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「野田内閣において死刑を廃止する方針はまったくない」藤村修官房長官

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「死刑廃止」方針ない 官房長官が表明
産経ニュース2011.10.26 17:22[死刑制度]
 藤村修官房長官は26日の衆院内閣委員会で、平岡秀夫法相が死刑執行に慎重姿勢を示していることに関し、「野田内閣において死刑を廃止する方針はまったくない」と表明した。「最後の最後には悩み抜いて(執行する)、というのが法務大臣の役割だ。平岡法相にしっかりと自分の考え方を述べよと言いたい」とも述べた。
 自民党の平沢勝栄氏への答弁。民主党政権では昨年、死刑囚2人の刑を執行した後、法務省内に死刑の存廃も含めた制度のあり方を研究する勉強会を設置して以降、死刑の執行はない。
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聞き飽きた、もう。法相が代わる度に、死刑について「考えていく」「国民的な議論を進めたい」2011-09-15 | 死刑/重刑/生命犯 問題
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法務大臣には死刑執行の法的義務は存在しない=安田好弘/死刑執行1年、千葉景子元法相決断の背景2011-07-29 | 死刑/重刑/生命犯 問題
  今回、千葉さんが、「死刑執行するのは法務大臣の義務だ」と言っています。実は、過去、法務省はそのようには言っていませんでした。これを言い始めたのは、後藤田元法相です。彼が1993年3月に死刑執行を再開した後に、自己の行為の正当化のために言い出したことです。彼に対しては、志賀さんや倉田哲治弁護士などが直接会って、執行をしないようにと話をし、彼はそれに対してよく考えてみるとか、団藤さんの本も実際に読んでみるとか、言っていたわけです。ところが彼は死刑を執行し、法務大臣には死刑執行をする法的義務がある、だから執行しないのは怠慢だし、執行しないならば法務大臣を辞めるべきだと、そもそも執行しない者は法務大臣に就くべきではない、と言い出したのです。今回の千葉さんも、詰まるところ同じことを言っているのです。
 私たちはその当時から、法務大臣には死刑執行の法的義務はないのだと言い続けてきました。これはスローガンとして言っていたわけではなく、法的根拠を持って言ってきたわけです。刑事訴訟法の475条第1項を見ていただければわかりますが、死刑執行は法務大臣の命令による、としか書いてないわけです。法務大臣が死刑執行をしなければならない、とは書いていません。これは法務大臣以外の者が死刑執行を命令してはならないという制限規定です。第2項に6ヵ月以内に執行命令を出さなければならない、となっていますが、これは法務省自らが訓示規定と言っているわけでして、絶対に守らなければならないというものではないわけです。
 法務省が言っていますが、法務大臣の死刑執行はどういう法的性質のものかというと、死刑執行を法務大臣の権限としたのは(権限です。義務とは言っていない)、死刑執行は極めて重要な刑罰なので、政治的責任を持っている人間しか命令してはならないものだ。法務大臣は政治的責任を負っているのだから、いろいろの社会的状況を考慮して、政治的な決断として執行を命令するのだ、という言い方をしています。ここからは義務だという発想は出てこないのです。法務省設置法という法律がありまして、法務省の責任や役目を示したものですが、3条、4条にはっきり書いてありますが、法務省の任務に、「基本法制の整備」、「刑事法制に関する企画立案」とあります。彼らの責務として法体制を改革したり改善したり、法律を新しく制定したり、法律を改正したり、ということがあるわけです。ですから法務大臣は死刑執行をすることが義務ではなく、死刑制度について改善したり、新しい死刑制度に関する企画を出したり、その企画が通るまで死刑執行を停止すると、いったようなことが法務大臣の義務としてあるわけです。千葉さんの発言は、これを完全に無視した発言であるわけです。
 さらに言いますと、官吏服務紀律という勅令がありまして、昭和22年に一部改正されており、国務大臣はこれに従わなければならないとされています。その1条には「国民全体の奉仕者として誠実勤勉を主とし法令に従い各職務をつくすべし」とあって、権限を行使する場合は、公僕として法律に則って職務を果たせという職務規範はあっても、死刑執行を命令しなければならないというような、羈束(キソク=つなぎとめる、拘束する)的に、必ず一定の行為を行わなければならないというような職務規範は予定されていないわけです。このように、法の規定からしても、また過去の法務省の理解ないしは解説からしても、法務大臣に死刑執行命令をする義務があるというのは、間違い以外何ものでもないと考えます。この点についても議論しなければならないと、私は思っています。
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「目には目を」の報復、すべきでない/6割以上が死刑賛成という世論に迎合せず、仏大統領は死刑を廃止した2010-10-14 | 死刑〈国際〉
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犯罪とゆるし アーミッシュの寛容
 自動車や電気を拒み、非暴力を貫く米国のキリスト教の一派、アーミッシュ。06年秋、彼らの学校を男が襲い、女児5人を射殺した。惨劇の直後、彼らは自殺した犯人の家族を訪ね、「ゆるし」を伝える。不寛容が襲う世界を驚かせた行動は何を教えるのか。ノン・フィクション作家、柳田邦男さんと、米国の研究者、ドナルド・クレイビルさんが語り合った。(
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 (マタイによる福音書5、38〜) “目には目を、歯には歯を、と命じられている。しかし、わたしは云っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。(略)求める者には与えなさい。あなたがたも聞いているとおり、「隣人を愛し、敵を憎め」と命じられている。しかし、わたしは云っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。(略)あなたがたの天の父が完全であるように、あなたがたも完全な者となりなさい”
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ポトマック通信 死刑の現実
2011.10.21 03:37産経ニュース [外信コラム]
 州によって細部に違いはあるが、一般的に米国では死刑執行の現場に記者が立ち会える。死刑囚や被害者の関係者とは一線を画し、冷静な目で死刑囚の最期を見届けるためだ。
 9月下旬にジョージア州で、無罪主張の死刑囚に刑が執行された際には、立ち会った5人の記者が生中継のテレビカメラを前に死刑囚の最期を説明した。
 死刑囚は最後まで無罪を主張し、自らの命を奪う執行人に「神のご加護を」と言葉をかけた。睡眠剤注入が始まると数秒間、死刑囚は瞬きを繰り返して意識を失う。続いて弛緩(しかん)剤と塩化カリウムを注入。開始から15分後死亡が確認された。
 臨席した被害者家族は抱き合った。死刑囚側で立ち会ったのは弁護士のみ。誰もが最後まで無言で、エアコンの無機質な機械音だけが、その場に響いていたという。
 国家が合法的に処刑する現場を密室化しないのが「米国の選択」といえる。国民を代表する陪審員が下した決断。国民は傍観者ではなく当事者なのだ。
 一方で、その9日後にオバマ政権は、米国籍を持つテロリストをイエメンでの極秘作戦で殺害した。国民を危険にさらす人物は、時に司法判断に委ねず、大統領の決断で排除する。これもまた、米国が国民に下した“死刑”の紛れもない現実だった。(犬塚陽介)


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