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小沢氏「政治は、いま何をすべきか」/ 田中良紹の「国会探検」 野田×谷垣 極秘会談 茶番の演出

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田勢康弘の週刊ニュース新書 ≫
【3月3日 放送内容】
【小沢一郎氏 生出演! 〜政治は、いま何をすべきか〜】
 政権交代から2年半――。当初高まっていた国民の民主党政権への期待は、いま大きな不満に姿を変わりつつある。消費税率引き上げに不退転の決意を示す野田政権にとって、今後の政局のカギを握るのが、「反対」の立場を掲げる小沢氏の動向だ。なぜ「反対」なのか…メディアでほとんど伝えられない小沢氏の真意とは?野田総理との意見対立の先に、政界再編はあるのか?小沢氏が描く、新しいニッポン政治のカタチを問う。
ゲスト;民主党 小沢一郎元代表
放送日時  3月3日(土)
テレビ東京系列全国ネット ⇒11:30〜12:05
•BSジャパン   ⇒11:30〜12:05
•日経CNBC   ⇒13:30〜14:05
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〈来栖の追記 2012/3/3〉視聴 寸感
 群を抜く安定感。囁かれている「野田×谷垣 極秘対談」など、まったく意に介していない。
 番組の最後に披露なさった色紙の言葉『 百術 不如 一誠 』が、この人のすべてを表している。
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小沢一郎 発言・出演記録(朝日新聞単独インタビュー2012.02.23〜24)/ ◆「対談」集・・・2012-03-02 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア               
  
  Ozawa Ichiro Website

     

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 田中良紹の「国会探検」

         
茶番の演出
 野田総理と谷垣自民党総裁との「極秘会談」でメディアは大騒ぎしている。会談は先月25日に行われたとされており、私が「野田総理は動機の正しさを認めてくれと言うばかりで、消費税法案提出に向けた戦略とシナリオが見えない」とブログに書いた翌日にシナリオと思われる会談がもたれた事になる。
 野党第一党の自民党と手を組むのが野田総理のシナリオだとすると、自民党の求める解散総選挙を受け入れたのではないかという憶測が生まれる。そこから「消費税増税に反対する小沢グループを排除して小沢抜き大連立が模索されている」とか「大阪維新の会の選挙準備が整う前に解散するためだ」とか幼稚な邪推が出てくる。
 しかし解散総選挙は「お遊び」ではない。国家の行く末、政策の軸を巡って与野党が国民に信を問うもので、大義がなければ出来ない。震災からの復興と原発事故の収束と世界経済の動向を注視しなければならない時に、大義もないのに与党と野党第一党の党首が手を組んで衆議院議員の首を切れば、二人とも「ご乱心」という事で歴史に汚名を残す。
 増税に賛成の二つの政党が手を組んで選挙をやれば消費税は対立軸にならない。現下の情勢で消費税以外の対立軸は何か。TPP問題も原発問題も国論を二分する問題だが、選挙でその帰趨を国民に問うところにまでは来ていない。解散総選挙で政治が何を国民に問おうとしているのかが私には分からない。
 自民党が解散を要求しているのは、09年の国民の選択が誤りであった事を証明したいからである。国民は民主党のマニフェストに騙された。だからあの選挙はやり直さなければならない。これが解散を求める自民党の論理である。従って自民党は一貫して民主党マニフェストを攻撃してきた。
しかし本音では民主党マニフェストに「してやられた」と思っている。「子供手当と農家所得補償で選挙に負けた」というのが正直な思いである。だからこそ民主党マニフェストが憎い。だからこそ民主党マニフェストを口を極めて批判する。しかし自民党が政権を取り返せば、それらの政策の名前を変え、少し手直しして、いかにも違うように見せかけて似た事をやりたいのである。
  国民が賛成しない消費税増税のために民主党は政権をとる事の出来た09年の選挙結果を否定する解散総選挙を受け入れるだろうか。自民党の要求どおり消費税の成立前に解散総選挙に踏み切れば、「民主党マニフェストのインチキ」が選挙で争われる。いかに「消費税増税に不退転の決意」の野田総理でも、民主党からみれば「殿ご乱心」である。
 消費税増税を決めてからの解散になれば、それを実施するかどうかが争点になる。すると民主党内からも自民党内からも自分の生き死にを考える議員が出てくる。消費税増税に賛成して選挙に臨む議員がどれほどいるかは見ものである。増税を決める前に政界は流動的になり、政界再編が起きても不思議ではない。消費税増税よりも中央集権の仕組みを変え、地方分権を行なえば財源は生まれるという主張が出てくる。官僚主導の増税路線か政治主導の地方分権かが再編の軸になる。地方の首長らの発言が政治の前面に出てくる。
 「1年生議員の多い小沢グループは選挙で壊滅的になり、解散総選挙は反小沢派に有利になる」というバカの一つ覚えのような解説が罷り通っているが、消費税が選挙の争点になれば民主党も自民党も1年生議員だけが壊滅するのではない。増税に賛成した議員には厳しい選挙戦が待っているのである。
 そもそもこの「極秘会談」は表に出たのだから「極秘」ではない。それを「極秘」と思い込むから邪推が生まれる。この会談は「極秘」を装っているが、本当の狙いはそれをリークする事にあったと私は見ている。何のためのリークかは少し様子を見ないと分からないが、これが解散総選挙を話し合った「会談」だとすれば、リークされた事によって解散総選挙は影響を受ける。与野党のリーダーがその方向だからとみんなが納得し、解散総選挙に弾みがつくか、逆に反発されて難しくなるか、常識的には後者ではないか。
 私の見方では、このリークによって野田総理も谷垣総裁も動きを制約される事になった。しかも「極秘会談」の4日後に行なわれた党首討論が茶番に見える演出も施されている。これからの国会審議で自民党がどんなに鋭く民主党を攻撃しても、国民は眉に唾を付けたくなる。それがこの騒ぎの目的であるかもしれない。
 野田政権は消費税増税のために与野党協議を呼びかけているが野党は乗ってこない。それならトップ会談で打開の道を探るというのはあっても不思議ではない。しかしそれを「極秘会談」という装いを凝らした事で妙な邪推を起こさせ、さらにそれをリークした事で政治の動きに影響を与えた。
 今、面白いのは野田総理が自民党の主張を実現すると力を入れれば、自民党はそれに反発して逆の事を言う。するとそれが民主党内の小沢グループの主張と重なってくる事である。野田総理が自民党の主張を自らの主張とし、それに小沢グループが反対するという構図の狭間で自民党の主体性が揺れているように私には見える。
 投稿者:田中良紹 日時:2012年3月2日21:02
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菅原文太「日本人の底力」 ゲスト小沢一郎:百術は一誠に如かず2010-12-27 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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