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【維新分裂へ】「牛若丸」と「弁慶」の関係一変…憲法観の違い埋まらず

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【維新分裂へ】「牛若丸」と「弁慶」の関係一変…憲法観の違い埋まらず
 産経ニュース 2014.5.28 22:31 [west政治]
 「この人は源義経、牛若丸で、私は彼にほれた弁慶」。旧太陽の党と日本維新の会が合併した平成24年11月17日、日本維新の会代表に就任した石原慎太郎氏は大阪市内の記者会見場で橋下徹氏に笑顔をむけていた。石原氏を日頃から「御大」と慕っていた橋下氏も照れた様子をみせ、「石原氏は最強のリーダー」と称えた。
 橋下氏はこの年の夏、政策と理念で一致していたみんなの党との合流を模索したが、双方が相手方の吸収をもくろみ破談。選挙の準備が十分に整わないまま11月の電撃的な衆院解散を迎え、企業・団体献金の扱いや原発政策などで路線が違っていた旧太陽を合併のパートナーに選んだ。
 他党から「政策はちゃんぽん」など野合批判にさらされながらも、橋下氏は「決められる政治集団」を強調。当初は代表の座を石原氏に譲り、自らは代表代行に就くなど党内の結束維持に腐心してきた。
 だが、旧太陽系と大阪系の摩擦は絶えなかった。石原氏は大阪系の“信条”ともいえる多数決による決定に「高校の生徒会」などと苦言。今年3月の党会合では、トルコなどに原発輸出を可能とする原子力協定に「反対」とする党方針に異議を唱えていた石原氏に対し、大阪系の国会議員が「党から出て行ったらいい」とかみついた。
 そして今回の結いの党との合流協議。4月26日の執行役員会で夏までの新党結成を目指す方針を確認したにもかからず、石原氏は自主憲法制定にこだわり、結いとの合流に反発した。
「結いと石原さんはうまくいかない。別れるしかない」。大阪の地方議員は橋下氏の胸の内をそう見ていたが、橋下氏は今月21日夜に石原氏と名古屋市内で会談するなどギリギリまで説得を試みていた。
 「石原さんを含めた維新も悪い。文言にこだわって野党再編がおじゃんになったら国会議員の責任だ」。今月23日には市役所での囲み取材で強いメッセージを送ったが、石原氏には届かなかった。
 2人を破局へと導いた憲法観の違い。昨年6月26日の党代議士会で、自主憲法制定を掲げる石原氏が憲法改正論者の橋下氏を批判した言葉は約1年後の決裂を暗示していたかのようだ。
 「大阪の本家は憲法について寝ぼけたことを言っている。これでは話にならない」
 ◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します *強調(太字・着色)、リンクは来栖
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