【オウム法廷再び】菊地被告に懲役7年求刑 「テロへの使用を認識」
産経ニュース 2014.6.9 12:50
オウム真理教による平成7年の東京都庁郵便物爆発事件に関与したとして、殺人未遂と爆発物取締罰則違反の幇助(ほうじょ)罪に問われた教団元幹部、菊地直子被告(42)の裁判員裁判の論告求刑公判が9日、東京地裁(杉山慎治裁判長)で開かれた。検察側は「運搬した薬品が、人を殺害するテロ行為に使用されると認識していた」として菊地被告に懲役7年を求刑した。
公判は午後まで開かれ、弁護側が最終弁論を行い、結審。30日に判決が言い渡される見通し。
菊地被告は爆薬原料の「運搬役」として起訴されたが「爆薬の原料とは知らなかった」と無罪を主張している。
検察側は論告で、菊地被告は薬品を容器に隠すなど工夫しながら運搬していたと指摘。教団施設で実験に関わるうちに「相応の知識を持つようになった」として「化学知識が乏しく、薬品の使い道は分からなかった」とする弁護側の主張は「実態と合わず不合理」だとした。
その上で「被告の役割は必要不可欠で重要なものだった」と指摘。「不合理な弁解を続けて責任を逃れようとすることは断じて許されない」と非難した。
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【オウム法廷再び】菊地被告の認識めぐり証言対立 井上、中川両死刑囚
産経ニュース 2014.6.9 21:07
オウム真理教元幹部の確定死刑囚3人を含む12人の証人尋問が行われた菊地直子被告の公判が13回の期日を経て9日、結審した。争点は、運搬した薬品が爆弾の製造に使われることを菊地被告が認識していたかどうか。公判では運搬の際に菊地被告に非合法活動の認識があったとする元幹部、井上嘉浩死刑囚(44)と、薬品の使用目的を知らなかったとする元幹部、中川智正死刑囚(51)の証言が対立した。
井上、中川両死刑囚はともに都庁の事件に関与した。井上死刑囚は5月12日の公判に検察側証人として出廷。薬品の運搬について、菊地被告が「見つかれば、逮捕され、自分が終わってしまう」と話すのを聞いたとしたほか「被告は事情を認識していた」とも述べて、検察側の主張に沿った内容の証言を展開した。
一方、菊地被告に薬品の運搬を指示した中川死刑囚は検察、弁護側双方の証人として同月13、14の両日に証人尋問を実施した。中川死刑囚は薬品の使用目的について「被告に説明したことはない」と断言。さらに、一連のオウム事件の過去の裁判で主張が対立した経緯のある井上死刑囚について「私に対して意地になって、反対のことを言っている」と述べた。
検察側は論告で、教団内で中川死刑囚が菊地被告と親しい関係にあったと指摘。中川死刑囚の証言について、「被告をかばう意図が明らかで、信用することができない」と非難した。
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◇ オウム 菊地直子被告「松本智津夫死刑囚とは何だったのだろう…」 第12回公判 2014.6.3 被告人質問終了 2014-06-03 | 死刑/重刑/生命犯 問題
◇ オウム 菊地直子被告 第11回公判 2014.6.2 Mon. 被告人質問 逃亡の理由「捕まりたくないと思い、逃げた」 2014-06-02 | 死刑/重刑/生命犯 問題
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オウム 菊地直子被告 第13回 論告求刑公判 2014.6.9 Mon. 検察側 懲役7年求刑 / 弁護側 最終弁論
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