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防衛省 防衛研「自衛隊と中国軍の間で、不測の事態が発生する可能性は否定できない」

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防衛研:「中国レポート」発表 軍事力増強・拡大に警戒感
 防衛省の防衛研究所は6日、中国の軍事動向を分析する「中国安全保障レポート」を発表した。防衛研が中国に特化した報告書を公表するのは初めて。中国の軍事力増強の背景には経済成長による国益維持の狙いがあり、中国軍にとっては海洋権益や資源輸送ルートの確保が「新たな任務となっている」と分析している。
 昨秋の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件など中国との緊張の高まりを背景にまとめた。
 中国海軍などが近年、東シナ海などでの「遠海訓練」を常態化させるなど活動範囲を拡大していると指摘。領土だけでなく、海洋や宇宙、サイバー空間など「地理的にも内容的にも拡大しつつある新たな国益を守る必要性を認識するようになった」と警戒感を示した。
 戦闘機や潜水艦など中国軍の装備の近代化も紹介し、自衛隊と中国軍の間で「不測の事態が発生する可能性は否定できない」と指摘。そうした事態を防止する連絡システムの協議や防衛交流が深まっておらず、政府間の相互信頼の不足が影響していると分析した。
 報告書は、東アジア全域の安全保障を扱う11年版の年次報告書「東アジア戦略概観」と合わせて発表された。【犬飼直幸】
毎日新聞2011年4月7日 東京朝刊
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【時視各角】独島と尖閣、二つの“実効支配” 
 「(その島は)無人島のまま放置されている…早く(人が)常駐して実効支配する必要がある。そこに灯台・気象観測塔・監視塔を建て、埠頭とヘリポートを建設し、(島に勤務する)灯台守・気象観測士など地方自治体職員と海上保安庁職員を募集しなければならない。1年または半年ごとに交代し、僻地手当・危険手当などで倍額の給料を支給する。任務が終わっても(人事異動時)優待することを約束し、単身赴任をさせるべきだ」。
 これは一見、日本が独島(ドクト、日本名・竹島)領有権を主張する教科書の検定結果を発表した後、韓国政府が出した対策のように思うかもしれない。しかし「海上保安庁」という言葉からも分かるように、この主張は日本で危機管理専門家に挙げられる佐々淳行氏(81)が最新の著書『彼らが日本を滅ぼす』で言及したことだ。「その島」とは、日本と中国の間で領有権紛争がある尖閣諸島(中国名・釣魚島)だ。自国が実効支配しているにもかかわらず、中国・台湾が繰り返し領有権を主張するため、各種施設を補強し、勤務者を常駐させ、領有権を固めようという主張だ。日本は昨年9月、尖閣諸島沖で自国巡視船が中国漁船2隻を拿捕した事件を処理する過程で、自尊心に少なからず傷を負った状態だ。
 日本の初代内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏は、東京大学法学部を卒業した後、警察・外務・防衛業務を経験した。東大安田講堂事件(1968年)、赤軍派のあさま山荘事件(1972年)の解決にも関わった。経歴が経歴であるだけに、国益と安全保障を最優先視する保守派として活躍するのは当然だろう。今年1月、韓国の清海(チョンヘ)部隊がソマリア海賊に乗っ取られた三湖(サムホ)ジュエリー号の船員を救出した際、「李明博(イ・ミョンバク)大統領の勇気、そして‘アデン湾黎明’作戦を成功させた韓国海軍特殊部隊の熟練度に心から敬意を表する」とし「菅直人首相も李大統領を見習って海賊事件に断固対処する覚悟を固めるべき」と新聞に寄稿したりもした。もちろん韓国称賛よりも‘平和病’が広がる日本を叱責するのに傍点が打たれている。
 文部省の教科書検定結果を見ながら、日本がますます内向的、閉鎖的に変わっていくのではないかという心配が生じた。佐々淳行氏のような人たちの主張がますます共感を得ているということだ。検定を通過した教科書は韓国の独島実効支配を「不法占拠」という強い言葉で記述し、また命脈が残っていた「従軍慰安婦」「慰安施設」のような表現は完全になくした。半面、尖閣については「中国も領有権を主張している」という程度にとどめた。「甘呑苦吐」「二重態度」ではないのか。韓国は「不法占拠」で、自分たちは「実効支配」を確実にしようという。それなら韓国としては尖閣とクリル列島南側4島(日本では「北方領土」)問題で中国とロシアの肩を持つしかないではないか。一度、1対3に行ってみようか。
 日本の‘内向性’に対する心配は実際、日本から出てきた。かつて「ミスター円」と呼ばれた榊原英資氏が先日出した本で、「偏狭なナショナリズム、イデオロギー外交では失敗する」として例を挙げた。
 「従軍慰安婦問題がその典型だ。07年7月に米下院が日本は従軍慰安婦について謝罪すべきだという決議文を通過させた。決議文提出当時は大きな政治的問題ではなかった。しかし日本の新保守主義者がワシントンポストに大々的に反論広告を出したことで米議会を敵に回してしまった。従軍慰安婦も南京虐殺も、存在自体を否認しようとしてはいけないのではないか。世界から理解を得られない内向的主義・主張にこだわった結果だ」(榊原英資、『日本は没落する』)。私は東日本大地震の悲劇が日本の内向性・自閉性をさらに加速させないかやや懸念している。
2011.04.01 11:27:27ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
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