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坂本弁護士一家殺害事件が終結/中川智正被告「宗教が背景に・・・恥ずかしく、また申し訳なく思う」

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オウム裁判:坂本弁護士一家殺害事件が終結
 オウム真理教による一連の事件のうち、坂本堤弁護士一家殺害事件の公判が18日、終結を迎えた。教団元幹部、中川智正被告(49)を死刑とした東京地裁判決は「反社会的で人命軽視も甚だしい」と断罪したが、幼子まで標的とした事件に、坂本弁護士の同僚からは「結局、謎は解けていない」との声も漏れる。一家が行方不明になって22年。21日には教団幹部で最後の被告に対する最高裁判決があり、事件の「風化」もささやかれる中、関係者には複雑な思いが交錯した。
 「裁判が終わったからといって過去のことにはならない。なぜこんな事件が起こったのか、坂本君がどんな取り組みをしたのか、忘れてほしくないというのが率直な気持ち」。坂本弁護士が所属していた横浜法律事務所の同僚で横浜弁護士会会長の小島周一弁護士(56)は18日夕、横浜市内で会見した。
 3期先輩として仕事やプライベートで多くの時間を共にした。「自分がおかしいと思うことに素直に取り組む弁護士」と評し、オウム真理教の問題に当たる際には弁護団を組むよう助言。坂本弁護士は若手2人と活動を始めたが、「オウムには彼しか見えなかった。もっと複数で行動するようにアドバイスできなかったか、痛恨の思い」と悔やんだ。
 一方で、中川被告への感情の変化を口にする元同僚もいる。
 「こいつが殺したのか、という怒りの気持ちがあった。ただ、今は事件への思いをずっと抱え続けて生きてほしいという気持ちだ」。事務所の先輩だった岡田尚弁護士(66)は95年の初公判を傍聴し、その後も通った。中川被告の法廷での発言を聞き、事件と真摯に向き合う姿勢を感じるようになったという。
 坂本弁護士は弱者の味方になろうと道を選んだ。「中川被告も人を救うため医師になったはず。ある時点まで坂本と同じ生き方ではなかったか。それがなぜ子供まで殺すようなことに……。結局、謎は解けていない」。岡田弁護士は裁判へのもどかしさも口にした。
 同僚だった弁護士たちは毎年、一家の遺体が見つかった9月に新潟、富山、長野各県の現場を訪ねる「慰霊の旅」を続ける。今年は坂本弁護士の母さちよさん(80)も同行、95年11月以来の訪問となった。現地では地元の人たちが慰霊碑を手入れする。さちよさんは「80歳になるので、もう一度見ておきたい。現地を守り続けている人たちにお礼も言いたい」と話していたという。【松倉佑輔】毎日新聞2011年11月18日20時50分(最終更新11月18日21時36分)
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「独善、極端な形で出た」=手記でオウム中川被告
 オウム真理教元幹部中川智正被告(49)は、18日の上告審判決を前に時事通信社に寄せた手記で、宗教の独善性などが事件の背景にあったとする考えを示した。
 手記で中川被告は、「宗教は肯定的な作用がある半面、自らの正しさを強調するあまり独善的になったり排他的になったりする。それが極端な形で出たのがオウム真理教が起こした一連の事件であったと思う」と振り返り、「宗教が背景にあったからこそ事件がこれだけ大きくなってしまった」と分析。「このような内容を自らの体験に基づいて語らなければならないことを恥ずかしく、また申し訳なく思う」と謝罪した。(時事通信2011/11/18-16:27)
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<来栖の独白>
 彼の深い孤独が心に響く・・・。
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オウム中川被告「寝耳に水」=仮谷さん殺害示唆を否定―きょう上告審判決・最高裁
2011年11月18日15時6分
 オウム真理教による1995年の公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=監禁致死事件をめぐり、教団元幹部中川智正被告(49)=一、二審死刑=が事件直後、殺害を示唆する発言をしたとされる問題で、中川被告は時事通信の取材に対し、「寝耳に水の話で全く事実ではない」と発言を否定する内容の手紙を18日までに寄せた。
 中川被告の上告審判決は午後に言い渡される。オウム事件の裁判は21日の元幹部遠藤誠一被告(51)=一、二審死刑=の上告審判決で終結する見通し。
 手紙は13日付で、手書きで便箋に3枚。元幹部井上嘉浩死刑囚(41)が今年8月、遺族に対し、中川被告が事件直後、「殺害できる薬物の効果を確かめようと点滴したら、亡くなった」と発言したと伝えたことについて、「真偽は別にして、井上君が彼なりの真実を述べるのであれば、ご遺族の方々の関心の高い内容だけにもっと早く話してほしかった」と不快感を示した。その上で「井上君が述べている話は、私の記憶とも実際にあったこととも違う」と改めて否定した。[時事通信社]
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オウム真理教:井上死刑囚が仮谷さん「殺害」示唆の手紙
 オウム真理教による東京・目黒公証役場事務長の監禁致死事件(95年)で、事件に関与した井上嘉浩死刑囚(41)側が、被害者の仮谷清志さん(当時68歳)の遺族に対し、事件が殺人だったことを示唆する手紙を送っていたことが分かった。遺族は「『告白』を機に、事件の真相を知りたい」と話している。
 仮谷さんの長男実さん(51)によると、井上死刑囚の話を家族が代筆した手紙で、今年8月に届いた。仮谷さんの死後、中川智正被告(49)=1、2審死刑=から「ポア(殺害)できる薬物を点滴したら死亡してしまった」と聞いた、などと記されていた。
 手紙には「中川被告の刑が確定すれば面会もできなくなると考え、この時期に伝えた」との記述もあった。ただ、実さんが先月21日に中川被告と面会した際には、「積極的に何かをしたわけではない」と殺害を否定したという。実さんは「裁判が終わった後でも、改めて関係者から話を聞きたい」と話している。中川被告の上告審判決は18日、言い渡される。
 これまでの確定判決によると、井上死刑囚や中川被告らは教祖の松本智津夫死刑囚(56)の指示を受け、信者の居場所を聞き出そうと95年2月28日、東京都品川区の路上で、信者の兄の仮谷さんを拉致して監禁。3月1日、全身麻酔薬の副作用による心不全で死なせた。遺体はマイクロ波焼却装置で焼かれた。
毎日新聞 2011年11月12日 20時45分
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16年目の終結 オウム裁判/河野義行さん/滝本太郎弁護士/元裁判長 山室恵氏/中川智正被告2011-11-18 | 死刑/重刑/生命犯 問題
恐ろしき 事なす時の 我が顔を 見たはずの月 今夜も静(さや)けし/元オウム中川智正被告 18日上告審判決2011-11-17 | 死刑/重刑/生命犯 問題


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