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日本政府、尖閣周辺の無人島の命名へ―領土問題が再燃する可能性

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日本政府、尖閣周辺の無人島の命名へ―領土問題が再燃する可能性
WSJ Japan Real Time 2012/1/18 5:54.
日本と中国でそれぞれ尖閣諸島、釣魚島と呼ばれる東シナ海の群島の周辺に浮かぶ4島に3月末までに日本語の名前が付けられることになった。領土問題で日中間の緊張が再び高まるかもしれない。
藤村修官房長官は16日、日本の排他的経済水域(EEZ)の外縁の管理を強化するために39の無人島の名称を確定させることを発表した。EEZは沿岸国に天然資源開発や海洋科学調査などに関する権利を認められる水域。
これら39島は日本列島の周辺全域に散在しているが、今回問題を引き起こしそうなのは尖閣諸島近辺の4島だ。2010年には、尖閣諸島付近で中国漁船と日本の海上保安庁の巡視船が衝突する事件が起き、日中の国境問題に火がつき両国の外交関係が悪化した。
日本では尖閣諸島、中国では釣魚島と呼ばれ、国境紛争化している東シナ海の群島内閣の総合海洋政策本部は離島の命名について、何ら水域をが変更するものではなく、日本のEEZ内に位置する島を管理する取り組みの一環であると説明。外務省と内閣府によると尖閣諸島近辺の4島について、中国が名称を確定しているかどうかは分からないという。
日本のEEZ外縁を形作る離島は99島あるが、そのうちの49島の名称が不明なことが最近の調査で明らかになった。そのため、10島の名称が昨年5月に決められ、残りも3月末までに確定する予定となっている。新たに決められた名称は少なくとも日本の地図には表記される。
しかし、これを地図に載せることについては、日本国内も含めて全ての方面から無害と見られているわけではない。2010年の中国漁船衝突事件を受けて緊迫するなか、当時の前原誠司外相は米グーグルに対して同社地図サービス「グーグルマップ」から尖閣諸島の中国名を削除するよう求める考えを示した経緯がある。同サービスでは現在も日本名と中国名が併記されている。
また、中国は2008年、日本が尖閣諸島という日本名を表記した海図を国際連合に提出した際、国連に提訴した。
39島の名称を確定することは、これらの島々が日本のEEZ内にあるという同国の主張を強化するだろう。日本は以前から、海洋上の法域を確保するために自国のEEZの保護および拡大にかなりの労力を費やしてきた。
日本は2005年、太平洋の日本領土最南端に位置する岩場のような小島、沖ノ鳥島に面積拡大を目的としたコンクリートの堤防を築き、同島の補強を行った。中国は沖ノ鳥島について、日本の領土権に異議を唱えなかったものの、人の居住または経済活動が維持できるという海洋法に関する国連条約で定義された島と公式にみなすことができないのではないかと問題提起している。
記者: Yoree Koh
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中国の漁業監視船、再び尖閣へ 中国は国内法で尖閣諸島や西沙・南沙諸島を中国領土だと主張2011-01-28 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉
 田母神俊雄著『田母神国軍』
p29〜
▲尖閣諸島が中国に乗っ取られる 中国の謀略は始まっている
 尖閣諸島をめぐっての中国の動きは活発化しています。
 2004年3月、中国人の活動家7人が魚釣島に上陸し、沖縄県警が逮捕。
 2008年12月には中国の海洋調査船2隻が、約9時間にわたって領海侵犯。
 2010年4月、中国海軍の艦艇10隻が沖縄本島と宮古島の間の公海を南下し、中国艦の艦載ヘリが監視中の海上自衛隊の護衛艦に、2度も異常接近。
 そして2010年9月7日、尖閣諸島の久場島から北北西約12キロメートルの日本領海内で、監視中だった海上保安庁の巡視船が、違法操業をしていた中国のトロール漁船に衝突されるという事件が起きました。
p30〜
 中国は1992年にこっそりと制定した「領海法」という国内法で、尖閣諸島や西沙・南沙諸島を中国領土だと主張しており、中国国内に「尖閣諸島は中国の領土」という共通の認識をもたせることにはすでに成功したと言えます。
▲最初は中国政府の工作だとわからない
 では、日本の領土である尖閣諸島が、実際に中国に占領されてしまうきっかけにはどのようなものがあるか。「漁船」衝突事件とは、別のやり口を考えてみます。
 中国は、まずは漁船などを使って、中国人を島に上陸させることから始めると考えるのが妥当です。
 もちろんそのとき、中国政府は一応、自国民の違法行為に対して、「遺憾である」という立場を取るはずです。公式に「遺憾」とは言わないまでも、「上陸はするなと押さえていたけれど、彼らが勝手に上陸してしまった」というような言い訳をするでしょう。
 本当は中国政府が仕掛けているとしても、そんなことはおくびにも出しません。
 中国という国は、何をするにしても、最初は誰がやったかわからないような形で仕掛けてきます。(略)
 無断で日本領土である島に上陸されたのですから、日本は当然、上陸した中国人を強制的に排除しようとします。2004年のケースでも、沖縄県警が入管難民法違反の現行犯で上陸した中国人活動家7人を逮捕しています。
 ここで忘れてはならないことは、漁船で中国人が上陸するというのは、すでに大きな乗っ取り戦略の1つだということです。
 おそらく、上陸行動自体も段階的に行われるでしょう。まずは、漁船で島に近づいてきますが、海保の巡視船に注意されて、ひとまずあきらめて帰ります。
 しかし、また少し時間をあけて、様子を見ながらもう1度近づいてくる。それを3、4回繰り返して、5回目ぐらいになるといよいよ上陸してくる。
 上陸が始まってからも、中国は段階的に進めてくるでしょう。
p32〜
 日本側は最初、警察当局が入管難民法違反の容疑で上陸した中国人たちを逮捕します。あるいは、最初は中国人のほうが無条件で撤退するかもしれません。しかし、2度目の上陸では、確実に逮捕者が出ます。
 そして3度目の上陸では、より多くの中国人がやって来て、逮捕者も増えます。
 それを何度か繰り返す中で、中国は漁民の中に兵士を紛れ込ませてくると考えられます。
 すると、強制的に排除しようとする警察と、中国人たちとの間で小競り合いが起きるようになります。この小競り合いも何度か繰り返されるでしょう。
 小競り合いが3日、あるいは1週間近くも続くようになってくると、中国が国を挙げて「中国人を保護しなければいけない」と乗り出してくるはずです。
▲危機に自衛隊が出動できない
 では、このような事態に、日本政府と自衛隊に何ができるか見てみましょう。
 2010年9月に防衛省がまとめた平成22年度防衛白書の「武装工作員などへの対処の基本的な考え方」という項目の中では、武装した工作員が日本国内で不法行為に及んだときに、第一義的に対処するのは警察機関だという考え方を示しています。
 そして、警察機関が武装工作員への対応をとっているとき、自衛隊の任務は「状況の把握」であり、「自衛隊施設の警備強化」であり、「警察官の輸送」であるとしています。自衛隊員が警察を支援するわけです。
 これが、とても馬鹿げたことであるのは子供でもわかると思います。諸外国とはまったく反対の構図で、何もしないと言っているのと同じです。
 中国人が漁船で上陸してきた初期の段階なら、まだ、警察当局や海保庁で対応できるかもしれません。しかし、その人数が増え、中には兵士も混ざり、さらには最終的に「自国民を守る」という御旗の元に中国の軍艦がやってくるまでには、そう時間はかかりません。
 「日本の領土に上陸しても、とくに武力行使されるわけでもないし、悪くて警察に捕まる程度か」という認識を中国に持たせれば、彼らは軽い気持ちで軍艦を出します。
 問題は、中国人が漁船で上陸した初期の段階で、なぜ、自衛隊が出動できないのかということです。
p34〜
 この段階で、日本政府が武力攻撃事態対処法に基づいて、防衛出動ができるかといえば、おそらくできません。つまり、自衛隊は動けない。日中関係を悪くしたくないと考える人たちから、「防衛出動を発令すると、中国を刺激してよろしくない」といういつものセリフが出て、そうこうしているうちにうやむやに終わってしまうのがオチです。
 おそらく、中国の正規軍が侵攻してくるという事態にでもならない限り、日本政府は武力攻撃事態として認定しないでしょう。
 では、諸外国ではこのような事態にどう対処しているのか。
 そもそも諸外国では、まず防衛出動が発令されることはありません。防衛出動というものは、ただ軍に対して命令を与えるだけのものですが、他国ではエリアの担当司令官に、その対応が任されています。
 例えば、あるエリアが他国から攻撃を受けた場合、当然、そのエリアの防衛を担当している司令官が対応することになります。有事の際には、司令官の判断で対応するというのが、普通の国のあり方です。事は突発的に起るものですから、もたもたしていたのでは時すでに遅し、ということになります。
 日本でも国内の事件の場合は、警察の判断によって警察が対応しますが、本来、防衛に関してもそれと同じで、警察のかわりに軍が柔軟に対応するべきです。
p35〜
 防衛出動が発令されるという異常な体制をとっているのは、日本だけです。日本の場合は、これが発令されなければ、自衛隊は動けないということです。
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