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衰弱死3歳女児の腸からアルミ箔や蝋燭のロウ、玉葱の皮。空腹を満たすために口に…「育児放棄」の残酷

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 産経ニュース 2014.12.1 11:00更新
【衝撃事件の核心】衰弱死3歳児の腸からアルミ箔…捜査員も絶句した「育児放棄」の残酷 なぜ「予兆」は見逃されたのか  
 寒空の下、裸足で立ちすくむ女児からのSOSは届かなかった。難病を抱える長女(3)に十分な食事を与えず衰弱死させたとして、大阪府茨木市の大工の義父(22)と無職の母親(19)が11月20日、大阪府警に殺人容疑で逮捕された。やせ細った長女の体内から見つかったのは、アルミ箔(はく)やロウソクのロウ、タマネギの皮。空腹を満たすために口に入れたとみられる。自宅周辺では、女児が真冬に玄関前に裸足で立たされたり、ベランダの手すりに両手を粘着テープで結びつけられたりする姿が目撃されていた。しかし、こうした「異変」は行政や地元保健所などに届かず、事態は最悪の結末を迎えた。
■皮と骨…体重は半分、顔面や頭に打撲痕も
 「えっ!?」
 幾多の捜査に携わってきた捜査員でさえ、遺体のむごたらしい状況に思わず言葉を失ったという。
 長女は発見時3歳10カ月。普通であれば15キロ程度あるはずの体重は、半分の約8キロしかなかった。骨が浮かぶほど極端にやせ細り、髪は抜け落ちていた。捜査関係者は「強いストレスがかかっていたのだろう」と推測する。
 「寝ていた3歳の娘が息をしていない」
 事件発覚のきっかけは、今年6月15日昼、後に殺人容疑で逮捕される義父からの119番だった。自宅浴室で倒れていた長女は病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。
 司法解剖の結果、死因は低栄養による衰弱死だった。空腹に耐えかねたのだろうか、腸内からアルミ箔やタマネギの皮などが見つかった。それだけではなく、顔面や頭部には打撲痕が見つかり、硬膜下血腫などのけがも確認された。
 数々の状況は事件を示唆していた。ただ、虐待事件は家庭の中で起きる「密室の犯罪」だけに、殺意などの立証が難しいとされる。大阪府警は立件に向け、慎重に捜査を始めた。
■虐待「無縁」と判断
 長女は平成22年8月生まれ。筋力低下や発達・発育の遅れがみられる難病「先天性ミオパチー」の疾患があった。この治療のため、生後間もなくから入院していたが、23年3月に退院。24年6月には1人で歩けるようになるなど、「順調な回復ぶりがうかがえた」(府警の捜査員)。
 難病をきっかけに、大阪府茨木保健所もこの家庭に関与。担当者が定期的に自宅を訪問し、母親に子育てのアドバイスを送るなどしていたという。
 保健所によると、当時は長女と母親、祖母(52)の3人暮らし。祖母が熱心に長女の子育てにかかわっていたといい、「長女の面倒をよくみていたのは祖母だったが、母親も虐待するような人ではなかった」。保健所は育児放棄などとは無縁の家庭とみていた。
 だが昨年4月、母親が養父と結婚、長女を連れて自宅を出ることに。この結婚と独立を機に、長女の周辺では数々の〝異変〟が見受けられるようになる。
■増え始めた目撃情報
 昨年10月上旬、ある情報が茨木市に寄せられた。
 「(長女が)やせていて元気がない。顔や足首にもあざがある」
 長男(1)の予防接種で茨木市の保健センターを訪れた母親と長女を見かけた人が異変に気付き、後に市に連絡したのだった。
 保健所は面会を求めたが、「都合が合わない」「体調が悪い」と母親にたびたび延期を求められ、面会が実現したのは通報から2週間が経過した10月21日だった。
 その際、長女の体にあざはなかった。すでに消えていたのだろうか。長女は難病の影響でよく転倒することは保健所も把握しており、「あざがあったのならば転倒によるものだろう」と判断。府吹田子ども家庭センター(児童相談所)への通報も見送った。
■虐待「無縁」と判断
 長女は平成22年8月生まれ。筋力低下や発達・発育の遅れがみられる難病「先天性ミオパチー」の疾患があった。この治療のため、生後間もなくから入院していたが、23年3月に退院。24年6月には1人で歩けるようになるなど、「順調な回復ぶりがうかがえた」(府警の捜査員)。
 難病をきっかけに、大阪府茨木保健所もこの家庭に関与。担当者が定期的に自宅を訪問し、母親に子育てのアドバイスを送るなどしていたという。
 保健所によると、当時は長女と母親、祖母(52)の3人暮らし。祖母が熱心に長女の子育てにかかわっていたといい、「長女の面倒をよくみていたのは祖母だったが、母親も虐待するような人ではなかった」。保健所は育児放棄などとは無縁の家庭とみていた。
 だが昨年4月、母親が養父と結婚、長女を連れて自宅を出ることに。この結婚と独立を機に、長女の周辺では数々の〝異変〟が見受けられるようになる。
■増え始めた目撃情報
 昨年10月上旬、ある情報が茨木市に寄せられた。
 「(長女が)やせていて元気がない。顔や足首にもあざがある」
 長男(1)の予防接種で茨木市の保健センターを訪れた母親と長女を見かけた人が異変に気付き、後に市に連絡したのだった。
 保健所は面会を求めたが、「都合が合わない」「体調が悪い」と母親にたびたび延期を求められ、面会が実現したのは通報から2週間が経過した10月21日だった。
 その際、長女の体にあざはなかった。すでに消えていたのだろうか。長女は難病の影響でよく転倒することは保健所も把握しており、「あざがあったのならば転倒によるものだろう」と判断。府吹田子ども家庭センター(児童相談所)への通報も見送った。
■〝通告〟にためらい
 「非常に痛ましい事件が起こった。もう少し踏み込んだ対応が検討されるべきだった」
 両親の逮捕を受け、記者会見を開いた茨木保健所の高山佳洋所長は肩を落とした。事件を「重く受け止める」として、対応の問題点などを検証する方針を示した。
 保健所によると、長女の虐待を疑う情報が寄せられたのは前述の昨年10月の一度のみ。市役所や府警も虐待情報を把握できていなかった。
 長女がベランダに閉め出される姿を目撃した近隣住民は取材に対し、「気にはなっていたが、通報までは考えなかった」と振り返り、「うちにも子供がいる。通報が知られて子供に危害を加えられたらと考えるとこわかった」とも打ち明けた。
 子供の虐待問題に詳しい関西学院大の才村純教授(児童福祉論)は「複数の目撃情報がありながら、通告(情報提供)が1回にとどまったことが最大の問題」と指摘。問題の解消には、児童相談所側の啓発・周知に対する努力が欠かせないという。
 「『通告』という言葉がネガティブな印象を持たれるなら『相談』に置き換えるなど、制度を分かりやすく啓発する。また、通告したことで逆恨みを買うことを恐れる人もいるが、児童虐待防止法で個人情報は守られると規定されており、制度の仕組みもしっかり説明していくべきだ」
 ◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
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児童虐待7万件 こんな可哀想な死に方があるか 中2男子/斎藤理玖ちゃん/新藤力人ちゃん/吉田智樹ちゃん… 2014-08-14 | 社会 
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