性的少数者の生徒らを支援へ 文科省が学校向け文書策定
朝日新聞デジタル 3月3日(火)9時13分配信
文部科学省が、同性愛者など幅広い性的少数者への対応の必要性を明記した文書を学校・教育委員会向けにまとめた。これまで、国の対応は法律上の定義がある性同一性障害に限られていたが、学校現場でより広範な性的少数者への支援が進む一歩になりそうだ。
性的少数者については、性同一性障害に限らず、同性愛者や両性愛者などを含めた全体がいじめの対象になりやすいとされ、自殺対策の観点からも、専門家や当事者団体が学校での早急な対応を求めていた。
文書ではまず、性同一性障害の子どもは「自己肯定感が低くなっている」「(性同一性障害などであることを)隠そうとし重圧を感じている」と解説し、「不登校、自傷行為、自殺念慮(自殺への思い)に及ぶこともある」とした。
その上で、こうした悩みは「性同一性障害の児童生徒だけでなく、その他の性に関して少数派である者にも共通する」と明記。同性愛者や性分化疾患にも言及して「性的少数者の内実は多様だ」と指摘し、教職員に「用語や詳細な分類にとらわれず、まずは悩みや不安を聞く態度」を求めた。 朝日新聞社
最終更新:3月3日(火)18時5分
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「仮面かぶってた」学校に戻り夢の成人式 LGBT集う
朝日新聞デジタル 2015年3月2日00時40分 山本奈朱香
性的少数者(LGBT)のための「成人式」が1日、名古屋市内であった。女性として生まれ、今は男性として大学生活を送る新成人が登壇。「自分の感性を信じて胸を張って生きていきたい」と誓いの言葉を述べた。
「男性の今も、女性として生きようとした昔も愛したい」
「会場は、私が中学時代を過ごした大切な場所。私が学校を去った時、こうして話ができる日が来るとは夢にも思いませんでした」
名古屋市昭和区の南山学園の講堂で開かれた式典。スーツ姿で壇上に立った恒川裕紀(ゆうき)さん(20)は、全国各地から集まった約160人の参加者を前にこう話を切り出した。
小さい頃から活発で、友達からは「男だったら良かったのに」と言われた。「オトコオンナ」とからかわれると、「うるせぇ」と言い返していた。
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娘から「心は男」と告げられて… 11人の親が手記
朝日新聞デジタル 2015年2月19日05時34分 二階堂友紀
日高庸晴教授がまとめた親の手記「わが子の声を受け止めて」=日高氏提供
性的少数者の子を持つ11人の親の思いをつづった手記が完成した。我が子の悩みや苦しみと向き合った親の言葉からは、学校現場の対応の遅れが浮かぶ。
まとめたのは、性的少数者の心の健康などについて研究を続けてきた日高庸晴(やすはる)・宝塚大看護学部教授(社会疫学)。
手記を書いた一人、40代の母親は、高校2年の我が子から手紙で、女として生まれたが心は男だと告げられた。「今までそうとも知らず傷つけるようなことをずいぶん言ってしまったと、自分を責めました」。修学旅行や水泳を休もうとするなど気づく機会があったことから、「教師も親も知識を得られる機会を設けて欲しい」と訴えた。
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◇ 同性パートナー証明書を発行 渋谷区が全国初の条例案 LGBT(性的少数者)への意識変化
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