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<衆院選>小沢王国に危機感「顔見せて」 / 岩手(1区~4区) 立候補者の訴えと横顔

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<衆院選>小沢王国に危機感「顔見せて」
 河北新報  12月5日(金)9時46分配信  
 衆院選岩手4区で16選を目指す生活の党代表の小沢一郎候補(72)陣営に、かつてない危機感が漂っている。党首といえども党勢は低迷。後援会組織は高齢化が進み、爆発的な集票力は影を潜めた。6、7日には小沢氏が4区入り。30カ所以上で遊説する異例のてこ入れを図る。攻勢を強める自民党陣営に対し、小沢王国は横綱相撲を見せるのか、それとも徳俵に足がかかるのか。
  3日夜、奥州市水沢区のホテルに後援会関係者ら約160人が顔をそろえた。非公開で約40分話し合った後、室内から「頑張ろう」コールが響き渡った。
  出席者によると、会議では小沢氏が2日間、地元に入ることが報告された。花巻、北上、奥州3市と西和賀、金ケ崎両町の三十数カ所でマイクを握る。
  「小沢さんは72歳。支持者も年を取った。早く顔を見せてほしい。そうすれば引き締まる」。小沢氏の早期の地元入りを求めたのは、高齢になった後援会幹部たちだ。
  衆院解散直前の11月19日に急きょ開いた後援会役員会では、体調が優れず出席できない支部長もいた。4区に張り巡らされた鉄壁だった組織に、ほころびが目立つ。
  小沢氏の前回(2012年)の得票は7万8000で、09年衆院選の13万3000と比べ、5万5000余り減らした。
  前回は民主党が候補を立てた。今回は民主と生活が公認候補をすみ分けており、小沢陣営にとっては好材料だが情勢はそう単純ではない。
  民主党分裂後、小沢氏率いる党は弱小で、生活の公示前勢力はわずか5人。岩手県議会で過半数を占めていた民主会派も分裂し、生活系会派は9人にとどまる。支持する市町村議も目減りした。
  相手は前回、4万7000票を獲得し、比例東北で復活当選した自民の藤原崇候補(31)。支援に回った自民党以外の反小沢県議もいて、王国の切り崩しを図る。
  小沢氏は6、7日、1カ所10分の街頭演説を1日15カ所程度こなす予定。支援団体とも面会し、支持固めを図る。自身の選挙哲学でもある「どぶ板」に徹する構えだ。
  「これで士気が上がる。がぜん燃える」。後援会連合会の小笠原直敏会長(69)は王国の底力発揮へ意気込む。
 <衆院選立候補者>
 【岩手4区立候補者】
 藤原  崇31☆自(町)前(1)
 高橋 綱記67 共 新 
 小沢 一郎72☆生 前(15)
 河北新報社
 ◎上記事の著作権は[Yahoo!JAPAN ニュース]に帰属します
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 河北新報 2014年12月04日木曜日  
<衆院選>立候補者の訴えと横顔/岩手
◎岩手1区
<細川光正(ほそかわ・みつまさ)さん 65=社新=/脱原発願う声を代弁>
 「社民党が候補を立てなければ、脱原発や集団的自衛権の行使反対といった声を代弁できない」。通算4期の盛岡市議を辞し、2005年衆院選以来の挑戦だ。
 旧社会党で活動していた1976年、営林署作業員だった父が伐採中に倒木で亡くなった。労災事故と認めなかった職場の判断を組合がストライキで覆した。「労災補償がなければ生活は大変だった。組合のありがたさを痛感し、今の活動につながっている」
 盛岡三高時代、市内の高校に呼び掛け、文学サークルをつくった。卒業後、作家の高橋克彦さんと知り合い、同人誌の編集にも携わった。「反体制的な意識があったのかもしれない」と振り返る。
 「おっとりしていると言われるが、権力に対しては怒りをぶつけることがある」と自己分析する。孫が3人。「言うことを聞かなくてもかわいい」と頬を緩める。盛岡市で妻宮子さん(66)と2人暮らし。岩手県雫石町出身。
<階猛(しな・たけし)さん(48)=民前(3)=/住宅再建策、拡充期す>
 政権与党から陥落後の2年を振り返る。「厳しい状況でも応援していただける人がいる。じっくり意見を交わし、法案作りに生かすことができた。野党議員として悪いことばかりではなかった」
 岩手県選出の国会議員が中心となり、東日本大震災の復興事業用地の早期取得を実現するための議員立法を成立させたことが最も印象深いという。被災者の住宅再建を後押しするため、「支援金の拡充を政府に求めていきたい」と意気込みを語る。
 選挙戦のスローガンは「共に前へ」。「1人が突出するのではなく、みんなで進めるような社会にしたい」と込めた思いを語る。
 11月上旬、宮古市であったサーモン・ハーフマラソン大会に出場。初めて走ったハーフマラソンで、タイムは目標を上回る1時間55分52秒だった。「初めてにしてはなかなかだった」。都内の自宅で妻の美和子さん(45)、長男、次男の4人暮らし。
<吉田恭子(よしだ・きょうこ)さん(33)=共新=/母親の視点を国政に>
 国政挑戦は2009年衆院選に続き2度目となる。11年に長女を出産。「子育て世代が安心して暮らせる社会を実現したい」と母親の視点で政治の役割を訴える。
 長女が通う保育園では、非正規雇用で働く保護者が増えているという。収入に不安があり、将来に希望を持てない母親たちの声に耳を傾ける。「安心して働ける雇用ルールを国の責任で作り直していく必要がある」と主張する。
 高校入学と同時に日本民主青年同盟に入り、同級生と一緒に広島市の原水爆禁止世界大会に参加したのが政治に興味を持ったきっかけ。「同年代の若者が真剣に平和について考える姿を見て、自分にできることは何かを模索し始めた」と振り返る。
 趣味は読書で好きな作家は吉本ばなな。就寝前に読むのが日課で「いい気分転換になる」と言う。岩手県紫波町出身。盛岡市の自宅で夫の仁さん(49)、義母、長女と4人暮らし。
<高橋比奈子(たかはし・ひなこ)さん 56=自前(1)=/介護保険の不備実感>
 2度目の挑戦だった前回、比例で復活当選を果たした。9月の内閣改造では環境政務官に起用され、国際会議など多忙な公務をこなした。「非常に貴重な体験ができた」と充実した1期目に手応えを感じている。
 祖母は岩手初の女性県議だった故横田チエさん。父の綾二さん(87)も元県議。自身も地元テレビ局のアナウンサーから盛岡市議、岩手県議を経た豊富なキャリアを持つ。休日は盛岡で過ごし、足が弱った父を在宅介護する。「実際に自分が関わると、介護保険制度の不備が見える」
 昨年8月の大雨災害では地元の盛岡市と紫波、矢巾両町が被災した。激甚災害指定を受けるため現地視察や省庁との調整に奔走。この2年で「最も時間と力を注いだ仕事」として思い入れが強い。
 趣味は料理で健康食に関心を寄せる。「忙しいとは思わず何でも楽しむ」がモットー。盛岡市の自宅で綾二さん、長男の3人暮らし。
◎岩手2区
<畑浩治(はた・こうじ)さん 51=生前(2)=/地方に財源、内需拡大>
 先の通常国会で全議員中トップの11法案を提出した。最も力を入れたのは復興事業用地の早期取得を促す改正復興特区法。「最後は与党も賛同して乗ってきた。震災復興に関する法律を作れたことは誇り」と手応えを示す。
 早大卒業後、国土交通省に入った。「公務員の仕事は省益が優先で違和感を覚えた」と振り返る。当時、外務省から衆院議員に転身したばかりの達増拓也岩手県知事に誘われ、政治の道を志した。
 久慈市の出稼ぎ大工の家庭に生まれた。生活環境の厳しい地域で育ち「何とかしたい」という思いが強かった。「地方に財源を移すことで内需を拡大し、経済を活性化したい」と政策を描く。
 カラオケでストレスを発散する。十八番はサザンオールスターズ。性格は「かなり穏やか。人の思いを優先してものごとを考え、揚げ足取りは好きじゃない」。久慈市の自宅で妻信子さん(52)と父母の4人暮らし。久慈市出身。
<久保幸男(くぼ・さちお)さん 56=共新=/農政の抜本改革必要>
 15歳のとき、九戸村の実家で米作や畑作の手伝い始めた。生産のために借金を重ねる農家の現実に疑問を抱き、政治の道を志した。安心して生産に取り組めるよう農家の所得補償、農産物の価格保障の充実を訴える。
 高校卒業後、同村の農協に25年間勤めた。地域の特性を考慮しない農業政策に戸惑う農家の姿を目の当たりにしてきたという。「中央が決めた政策を地方に押しつけるだけの農政は、抜本改革が必要だ」と批判する。
 安倍政権が環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加を決めたことについても「農村社会を破壊しかねない」と危機感を強める。
 趣味は始めて四半世紀になるという自家菜園。無農薬で育てる50種類以上の野菜や果物を食べるのが楽しみ。「朝一番に雑草を抜いて汗をかくのが健康の秘訣(ひけつ)」と笑う。九戸村の自宅で母、妻のえみ子さん(56)、三女と4人暮らし。
<鈴木俊一(すずき・しゅんいち)さん 61=自前(7)=/水産業の再生へ全力>
 この2年、震災復興に全力で関わった。「復興加速へ私の仕事はまだ残っている。強い使命感、強い情熱がある」と言葉に力を込める。
 政策通を自任する。2002年の小泉改造内閣で環境相、12年の第2次安倍内閣発足時は外務副大臣に就いた。いま急務と感じるのは水産業を軸とした沿岸部のなりわい再生。被災事業者が悩む販路開拓を支える政策を練る。
 父で元首相の故善幸氏が生まれた山田町で9月、秋祭りが復活し、地域の結びつきを痛感した。同町は区割り改定で岩手2区から3区に編入された。それでも頻繁に足を運ぶ。「戦いは厳しくなるが、心の中ではずっと古里だ」
 もうすぐ1歳になる初孫の女の子の話になると、「かわいさを堪能できる。本当にハッピー」と笑う。趣味は料理で得意のイタリアンは家族から合格点をもらった。東京都出身。1男2女は独立し、盛岡市の自宅で妻の敦子さん(60)と2人暮らし。
◎岩手3区
<橋本英教(はしもと・ひでのり)さん 47=自前(1)=/三陸道の整備、早急に>
 3度目の国政挑戦だった前回、比例復活で初当選を果たした。「一日も早い震災からの復興のみを考えてやってきた」と、この2年を振り返る。一関市の事務所の表看板に掲げるのも「復興に全力投球」。復興加速化の実績を第一に訴える考えだ。
 大船渡市の実家も津波で流された。「電気が来るまで壊れた家を解体し、まきを燃やし湯を沸かした。これは震災の教訓。国家レベルでもエネルギー源は複数持つべきだ」と、安全性確認の上で原発を再稼働すべきだと主張する。
 国会と岩手県沿岸部の往復を繰り返し「時間距離の長さ」を痛感した。空港を含め高速交通ネットワークから離れた県沿岸部は「国会から最も遠い場所の一つ。三陸自動車道を何としても早く造らなければならない」と力説する。
 趣味は小中高で続けた野球。魅力を「心理戦で、格下が格上を倒せること」と熱っぽく語る。大船渡市出身。一関市のアパートで1人暮らし。
<黄川田徹(きかわだ・とおる)さん 61=民前(5)=/国会の震災風化を懸念>
 震災の津波で家族4人を亡くし、1人暮らしをする陸前高田市の仮設住宅で4度目の冬を迎える。
 「震災後、国政選挙は3回目。その度に震災当時いた議員が少なくなり、(国会での)風化は甚だしい。被災地の議員がしっかりやらないと」と気を引き締める。
 前回衆院選で政権の座を明け渡したが、「足らざるを埋める野党」として、復興事業用地の早期取得を図る復興特区法改正案の議員提案に力を尽くした。それでも「道筋を付けるのに3年もかかった。次の災害時にこんなにかかれば、国民は納得しない」と教訓を忘れない。
 アベノミクスを「被災地は公共工事で一見活況を呈しているように見えるが、地方まで恩恵が来ているのか」と厳しく批判する。
 「芸は身を助く」という指笛が特技。バルカン半島を視察した際は夕食会でナポリ民謡「サンタルチア」を披露、好評を博したという。
<菊池幸夫(きくち・ゆきお)さん 55=共新=/再増税、被災地に重荷>
 国政挑戦は前回衆院選3区、昨年の参院選岩手選挙区に続き3年連続、通算6度目となる。今回の解散を「安倍政権が集団的自衛権の行使容認や消費税増税で暴走し、行き詰まったのが真相」とみる。
 過去の選挙戦で沿岸部を回り「災害公営住宅に明かりが少ない。生活が厳しい被災者は無料の仮設住宅に住み、状況が変わってない」と感じる。消費税再増税の延期には「復興の進み具合にかかわらず、次は必ず増税するという被災地への挑戦状。延期ではなく中止を」と力を込めた。
 趣味は将棋、映画観賞。尊敬する人は「敏感な嗅覚でナチズムを糾弾する姿勢が素晴らしい」と喜劇王チャプリンを挙げる。自ら認める子煩悩で、休日は7歳の次男とオセロ風ゲームをするのが楽しみ。最近、負けるようになり「強くなって、うれしい」と表情を緩ませた。
 一関市大東町で妻の美喜子さん(53)と次男、妻の両親の5人暮らし。栃木県出身。
◎岩手4区
<藤原崇(ふじわら・たかし)さん 31=自前(1)=/所得税、地方に配慮を>
 前回、比例復活で初当選した。「あっという間の2年間」と振り返る。土地収用を迅速化するための改正復興特区法などの法案提出に携わった。「1期目ということを加味して、ぎりぎり赤点を免れたかな」と自己採点する。
 出身地の西和賀町は過疎化が進む。所得税などの税率を都市部で高く、地方で低くし格差解消を訴える。「物や人で都市を支えているのは地方。応分負担の原則からいっても都市部の人には、もう少し負担をしてもらい、その分を地方に還元すればいい」
 国会開会中は週末、休会中は週に5、6日は選挙区に戻った。「小沢王国」打倒に向けて「現職同士の戦いというのもおこがましい。新人の気持ちで挑戦する」と語る。
 もうすぐ待望の第1子となる長男が生まれる予定だ。都内の自宅を守る妻の典子さん(34)には「迷惑ばかりを掛けている。できる範囲で家事分担したい」と「育メン」を目指す。
<高橋綱記(たかはし・こうき)さん 67=共新=/医療の充実へ力注ぐ>
 集団的自衛権の行使を認める閣議決定の見直し、特定秘密保護法の撤廃を訴える。「われわれの世代は両親が戦争で犠牲になったし、戦後の復興の苦労を目の当たりにしてきた。日本を再び戦争をする国にしてはならない」と言葉に力を込める。
 政治を志したのは学生時代の研究がきっかけ。「旧沢内村(現西和賀町)の医療現場の調査で、乳児から高齢者まで村民の命と健康を大切にする行政の姿勢に感銘を受けた」と振り返る。
 1979年から花巻市議を連続5期務め、白内障患者への医療費助成を求める運動に取り組んだ。「豊かな地域社会の実現には医療の充実が必要不可欠」と言い切る。
 郷土史研究が趣味。文献をたどって地元の百姓一揆の歴史などを調べている。「かつての地域リーダーの訴えを知ることで、政策のヒントが見えてくる」と意義を語る。花巻市の自宅で妻の貴美子さん(66)と2人暮らし。
<小沢一郎(おざわ・いちろう)さん 72=生前(15)=/政治決断、情は挟まず>
 党首歴は新進、自由、民主、国民の生活が第一に続き5党目となった。「安倍政権は弱い者を切り捨てる」と自公への対決姿勢は揺るぎない。
 「野党同士で消耗戦を展開してはいけない。岩手でもしっかり自公政権への対抗軸を示す必要がある」と、たもとを分かった民主党との連携の道を選択。衆院解散直前まで野党の統一戦線を模索したが、実らなかった。
 初当選から45年。議席を得れば16選で衆院議員の中で最多となる。「政治の決断をする際には情は挟まない。全て理性で判断する」と自身の行動を分析する。
 「日本に議会制民主主義、二大政党制を定着させることが初期からの大目標」と一貫した哲学を語る。「野党が結集し、不満の受け皿として国民に認めてもらわねば」と局面打開への意欲は衰えない。
 天候が良い日の朝は1時間の散歩を欠かさず、朝食は「ごはんを軽く3膳は食べる」と健康管理を怠らない。
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小沢一郎氏(岩手4区)、比例代表に重複立候補 / 石原慎太郎氏、比例最下位で出馬「政治家辞めても」 2014-12-02 | 政治 
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