誰が儲けるのかTPP参加 この国も1%の金持ちと99%の貧乏人
日刊ゲンダイ(2011/11/04)
■野田無能首相が売国奴よろしく自分の政権維持をアメリカに保証してもらうのが最大の目的らしい
TPPについて、野田首相が来週10日に記者会見を開いて、「参加」を表明するそうだ。大手マスコミがうれしそうに、そう報じている。
国民の99%は、TPPが何なのか、環太平洋連携協定がどういうものなのか、実感も理解もない。それを一方的に、国民議論抜きで進めるとは乱暴な話だが、なぜ暗愚首相はこうも決着を急ぐのか。オバマ米国の魂胆を理解しているのか。
そこをズバリ言い当てているリポートが評判になっている。あおぞら銀行がいったん公表し、その後あわてて回収した「TPPに潜む危険性」なる文章である。「正鵠(せいこく)を射た内容なので、財務省か金融庁あたりから横やりが入って回収騒ぎになった」と話題なのだが、リポートでは、10カ国参加とか環太平洋というのはまやかしで、〈これは事実上の日米FTA(自由貿易協定)であり、日本が参加しないTPPなどアメリカにとって「無価値」なのである〉と断言している。
ちょっと長い引用になるが、理由はこうだ。
〈TPPはアメリカにとって「雇用戦略」でもある。オバマ大統領は2010年の一般教書演説において「今後5年間でアメリカの輸出を2倍に増やす」という国家輸出戦略を提唱しており、「この先私が結ぶ貿易協定はアメリカの雇用に資するものだけだ」と発言していることからも解るとおり、TPPはその戦略の一つとして明確に位置づけられているのである〉
◇TPPはアメリカの輸出を増やしアメリカの雇用を増やすためだとオバマ自身が演説している
◇アメリカと自由貿易を始めた韓国で国民の貧富の格差が更に拡大し様々な分野で国民生活が圧迫されている
■賛成反対の議論など全く無意味、末路のアメリカ最後の恫喝になぜ屈服するのか
米国の露骨なドル安誘導政策でわかるように、追い詰められているオバマ政権は輸出主導でGDPを伸ばし、冷え込む国内景気を穴埋めする戦略に切り替えた。輸出倍増による200万人雇用創出も唱えている。同リポートは、〈アメリカに次ぐ世界第2位の消費市場を持っている日本はまさに「垂涎の的」と言えよう〉としている。これがTPPの本質を突いていると評判なのだ。
■米国のプラスは日本の大損
日本は米国に狙われ、食いものにされるのが歴然だが、元外交官の天木直人氏もこう言う。
「GDP規模から見ればTPP参加予定の10カ国のうち、アメリカと日本で90%以上を占める。つまり他の8カ国は刺し身のツマのようなもので、アメリカの関心はあくまで日本の市場だけです。輸出と雇用を増やすには、なんとしても日本を引っ張り込み、儲けたい。その計算が立っているから積極的なのです。自分のところに損なことをアメリカはしませんよ」 だからオバマは、野田との首脳会談でTPP参加をしつこく迫った。その恫喝に進んで屈服した野田も野田だ。卑しさに反吐が出る。
「日本の首相は、米国の後ろ盾があるかないかで、政権維持が違ってくる。鳩山元首相や小沢氏は米国の言いなりにならないから潰された。党内に基盤もなければ能力もない野田首相は、米国、官僚、財界、大マスコミにペコペコして政権を維持する道を選んだ。オバマにせっつかれているTPP参加は最初から決めていたこと。わが身優先の売国政治なのです」(経済アナリスト・菊池英博氏)
関税撤廃の自由貿易化で日本はどうなるのか。どんな目に遭うか。そこを省略して、アメリカの輸出倍増政策に尻尾を振って全面協力のどじょう首相。ぼんくらとは分かっていたが、自国の不利益など何とも思わない危険極まりない男だ。
■FTAに頼った韓国の大誤算は明日の日本の姿
米国との「2国間貿易協定」といえば、一歩先を行った韓国のFTAがいい例だ。関税の95%以上を撤廃することで、果たして韓国は幸福になったのかというと、まったく逆だ。
ここにきて韓国国内では「FTAは危険すぎる」という声が一気に高まり、いま最後の国会批准が大紛糾している。
「米韓FTAの発効予定は来年1月ですが、どうなるか流動的です。日本では、韓国のプラス面だけが報道されている。しかし、実情はかなり違います。関税が下がって好調なのは、相変わらずサムスンやLG、現代など財閥系の大企業だけなのです。期待されていた雇用環境はまったく改善しない。もともと財閥系大企業は海外生産が主ですし、FTAで農業、漁業から金融まで打撃を受け、国内産業がどんどん細っている。それで中小企業が潰れ、大学生の就職先もなく、失業増大が社会問題になっているのです」(評論家・河信基氏)
韓国では、FTA推進のために、農業補償だけでも14年間で9兆円がバラまかれている。だが、急激なウォン安による物価高騰もあって、だれもが生活防衛に走り、国内投資も激減し、マイナス面だけが出てしまっているのだ。
「先日のソウル市長選では、与党候補が負け、野党はFTA反対で勢いづいている。FTA協議を決めた5年前の盧武鉉時代、韓国はIMF管理下の嫌な記憶を断ち切りたい思いもあってFTAに経済成長の希望を託した。しかし、現実は甘くなく、ソウルでも経済格差や産業空洞化、失業がどんどん拡大しているのです。地方はもっとひどい。この調子だと来年の国会議員選挙、さらに大統領選でも与党は負けるでしょう」(河信基氏=前出)
■国を売って壊滅の道を選ぶのか
大規模デモが起きたアメリカの「1%の金持ちと99%の貧乏人」が、関税撤廃で韓国にも“輸出”された格好なのだ。しかし、それはTPPに前のめりの日本がたどる道でもある。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)が言った。
「TPPとは、米国による属国化政策であり、経済統合なのです。本国の経済が没落してニッチもサッチもいかなくなってしまったから、属国から絞り上げようとしている。それに抵抗するどころか、民主党政権の幹部たちは、進んで日本の富を差し出そうとしている。狂気ですよ。東条英機は国を破滅させたが、一応国を守る気はあった。しかし野田という首相は、国を売って壊滅の道を選ぶのですから、東条以下の男ですよ」
犠牲は農業だけではない。TPPが発効すれば、医療、金融、投資とあらゆる分野で、アメリカ基準が日本に入り込み、連中の意に沿わないと、訴えられる。カナダやメキシコはそうやって、どんどん侵食されている。いずれは日本の公共事業も、米企業が入札でぶん捕り、日本企業は下請けに回されるとまじめに語られ始めた。そんなものの、どこに「経済成長が見込める」のか。
デフレ不況長期化で出口が見えないからといって、経済植民地の道を選ぶのは大愚だ。「賛成」「反対」だと騒いで済む話ではなく、ここで潰さないと韓国以上に痛い目に遭う。アメリカの手先のような大マスコミ報道に踊らされていないで、国民は目を覚ませ! *強調(太字・着色)は来栖
=============================
◆『TPP亡国論』/怖いラチェット規定やISD条項(毒まんじゅう)/コメの自由化は今後こじ開けられる2011-10-24 | 政治(経済/社会保障/TPP)
米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか 「TPP亡国論」著者が最後の警告!
Diamond online 2011年10月24日 中野剛志[京都大学大学院工学研究科准教授]
TPP交渉に参加するのか否か、11月上旬に開催されるAPECまでに結論が出される。国民には協定に関する充分な情報ももたらされないまま、政府は交渉のテーブルにつこうとしている模様だ。しかし、先に合意した米韓FTAをよく分析すべきである。TPPと米韓FTAは前提や条件が似通っており、韓国が飲んだ不利益をみればTPPで被るであろう日本のデメリットは明らかだ。
TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加についての結論が、11月上旬までに出される。大詰めの状況にありながら、TPPに関する情報は不足している。政府はこの点を認めつつも、本音では議論も説明もするつもりなどなさそうだ。
しかし、TPPの正体を知る上で格好の分析対象がある。TPP推進論者が羨望する米韓FTA(自由貿易協定)である。
■米韓FTAが参考になるのはTPPが実質的には日米FTAだから
なぜ比較対象にふさわしいのか?
まずTPPは、日本が参加した場合、交渉参加国の経済規模のシェアが日米で9割を占めるから、多国間協定とは名ばかりで、実質的には“日米FTA”とみなすことができる。また、米韓FTAもTPPと同じように、関税の完全撤廃という急進的な貿易自由化を目指していたし、取り扱われる分野の範囲が物品だけでなく、金融、投資、政府調達、労働、環境など、広くカバーしている点も同じだ。
そして何より、TPP推進論者は「ライバルの韓国が米韓FTAに合意したのだから、日本も乗り遅れるな」と煽ってきた。その米韓FTAを見れば、TPPへの参加が日本に何をもたらすかが、分かるはずだ。
だが政府もTPP推進論者も、米韓FTAの具体的な内容について、一向に触れようとはしない。その理由は簡単で、米韓FTAは、韓国にとって極めて不利な結果に終わったからである。
では、米韓FTAの無残な結末を、日本の置かれた状況と対比しながら見てみよう。
■韓国は無意味な関税撤廃の代償に環境基準など米国製品への適用緩和を飲まされた
まず、韓国は、何を得たか。もちろん、米国での関税の撤廃である。
しかし、韓国が輸出できそうな工業製品についての米国の関税は、既に充分低い。例えば、自動車はわずか2.5%、テレビは5%程度しかないのだ。しかも、この米国の2.5%の自動車関税の撤廃は、もし米国製自動車の販売や流通に深刻な影響を及ぼすと米国の企業が判断した場合は、無効になるという条件が付いている。
そもそも韓国は、自動車も電気電子製品も既に、米国における現地生産を進めているから、関税の存在は企業競争力とは殆ど関係がない。これは、言うまでもなく日本も同じである。グローバル化によって海外生産が進んだ現在、製造業の競争力は、関税ではなく通貨の価値で決まるのだ。すなわち、韓国企業の競争力は、昨今のウォン安のおかげであり、日本の輸出企業の不振は円高のせいだ。もはや関税は、問題ではない。
さて、韓国は、この無意味な関税撤廃の代償として、自国の自動車市場に米国企業が参入しやすいように、制度を変更することを迫られた。米国の自動車業界が、米韓FTAによる関税撤廃を飲む見返りを米国政府に要求したからだ。
その結果、韓国は、排出量基準設定について米国の方式を導入するとともに、韓国に輸入される米国産自動車に対して課せられる排出ガス診断装置の装着義務や安全基準認証などについて、一定の義務を免除することになった。つまり、自動車の環境や安全を韓国の基準で守ることができなくなったのだ。また、米国の自動車メーカーが競争力をもつ大型車の税負担をより軽減することにもなった。
米国通商代表部は、日本にも、自動車市場の参入障壁の撤廃を求めている。エコカー減税など、米国産自動車が苦手な環境対策のことだ。
■コメの自由化は一時的に逃れても今後こじ開けられる可能性大
農産品についてはどうか。
韓国は、コメの自由化は逃れたが、それ以外は実質的に全て自由化することになった。海外生産を進めている製造業にとって関税は無意味だが、農業を保護するためには依然として重要だ。従って、製造業を守りたい米国と、農業を守りたい韓国が、お互いに関税を撤廃したら、結果は韓国に不利になるだけに終わる。これは、日本も同じである。
しかも、唯一自由化を逃れたコメについては、米国最大のコメの産地であるアーカンソー州選出のクロフォード議員が不満を表明している。カーク通商代表も、今後、韓国のコメ市場をこじ開ける努力をし、また今後の通商交渉では例外品目は設けないと応えている。つまり、TPP交渉では、コメも例外にはならないということだ。
このほか、韓国は法務・会計・税務サービスについて、米国人が韓国で事務所を開設しやすいような制度に変えさせられた。知的財産権制度は、米国の要求をすべて飲んだ。その結果、例えば米国企業が、韓国のウェブサイトを閉鎖することができるようになった。医薬品については、米国の医薬品メーカーが、自社の医薬品の薬価が低く決定された場合、これを不服として韓国政府に見直しを求めることが可能になる制度が設けられた。
農業協同組合や水産業協同組合、郵便局、信用金庫の提供する保険サービスは、米国の要求通り、協定の発効後、3年以内に一般の民間保険と同じ扱いになることが決まった。そもそも、共済というものは、職業や居住地などある共通点を持った人々が資金を出し合うことで、何かあったときにその資金の中から保障を行う相互扶助事業である。それが解体させられ、助け合いのための資金が米国の保険会社に吸収される道を開いてしまったのだ。
米国は、日本の簡易保険と共済に対しても、同じ要求を既に突きつけて来ている。日本の保険市場は米国の次に大きいのだから、米国は韓国以上に日本の保険市場を欲しがっているのだ。
■米韓FTAに忍ばされたラチェット規定やISD条項の怖さ
さらに米韓FTAには、いくつか恐ろしい仕掛けがある。
その一つが、「ラチェット規定」だ。
ラチェットとは、一方にしか動かない爪歯車を指す。ラチェット規定はすなわち、現状の自由化よりも後退を許さないという規定である。
締約国が、後で何らかの事情により、市場開放をし過ぎたと思っても、規制を強化することが許されない規定なのだ。このラチェット規定が入っている分野をみると、例えば銀行、保険、法務、特許、会計、電力・ガス、宅配、電気通信、建設サービス、流通、高等教育、医療機器、航空輸送など多岐にわたる。どれも米国企業に有利な分野ばかりである。
加えて、今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件よりも有利な場合は、米国にも同じ条件を適用しなければならないという規定まで入れられた。
もう一つ特筆すべきは、韓国が、ISD(「国家と投資家の間の紛争解決手続き」)条項を飲まされていることである。
このISDとは、ある国家が自国の公共も利益のために制定した政策によって、海外の投資家が不利益を被った場合には、世界銀行傘下の「国際投資紛争解決センター」という第三者機関に訴えることができる制度である。
しかし、このISD条項には次のような問題点が指摘されている。
ISD条項に基づいて投資家が政府を訴えた場合、数名の仲裁人がこれを審査する。しかし審理の関心は、あくまで「政府の政策が投資家にどれくらいの被害を与えたか」という点だけに向けられ、「その政策が公共の利益のために必要なものかどうか」は考慮されない。その上、この審査は非公開で行われるため不透明であり、判例の拘束を受けないので結果が予測不可能である。
また、この審査の結果に不服があっても上訴できない。仮に審査結果に法解釈の誤りがあったとしても、国の司法機関は、これを是正することができないのである。しかも信じがたいことに、米韓FTAの場合には、このISD条項は韓国にだけ適用されるのである。
このISD条項は、米国とカナダとメキシコの自由貿易協定であるNAFTA(北米自由貿易協定)において導入された。その結果、国家主権が犯される事態がつぎつぎと引き起こされている。
たとえばカナダでは、ある神経性物質の燃料への使用を禁止していた。同様の規制は、ヨーロッパや米国のほとんどの州にある。ところが、米国のある燃料企業が、この規制で不利益を被ったとして、ISD条項に基づいてカナダ政府を訴えた。そして審査の結果、カナダ政府は敗訴し、巨額の賠償金を支払った上、この規制を撤廃せざるを得なくなった。
また、ある米国の廃棄物処理業者が、カナダで処理をした廃棄物(PCB)を米国国内に輸送してリサイクルする計画を立てたところ、カナダ政府は環境上の理由から米国への廃棄物の輸出を一定期間禁止した。これに対し、米国の廃棄物処理業者はISD条項に従ってカナダ政府を提訴し、カナダ政府は823万ドルの賠償を支払わなければならなくなった。
メキシコでは、地方自治体がある米国企業による有害物質の埋め立て計画の危険性を考慮して、その許可を取り消した。すると、この米国企業はメキシコ政府を訴え、1670万ドルの賠償金を獲得することに成功したのである。
要するに、ISD条項とは、各国が自国民の安全、健康、福祉、環境を、自分たちの国の基準で決められなくする「治外法権」規定なのである。気の毒に、韓国はこの条項を受け入れさせられたのだ。
このISD条項に基づく紛争の件数は、1990年代以降激増し、その累積件数は200を越えている。このため、ヨーク大学のスティーブン・ギルやロンドン大学のガス・ヴァン・ハーテンなど多くの識者が、このISD条項は、グローバル企業が各国の主権そして民主主義を侵害することを認めるものだ、と問題視している。
■ISD条項は毒まんじゅうと知らず進んで入れようとする日本政府の愚
米国はTPP交渉に参加した際に、新たに投資の作業部会を設けさせた。米国の狙いは、このISD条項をねじ込み、自国企業がその投資と訴訟のテクニックを駆使して儲けることなのだ。日本はISD条項を断固として拒否しなければならない。
ところが信じがたいことに、政府は「我が国が確保したい主なルール」の中にこのISD条項を入れているのである(民主党経済連携プロジェクトチームの資料)。
その理由は、日本企業がTPP参加国に進出した場合に、進出先の国の政策によって不利益を被った際の問題解決として使えるからだという。しかし、グローバル企業の利益のために、他国の主権(民主国家なら国民主権)を侵害するなどということは、許されるべきではない。
それ以上に、愚かしいのは、日本政府の方がグローバル企業、特にアメリカ企業に訴えられて、国民主権を侵害されるリスクを軽視していることだ。
政府やTPP推進論者は、「交渉に参加して、ルールを有利にすればよい」「不利になる事項については、譲らなければよい」などと言い募り、「まずは交渉のテーブルに着くべきだ」などと言ってきた。しかし、TPPの交渉で日本が得られるものなど、たかが知れているのに対し、守らなければならないものは数多くある。そのような防戦一方の交渉がどんな結末になるかは、TPP推進論者が羨望する米韓FTAの結果をみれば明らかだ。
それどころか、政府は、日本の国益を著しく損なうISD条項の導入をむしろ望んでいるのである。こうなると、もはや、情報を入手するとか交渉を有利にするといったレベルの問題ではない。日本政府は、自国の国益とは何かを判断する能力すら欠いているのだ。
■野田首相は韓国大統領さながらに米国から歓迎されれば満足なのか
米韓FTAについて、オバマ大統領は一般教書演説で「米国の雇用は7万人増える」と凱歌をあげた。米国の雇用が7万人増えたということは、要するに、韓国の雇用を7万人奪ったということだ。
他方、前大統領政策企画秘書官のチョン・テイン氏は「主要な争点において、われわれが得たものは何もない。米国が要求することは、ほとんど一つ残らず全て譲歩してやった」と嘆いている。このように無残に終わった米韓FTAであるが、韓国国民は、殆ど情報を知らされていなかったと言われている。この状況も、現在の日本とそっくりである。
オバマ大統領は、李明博韓国大統領を国賓として招き、盛大に歓迎してみせた。TPP推進論者はこれを羨ましがり、日本もTPPに参加して日米関係を改善すべきだと煽っている。
しかし、これだけ自国の国益を米国に差し出したのだから、韓国大統領が米国に歓迎されるのも当然である。日本もTPPに参加したら、野田首相もアメリカから国賓扱いでもてなされることだろう。そして政府やマス・メディアは、「日米関係が改善した」と喜ぶのだ。だが、この度し難い愚かさの代償は、とてつもなく大きい。
それなのに、現状はどうか。政府も大手マス・メディアも、すでに1年前からTPP交渉参加という結論ありきで進んでいる。11月のAPECを目前に、方針転換するどころか、議論をする気もないし、国民に説明する気すらない。国というものは、こうやって衰退していくのだ。 *強調(太字・着色)は来栖
=======================================
◆【必見&拡散】 絶句JAPAN!!【中野剛志】
◆TPP交渉参加「苦境にあるオバマ大統領にAPECで花を持たせたい」/問題はデメリットを報道しないメディア2011-11-01 | 政治(経済/社会保障/TPP)
◆政調ナンバー2 桜井充政調代理が看破したTPPの本質/これまで総て米国が利するように改正、制定、開放2011-11-05 | 政治(経済/社会保障/TPP)自由貿易というと聞こえはいいが、前原政調会長を筆頭に霞が関の役人どもは、みんな米国ベッタリだ/「中小企業でリストラ、廃業進む」=森永卓郎氏指摘 . . .
↧
TPPとは、米国による属国化政策/意に沿わないと訴えられる/FTAに頼った韓国の大誤算は明日の日本の姿
↧