【オウム法廷再び】土谷死刑囚を非公開尋問 菊地被告公判、法廷外で初
産経ニュース 2014.5.30 10:44
オウム真理教による平成７年の東京都庁郵便物爆発事件で、殺人未遂と爆発物取締罰則違反の幇助（ほうじょ）罪に問われた教団元幹部、菊地直子被告（４２）の裁判員裁判で、東京地裁（杉山慎治裁判長）は２９日、元幹部、土谷正実死刑囚（４９）の証人尋問を収容先の東京拘置所で非公開で実施した。
一連のオウム事件の裁判員裁判で死刑囚の証人尋問が公開の法廷以外で行われるのは初めてで、土谷死刑囚の健康状態に配慮したとみられる。同日午前、裁判員らが裁判所の用意したバスで東京拘置所に出向き、尋問を行った。
検察側の冒頭陳述などによると、土谷死刑囚はサリンや爆薬などが作られた教団施設の責任者で、菊地被告に指示を出す立場だった。都庁の事件には関与していないが、地下鉄、松本両サリン事件など６事件で殺人罪などに問われ、２３年３月に死刑が確定した。
今月８日に始まった菊地被告の公判では、元幹部、井上嘉浩（４４）、中川智正（５１）の両死刑囚の証人尋問を地裁の公開法廷で実施。死刑囚の心情への配慮などを理由に、地裁は傍聴席からの視線をさえぎるついたてに加え、防弾パネルを設置した。
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