松島法相が辞表提出 / 法務省幹部「そろそろ辞任の動きがあるのかもしれないと、心の準備はしていた」

松島法相が辞表提出
　NHK NEWS WEB 10月20日 13時51分
　松島法務大臣は、２０日午後、安倍総理大臣と総理大臣官邸で会談し、みずからの選挙区の祭りで「うちわ」を配ったとされる問題で、これ以上、国会審議に影響が出ることは避けたいなどとして辞表を提出しました。
　安倍総理大臣は、２０日午前中に辞表を受理した小渕経済産業大臣と併せて速やかに後任人事の調整を進めることにしています。
　松島法務大臣は、国会の予算委員会や法務委員会などで、野党から「自分の選挙区の祭りで『うちわ』を配ったのは公職選挙法で禁じられた寄付に当たる」と追及され、これまでの答弁で、「地元の有権者の関心が高そうな法律の内容などを印刷し、討議資料として配付したもので寄付には当たらない」と説明してきました。
　これに対し民主党の階猛副幹事長は、先週１７日、公職選挙法違反の疑いで松島大臣の刑事責任を問うよう求める告発状を、東京地方検察庁に提出しました。
　こうしたなか、松島大臣は、告発状が受理されれば、法務大臣の立場にありながら捜査の対象になることなどから、これ以上、国会審議や法務行政に影響が出ることは避けたいなどとして、閣僚を辞任する意向を固めました。
　そして松島大臣は、２０日午後、安倍総理大臣と総理大臣官邸で会談して辞表を提出しました。
　安倍総理大臣は、政権運営や国会審議などへの影響を最小限に抑えるため、２０日午前中に辞表を受理した小渕経済産業大臣と併せて速やかに後任人事の調整を進めることにしています。
　松島大臣は、小渕大臣とともに先月の内閣改造で、内閣の重要課題の１つである「女性の活躍」の象徴として起用された閣僚であり、女性閣僚の相次ぐ辞任による政権へのダメージは避けられず、政府・与党内からは、今後の国会審議や政権運営への深刻な影響を懸念する声が出ています。
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松島氏辞意:「そろそろ動き、心の準備」法務省幹部
　毎日新聞　2014年10月20日　13時02分（最終更新　10月20日　13時56分）　
　松島みどり法相が辞任したことについて、ある法務省幹部は「今週も大臣が出席するはずだった行事がいくつかあったが、先週までの段階で代わりに事務次官が行かざるを得ない雰囲気にはなっていた。そういう意味では、何となくそろそろ辞任の動きがあるのかもしれないと心の準備はしていた」と話す。
　別の幹部は「野党側が、刑事告発された法相を相手に法務省関連の法案審議はできないと反発する可能性があり、懸念していた。臨時国会の期間はあと１カ月程度しかないのに、法案審議が進まなくては困る。このタイミングで辞任される意向を固められたとしたら、法案審議を停滞させられないと決意されたのだろう」と語った。
　地元・東京１４区（墨田区、荒川区）の事務所の男性は「何も分かりません。情報がないので……」と困惑気味に語った。荒川区内で薬局を経営する男性（３５）は、「まだ何もしていないのに辞めてしまうという感じ。しかも、辞任の理由が『うちわ』とは……。法律をつかさどるトップなのに情けない」と沈んだ声で話した。
　松島氏を巡っては、２０１２〜１４年に名前や似顔絵が入ったうちわ計２万１９８０本を作製し、選挙区内の祭りなどで配っていたことが発覚。民主党衆院議員が１７日、公選法違反の疑いで東京地検に告発状を出していた。
　また、東京都墨田区に自宅マンションを持ち、特例で議員宿舎に入ったにもかかわらず、週末に自宅に宿泊していたことが問題になったうえ、野党の追及を記者会見で「雑音」と表現し、国会での謝罪、撤回に追い込まれた。
　今月１日には、本会議にイメージカラーの真っ赤なストールを巻いて出席し、野党から「議場に入る者は帽子、外とう、襟巻きなどを着用してはならない」と定める参院規則に反すると指摘された。
記者の呼びかけに応じず
　松島氏は午前１０時ごろ、東京・霞が関の法務省に到着。その後、皇后さまの祝賀行事のために外出し、午後０時半に再び法務省に戻ったが、記者の呼びかけには応じることなく、硬い表情で足早に大臣室へ。その後官邸で安倍首相と会い、１時半ごろ官邸を出た。
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