑いどころでも何でもないところで大笑い。
気をよくした大名は褒美にと扇や小刀、着ているものまで差し出す始末。いつの間にか褒美をたくさんもらった新参の者は立ち去り、残る大名と太郎冠者。
己の失態と無知を実感した大名は、「秀句とは寒いものじゃ」と言い残して終わる。
------------------------
名古屋能楽堂 3月定例公演
チラシ(pdf)
公演日時
2014年3月1日 13:30開場 14:00開演
会場
名古屋能楽堂
開演前ショート解説
「『花筐』について」 和久荘太郎
■演目詳細
開演前ショート解説「『花筐』について」 和久荘太郎
*狂言 和泉流 「秀句傘」
シテ 野村又三郎
アド 野口隆之 松田高義
後見 井上松次郎
*能 宝生流 「花筐」
シテ 衣斐正宜
子方 山田健登
ツレ 衣斐愛
ワキ 飯冨雅介
ワキツレ 橋本宰 他
笛 鹿取希世
小鼓 船戸昭弘
大鼓 河村眞之介
後見 竹内澄子 他
地謡 亀井保雄 他
↧
名古屋能楽堂 3月定例公演 狂言 和泉流 「秀句傘」 / 能 宝生流 「花筐」
↧