【オウム法廷再び】「菊地被告が薬品運んだ」井上死刑囚が証言
産経ニュース 2014.5.12 11:5
オウム真理教による平成７年の東京都庁郵便物爆発事件に関与したとして、殺人未遂と爆発物取締罰則違反の幇助（ほうじょ）罪に問われた教団元幹部、菊地直子被告（４２）の裁判員裁判の第２回公判が１２日、東京地裁（杉山慎治裁判長）で開かれ、元幹部、井上嘉浩死刑囚（４４）が出廷した。井上死刑囚は、菊地被告の役割について「（爆発物の）原料となる薬品を教団施設から（東京都）八王子（市のアジト）に運び入れた」と証言した。
井上死刑囚は証言の冒頭、事件の被害者や家族に「本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
井上死刑囚が裁判員裁判で証言するのは、元幹部、平田信被告（４９）＝１審有罪、控訴中＝の公判に続き２度目。
争点は、菊地被告が運搬した薬品について、爆弾の製造に使われることなどを認識していたかどうか。菊地被告は薬品を運んだことを認めた上で「爆薬の原料とは知らず、事件に使われることは想像しなかった」と無罪を主張している。
井上死刑囚によると、平成７年３月以降、教団施設への警察の一斉捜索が続く中、元教祖、麻原彰晃（本名・松本智津夫）死刑囚（５９）の逮捕を回避するために、事件を起こして捜査を攪乱（かくらん）することを計画。麻原死刑囚から「１１月までに逮捕されなければ、予言が成就するから頑張れ」と言われたという。
菊地被告は薬品を運搬する際「見つかれば、逮捕されたり、自分が終わってしまう」と話していたという。
◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【オウム法廷再び】菊地被告「見つかれば終わり」 井上死刑囚が証言
産経ニュース 2014.5.12 21:14
オウム真理教による平成７年の東京都庁郵便物爆発事件に関与したとして、殺人未遂と爆発物取締罰則違反の幇助（ほうじょ）罪に問われた教団元幹部、菊地直子被告（４２）に対し、東京地裁（杉山慎治裁判長）で１２日開かれた裁判員裁判の第２回公判。出廷した元幹部、井上嘉浩死刑囚（４４）は、爆薬原料などを運搬していた菊地被告が「見つかれば逮捕され、自分が終わってしまう」と話していたと証言、菊地被告に非合法活動の認識があった可能性を示唆した。
井上死刑囚の証言によると、捜査を攪乱（かくらん）するために中川智正死刑囚（５１）が爆弾を要人に送ることを、井上死刑囚が標的を都知事にすることを提案。菊地被告はダイオキシンや青酸ガスの原料を運んだこともあったという。
井上死刑囚が「検問は大丈夫か」と尋ねると菊地被告は「案外、簡単に運んでいます」と返答、また「菊地さんが運んできてくれるので準備ができつつある」と言うと「がんばります」と応じたという。
非合法活動への関与については「菊地さんは事情を理解していると思った」と話した。
井上死刑囚には裁判員も質問。「菊地被告に運ばせたことを申し訳ないと思っていたか」との問いには「当時はそうでなかった」と答えた。
菊地被告の公判の争点は、運搬した薬品が爆弾の製造に使われることなどを菊地被告が認識していたかどうか。菊地被告は「爆薬の原料とは知らず、事件に使われることは想像しなかった」と無罪を主張している。
◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【オウム法廷再び】井上死刑囚「菊地さん逃亡のきっかけ作った」と謝罪 両親宛て手紙で「証人としての責務を果たす」
産経ニュース 2014.5.12 21:04
信仰の熱心さから、かつてオウム真理教で「修行の天才」と呼ばれた確定死刑囚が、約１７年間の逃亡生活を送った菊地直子被告と法廷で対面した。防弾パネルが設置される厳戒態勢の中、井上嘉浩死刑囚は東京都庁郵便物爆発事件について「菊地さんが行ったことは上司である私の責任。長年逃亡するきっかけを作ってしまい、申し訳ないと思っています」と謝罪した。
東京地裁は、死刑囚の心情への配慮や警備上の問題などから、傍聴席からの視線をさえぎるついたてに加え防弾パネル１０枚を設置。多数の警備担当職員が見守るものものしい雰囲気の中で証人尋問が行われた。
井上死刑囚は、教団「諜報省」のトップとして多くの非合法活動に関与したとされる。
「救済という物語に酔いしれ、かけがえのない多くの命を奪ってしまった」と、身勝手な動機で一連の事件に突き進んだことを被害者にわびた。証言の間、菊地被告は表情を変えずに耳を傾けていた。
井上死刑囚は証言で、菊地被告に非合法活動の認識があった可能性を示唆。菊地被告側の「爆薬の原料と知らなかった」とする主張と食い違った。
井上死刑囚が今年５月、両親に宛てた手紙には、事件の責任を認める言葉に加えて、「立ち直ってもらいたい」と菊地被告への思いもつづられていた。
井上死刑囚の京都市内の高校の先輩で、石川県かほく市の僧侶、平野喜之さん（５０）は平成１８年以降、面会や文通を重ねてきた。
この日の公判を傍聴し、閉廷後に「２人の言い分が違ったが、一つの真実にたどり着いてほしい。オウムのような事件が二度と起きないように、井上さんには罪を見つめ真実を話す心を持ち続けてほしい」と話した。
◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ オウム 菊地直子被告 初公判 裁判員裁判 東京地裁（杉山慎治裁判長） 2014.5.8 無罪主張と「お詫び」 2014-05-08 | 死刑/重刑/生命犯 問題
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ オウム平田信被告 第９回公判 2014.2.3. 井上嘉浩死刑囚の証人尋問 新証言 仮谷さん死亡は「殺人」の疑い
◇ オウム平田信被告 第10回公判 2014.2.4. 井上嘉浩死刑囚の証人尋問 2日目「麻原の指示だから確実に…」
........
↧
オウム 菊地直子被告 第２回公判 2014.5.12 井上嘉浩死刑囚証言「菊地さんは事情を理解していると思った」
↧