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迎撃ミサイルの共同開発2年延長/米とポーランド・ルーマニア、MD配備合意/活発化するロシア軍 極東重視

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迎撃ミサイルの共同開発2年延長 米側が日本へ通知
 日米両政府がミサイル防衛(MD)の一環として共同開発中の海上配備型迎撃ミサイル(SM3ブロック2A)について、米側が弾頭など担当分野の完了までさらに検証続行の時間が必要として、開発期間の約2年延長を日本側に通知してきたことが分かった。複数の日米関係筋が16日、明らかにした。これにより2020年を予定していた海上自衛隊イージス艦への配備も数年程度遅れる可能性が出てきた。
 この迎撃ミサイルは開発が終われば、海自イージス艦に配備中のSM3ブロック1より防護範囲が広がり、さらに高い高度の弾道ミサイルの迎撃が可能となる。
2011/09/17 02:02 共同通信
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米、ポーランドへのMD配備協定発効
2011/9/16 10:26
 米国務省は15日、ポーランドと2010年に締結したミサイル防衛(MD)配備に関する協定が正式に発効したと発表した。18年までに地対空型のSM3ミサイルを供与する。イランが欧州に弾道ミサイルを発射した場合に備える狙い。トルコと探知レーダーの設置、ルーマニアとSM3供与で合意したのに続く協定発効で、欧州防衛体制が整うことになる。(日本経済新聞ワシントン支局)
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米とポーランドのMD配備合意、正式に発効
16.09.2011, 13:03 ラジオ局「ロシアの声」
 ポーランド領へのミサイル防衛(MD)システム配備に関する米国とポーランドの合意および追加協定が15日、正式に発効した。
 ポーランド北部グダニスク近郊に、欧州MDの一部となる施設が2018年までに配備される。
 米国とルーマニアも13日、米国のMDシステムの施設をルーマニア領に配備する合意に調印した。ルーマニアは2015年までに自国領内にSM3(スタンダード・ミサイル3)を配備する。
 ロシアは、欧州MDの配備は自国の核ポテンシャルへの脅威だと考えており、米国のMDがロシアを対象としたものではないことを保障する法的文書を米国側に求めている。
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クローズアップ2011:日本周辺、活発化するロシア軍 標的は米国か中国か
 日本周辺でロシア軍の動きが活発化している。日本の新政権誕生から間もない8日、核兵器搭載可能なツポレフ95爆撃機2機が日本の領空周辺を周回し、9日にはロシア海軍の艦艇24隻が宗谷海峡を通過した。挑発的とも取れる動きの背景に何があるのかを分析した。【モスクワ大前仁、西田進一郎、真野森作】
 ◇進む極東重視の動き
 ロシア軍の極東地方を管轄する東部軍管区と、その指揮下にある太平洋艦隊は、8月末から日本海やオホーツク海で1カ月にわたる軍事演習を開始した。この時期に演習を始めたのは、通常9月が秋季訓練に着手する時期だからだ。ロシアでは極東以外でも各地で、9月中に大規模な演習が計画されている。
 極東の演習には艦艇50隻以上、軍機やヘリコプター50機以上、人員1万人以上が参加。演習は14日から本格化し、ロシアのニュース番組は洋上砲撃や揚陸訓練の様子を報じている。
 今年の訓練が特に注目されるのは、最新型ボレイ級原子力潜水艦の1号艦「ユーリー・ドルゴルーキー」を、年内にカムチャツカ半島東部のビリュチンスク基地へ配備する計画があるためだ。軍事評論家のフェリゲンガウエル氏は、ロシア海軍や空軍は伝統的に原潜など戦略兵力の周囲を固める形で配備されてきたと指摘。今後、オホーツク海周辺で通常戦力も増強されるとの見通しを示す。
 新型潜水艦は10個の核弾頭を搭載できる新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「ブラバ」を搭載。射程は約8000キロに達し、射程内に入る「米国が標的」(プホフ戦略技術分析センター所長)といわれる。一方で、極東ロシア軍の活発な動きは軍事力を強化している中国をにらんだものとの見方もあり、日本政府内では「中国の活動も活発化しており、地域全体が軍事的な活発化の情勢にある」(外務省幹部)との懸念の声も出ている。
 ロシアの爆撃機が日本の周辺を飛行した例はこれまでもあるが、今回はロシアが北海道北部に設置した訓練空域で空中給油を実施しており、これは「初めてのケース」(日本防衛省幹部)。同省内では「情報収集だけでなく示威的な要素も強い」との見方が出ている。ロシアの軍事誌「国防」のコロチェンコ主幹は、玄葉光一郎外相が就任後、ロシアの北方領土支配を「法的な根拠がない」と述べたことに対し、ロシア側が「何らかのメッセージ」を送った可能性があるとの見方を示す。
 爆撃機の周回について、日本政府は「不愉快なことだが公海上の行動であり、領空侵犯などはない。抗議まではできない」(政府関係者)と判断。玄葉外相は9日、ラブロフ外相との電話協議で「(ロシア側の)意図や対応に国民の疑念が生じている。国民を刺激するような行動を自制してほしい」と懸念を伝えた。
 一方で、ロシア太平洋艦隊の旗艦ワリャーグ(ミサイル巡洋艦)は、カムチャツカ沖の演習に参加した後、日本の海上自衛隊と日本海で海難救助訓練を行う予定。訓練は98年以来、信頼醸成措置の一環として実施しており今回で11回目。ワリャーグはその後、グアム沖で米太平洋艦隊の軍事演習にも参加する。
 ロシア軍は中国や北朝鮮との間でも来年、洋上訓練を実施する方針。未来工学研究所の小泉悠研究員は「ロシアの安保政策が東アジア地域に重点を置き始めた兆候かもしれない」と分析している。
 ◇高まる北方領土の価値 返還遠のく国後、択捉
 プーチン首相の側近といわれるパトルシェフ安全保障会議書記(前連邦保安庁長官)は11日、国後島と歯舞群島の水晶島を訪問した。ロシア政府は東日本大震災後、北方領土問題をめぐる対日攻勢を一時止めていたが、再び要人の訪問が活発化している。
 その背景として、ロシアが極東地方での安全保障体制構築の観点から、オホーツク海と北方領土周辺水域の戦略的な価値を、より重要視するようになったためと分析する専門家もいる。軍事評論家のフェリゲンガウエル氏は、メドベージェフ大統領が昨年11月に国後島訪問に踏み切ったのは、ロシア政府が2000年ごろから進めてきた極東の安保体制見直しの流れを受けた行動と指摘。太平洋への出口を維持するためにもロシアが国後、択捉両島の返還に応じる可能性はないとみる。ただ色丹島と歯舞群島については「同等の戦略的価値はない」として、返還の可能性が残されているという。
 一方で、パトルシェフ氏の訪問については「政府内で影響力が弱まった氏が存在感の誇示を狙った」(軍事アナリスト)という見方や、これまでの政府要人の訪問と同様に「来年3月の大統領選挙へ向けた政権側のキャンペーンに過ぎない」(日露外交筋)との見方もある。
 こうした中で、日本側は北方領土問題解決に向けた糸口をつかめないままの状態が続いている。野田佳彦首相は6日、メドベージェフ大統領と電話で協議した際、領土問題について「静かな環境の下で問題解決に向けて大統領とともに努力したい」と呼びかけたが、大統領は「静かで良好な雰囲気の中で議論する用意がある」と発言するにとどまった。5月の首脳会談で大統領が菅直人首相(当時)に要請していた首相の訪露は、今回の電話協議では要請がなかった。
 ◇最近のロシア軍の極東での動き◇
8月 4日 中露の参謀総長が会談し、洋上演習の来年実施で合意
  25日 東部軍管区の司令官が訪朝し、洋上救難演習の実施などを協議
8月末   太平洋艦隊が日本海やオホーツク海など広域で演習を開始
9月 5日 プーチン首相が新型原子力潜水艦を年内に極東に配備する方針を表明
   8日 露爆撃機2機が日本領空周辺を周回
   9日 露艦艇24隻が宗谷海峡を通過
  11日 パトルシェフ安全保障会議書記が北方領土を訪問
9月中   露ミサイル巡洋艦が海上自衛隊と日本海で洋上救難演習を実施。その後、グアムで米海軍の演習に参加
毎日新聞2011年9月15日 東京朝刊
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ロシア艦艇:宗谷海峡通過は24隻に 近年で最大
 防衛省は10日、ロシア海軍の艦艇20隻が北海道・宗谷海峡をオホーツク海に向けて通過したと発表した。前日発表した4隻と合わせ、9日に通過した艦艇は計24隻となり、1日での通過としては近年で最大規模。国際海峡に指定される宗谷海峡は公海と同じ扱いとなるため、航行することに国際法上の問題はない。
 ロシア海軍は千島列島周辺などのオホーツク海で射撃訓練を予定しており、いずれも訓練海域に向かったとされる。24隻には多様な種類の艦艇が含まれ、総合的な演習が行われるとみられる。
 防衛省によると、ミサイル巡洋艦や戦車揚陸艦、潜水艦救難艦、病院船など20隻は9日午後8時から同10時ごろにかけ、日本海から宗谷海峡を通過。同日午後4時ごろには別の4隻が同海峡を航行しており、防衛省は「これだけの規模の通過は、ここ10年では確認していない」としている。
 8日にはロシア空軍の爆撃機2機が日本周辺を周回。北海道沖の空域では別の2機と空中給油も行った。
毎日新聞2011年9月10日21時35分


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