〈来栖の独白 2012/01/12 Fri.〉
昨日は、朝井大さんのショパンを聴きに行った。
ここ数年、私はベートーヴェンを弾いてきたが、その前はせっせとショパンを稽古していた。そんなこともあって、昨日のショパンは、まず懐かしさを覚えた。とりわけ「幼さ」のようなものすら感じさせて一寸センチメンタルになってしまったのはNocturne 1、Nocturne20。久しぶりにショパンを堪能した。
ショパンはどの曲もそうだが、強い強い美意識と凛とした矜持を感じさせる。ショパンを聴くとき、その悲しさとともに、「卑劣はしない。潔く生きて(死んで)ゆこう」との思いが私のなかに込み上げる。美しさに殉じたい、そんな思いに駆られる。大げさな物言いをしたけれど、そういう大仰な空間に一時的にもせよ遊ばせてくれるのも「音楽」の力だろうか。
朝井さんのCDを購入し、いまそれに耳を傾けながら、これを書いている。少し切ない思いだ。ショパンの美しさと朝井さんの感じよい奏法に、少し切ない思いだ。
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久しぶりにショパン
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