ソウルで「平和と和解のミサ」August 22, 2014
【ソウル8月18日CNS】 教皇フランシスコは8月18日、韓国訪問の最終日に、同国のカトリック信者たちに向けて、南北に分断した朝鮮半島の再統一と韓国社会内の協調には、福音が示す徳の実践でも特に愛とゆるしが求められると指摘した。
「惨事と分裂により離散した人々」に一致と繁栄を回復される神の約束「には一つの分かちがたい命令が結びついています。その命令とは、神に立ち返り、そのおきてに心を尽くして従うことです」と教皇は、ソウル教区ミョンドン大聖堂での「平和と和解のためのミサ」の説教で語った。
教皇フランシスコは、イエスが人々に「ゆるしこそが和解へと通じる扉だと信じるよう」求めている、と語った。
「私は皆さんにお願いします。皆さんの家庭や共同体、国民生活の中のあらゆるレベルで、キリストのゆるしのメッセージを説得力ある形で証ししてください」
「そうすることで、私たちの平和と和解を願う祈りは、よりいっそう清らかな心から神のもとに届き、神の恵みのたまものによって、私たち全員が待ち望む貴い善を授かることになるでしょう」と教皇は語った。
ミョンドン大聖堂でのミサは、一般公開はされなかった。参列者の中には、韓国のパク・クネ大統領や第2次世界大戦中に「従軍慰安婦」とされた女性たち、脱北者や北朝鮮に拉致された人々の親族、各宗教からの指導者12人もいた。
教皇フランシスコはミサの前に、旧日本軍によって性奴隷とされた7人の元「慰安婦」たちと対面した。一人の女性は教皇に、正義を求める象徴としてのチョウのピンを手渡し、教皇はそのピンを着けた祭服でミサを司式した。
「私の訪問は今、このミサをささげることで締めくくられます。このミサの中で、私たちは神に平和と和解の恵みを願ってまいりましょう」と教皇は語った。「こうした祈りは、特に朝鮮半島においては心に響くものです。今日のミサは、まず何よりもこの半島の家族の間の和解のための祈りです」
韓国司教協議会会長のカン・ウイル司教(チェジュ教区)は、同国司教団が教皇がローマへ帰るため空港に向けて出発する前に小さなお別れ会を開いたことを明らかにした。その際、教皇が司教団に語った最後の言葉は、「私のために祈ってください」だったという。
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【緯度経度】韓国、ローマ法王の厚遇が裏目に?
産経ニュース 2014.8.23 11:00
ローマ法王の韓国訪問は1980年代以来、3度目になる。法王フランシスコを迎えた韓国はまるで“カトリック国家”のような雰囲気だった。朴槿恵(パク・クネ)大統領は法王を直接、空港に出迎え、公式接見のほかミサにも出席するなど計3回も対面。テレビは1時間以上にわたってミサを中継し新聞は連日トップニュースや特集を掲載した。
ハイライトの16日の野外ミサはソウル中心部の光化門広場で故宮・景福宮と大統領官邸をバックに行われた。80万人が集まった光化門広場は史上最大の集会となった。
法王が18日に去った後、メディアには「やり過ぎではなかったか」と反省と批判の声が出ている。「特定の宗教を厚遇するのはおかしい」というわけだ。
韓国には約540万人のカトリック(韓国では天主教といっている)信徒がいるが、同じキリスト教でもプロテスタント(韓国では改新教)がその倍はおり、それ以上の仏教徒もいる。
今後、他の宗教の指導者の韓国訪問に際し同じような待遇、行事を求められたらどうするのか心配(?)する声も出ている。
朴大統領はじめ韓国政府が今回、異例の厚遇を施した裏にはいくつかの理由があった。
まず国際的に注目度が高いローマ法王の韓国での様子は、カトリック国家をはじめ世界中に伝えられることを計算し、韓国の国際的イメージアップにつなげたいと判断した。
もう一つは国内向け。「貧者の教会」を強調する法王に乗っかることで、朴槿恵政権がいかに弱者に配慮しているかを国民に印象付けようとした。朴大統領としては個人的にも韓国のカトリック系、西江大学出身でカトリックには親近感があったかもしれない。法王は滞在中、西江大を訪問している。
しかしこの厚遇は裏目に出た感がある。法王の貧者や弱者への配慮が韓国内の反政府・野党勢力を勢いづけたからだ。
韓国政治はセウォル号沈没事故の“後遺症”でいまなお激しく揺さぶられている。反政府・野党勢力は朴政権の責任を執拗(しつよう)に追及し、家族救済や再発防止など関連法案をめぐって政局マヒが続いている。
法王の滞在中、いたるところでセウォル号遺族が登場し法王にとりすがって訴えていた。脚光を浴びたのはこのほか軍基地反対や都市再開発被害者、解雇労働者などほとんどが反政府・野党勢力だった。ミサの最前列に座らされた反日の元慰安婦たちの影はかえって薄かった。
韓国カトリック界には以前から左翼的な「正義具現司祭団」という組織が存在し反政府運動を展開してきた。今回もその“影”がうかがわれる。彼らは北朝鮮に対してはいつも融和的で批判、非難を控えることが多い。過去、ひそかに平壌を訪れ韓国非難をした神父もいる。法王は韓国の不幸な人びとに触れながら、北朝鮮の抑圧された人びとにはひと言もなかった。
同じローマ法王でもヨハネ・パウロ2世(2005年死去)は共産主義批判が強く、彼の発言や行動は東欧共産圏の民衆に勇気を与え共産圏崩壊につながったという評価があるほどだ。
韓国の貧者や弱者はローマ法王が乗り出さなくても救済できる。今、東アジアでローマ法王が救済のメッセージを最も送らなければならないのは北朝鮮の民衆だったはず。4泊5日の滞在中、期待はついにはずれた。(ソウル・黒田勝弘)
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〈来栖の独白〉
きれいごとの独り善がりは、ヴァチカンだけではない。慰安婦問題で真に小さくされて苦しんでいるのは誰なのか、真実をカトリック教会は知るべきだ。知らねばならない。カトリックというブランドが政治利用され、苦しむ人が更に痛むようであってはならない。
慰安婦問題、反秘密保護法、反集団的自衛権、反原発など、日本のカトリック教会は大雑把な思考で、軽薄な左巻きとなってしまった。カトリック正平協は会長名でその趣旨の声明を国に向けて発している。私もカトリック正平協教の一員であるが、会長と考えを同じくしていない。私のような会員もいる(一人かもしれないが)。個人名で出されては如何か。ま、教皇さんともなれば、100%公人故、個人の行動というわけにはいかないだろう。厄介なことだ。
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◇ ローマ法王、ソウルのミサで元慰安婦の手握る 支援バッジ、胸元につける / …ヴァチカンの罪、深甚だ 2014-08-19 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
ローマ法王、ソウルのミサで元慰安婦の手握る 支援バッジ、胸元につける
産経ニュース 2014.8.18 11:04
韓国を訪問中のローマ法王フランシスコは最終日の18日、ソウルの明洞聖堂で朝鮮半島の平和と和解を願うミサを行った。法王はミサの冒頭で2〜3分にわたり、最前列に座った元慰安婦の韓国人女性7人全員の手を握り、うち1人から手渡された元慰安婦を支援するバッジを胸元に着けた。韓国の朴槿恵大統領もミサに出席した。
バチカンの報道官は、今回の元慰安婦との接触などは「弱者に寄り添う」との法王の精神によるもので、政治的意図はないと強調している。韓国政府は法王の権威を背景に、日本に対し慰安婦問題での前向きな対応を一層強く求める可能性がある。
法王は5日間の訪韓中、朴大統領との会談や若者との交流を通じて南北の対話を促し、緊張が続く朝鮮半島の統一とアジア地域の安定を願う平和外交を展開した。(共同)
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〈来栖の独白〉
「弱者に寄り添う」だと。ヴァチカンの独り善がりには、まったく、言葉を失う。朴大統領は韓国を利するために法王さんを招致したわけだが、それにまともに乗っかって《最前列に座った元慰安婦の韓国人女性7人全員の手を握り、うち1人から手渡された元慰安婦を支援するバッジを胸元に着けた》。
でっち上げた朝日新聞の罪も深甚だが、国連、そしてヴァチカンの罪も、劣らない。正義や真実は、きれいごとではない。
マタイによる福音書23章 27、28節
偽善な律法学者、パリサイ人たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは白く塗った墓に似ている。外側は美しく見えるが、内側は死人の骨や、あらゆる不潔なものでいっぱいである。
このようにあなたがたも、外側は人に正しく見えるが、内側は偽善と不法とでいっぱいである。
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◇ 米の慰安婦碑 撤去の請願署名受理必要数満たす/日本国内にも「全部日本が悪かった」と信じる一定の勢力 2012-06-11 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
韓国による慰安婦問題での対日攻撃がやまない。韓国系団体は今や、米国内にも全く史実に反した慰安婦記念碑を建てるなど、海外に向けた日本をおとしめる宣伝戦も仕掛けている。もう、なあなあで済ませている場合ではない。
■水面下で静かに
政府は8日の閣議で、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が昨年12月にソウルの駐韓日本大使館前に建てた「慰安婦像」について、「ウィーン条約に規定する公館の威厳の侵害に関わる問題だ」とする答弁書を決定した。
その認識は正しいが、それでは韓国側に対しどんな申し入れや対策をとったかは明かさない。とにかく波風を立てずにやり過ごそうとする姿勢がみえる。
昨年10月には、韓国系住民が過半数の米ニュージャージー州パリセイズパーク市で、公共図書館の敷地に慰安婦記念碑が建てられた。
碑には「日本帝国政府の軍によって拉致された20万人以上の女性と少女」と荒唐無稽な碑文が刻まれている。在米の韓国系団体は、こうした碑を全米で20以上建てる計画だとされる。
自民党の山谷えり子参院議員によると、こうした韓国側のプロパガンダの影響で在米日本人子弟が「下劣な先祖を持つ子孫」「レイプ魔の子孫」などといじめに遭いつつあるという。
にもかかわらず、政府の対抗措置の動きは目に見えない。このままでは日本のイメージは悪化し、将来的には大きく国益を損ないかねない。
5日に開かれた超党派の「日本の名誉のため行動する国会議員の会」(会長・たちあがれ日本の平沼赳夫代表)会合では、外務省担当者がこう弁明した。
「先方(韓国系団体)は確信犯的にやっている。放っておいていいことではないし、政府としては、主張すべきことは主張する。ただ、よい結果をもたらすには水面下で静かに活動した方がいい」
だが、政府が長年にわたり、ひたすらことを荒立てまいと静かにしていた結果、今日の事態を招いたのではないか。
■「内なる敵」
2007年6月、政治評論家の屋山太郎氏ら民間有志と自民、民主両党の国会議員有志が米紙ワシントン・ポストに「慰安婦の強制連行を示す文書はない」などとする意見広告を出した。これについて、ある外務省高官はこう述べていた。
「残念だが、慰安婦問題ではもう勝敗は決している。今さら強制連行はなかったと主張しても、米国では悪質な言い訳か歴史修正主義と受け取られ、かえって逆効果だ。話を蒸し返さない方がいい」
これが日本外交の基本姿勢だったのだろう。とはいえ、このやり方もうまくはいっていない。日本が過去の話として自己主張もせず封じ込めようとしても、韓国側が大々的にキャンペーンを張っているのだから何の意味もない。
確かに当時、意見広告は米国内で感情的な反発も呼んだ。だが、日本の立場・主張はある程度伝わったのではないか。どうせうまくいきっこないと決めつけるのは、外交上の敗北主義だろう。
もちろん、立ち向かうべき相手は韓国側だけではない。日本国内には「とにかく全部日本が悪かった」という不勉強・思考停止状態に安住し、諸外国の反日団体と連携することを良心的だと信じる一定の勢力がある。
今年5月にソウルで開館した「戦争と女性の人権博物館」(慰安婦博物館)建設を主導したのは、挺対協と日本に組織された「日本建設委員会」だった。
建設委のホームページの募金者一覧をみると、「大阪市職労」「JR東労組」「自治労」「ピースボート」「広島県教組」…とおなじみの顔ぶれが目につく。
「内なる敵」の動向を見極め、なるべく背後から矢を射かけられないよう注意も必要だ。(阿比留瑠比) *強調(太字・着色)、リンクは来栖
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◇ 吉田証言、虚偽と判断し朝日が記事取り消し 慰安婦問題で世界に誤解広げた朝日新聞の責任は極めて重い 2014-08-08 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉