小沢裁判「控訴ナシ」
2012年3月25日(日)10時0分配信 日刊ゲンダイ
来月26日、民主党の小沢元代表に下される判決は、誰の目から見ても「無罪」が確実視されている。気がかりなのは、検察官役の指定弁護士が判決を不服として控訴するのかどうかだ。
仮に控訴審が開かれれば、小沢は再び不毛な裁判闘争に縛られてしまう。「判決確定」を条件とした無期限の党員資格停止処分も解除されない。検察官役の大室俊三弁護士は結審後の会見で「控訴審も指定弁護士を続けるか? 『やらざるを得ない』『もういいよ』の両方の気持ちがある」と語り、曖昧な態度に終始していた。
1審判決後も、小沢は座敷牢に幽閉され続けるのか。
刑事裁判に強い弁護士は「指定弁護士サイドは、とっくに控訴断念のシグナルを裁判所に送っていますよ」と、こう指摘する。
「カギを握るのは、元秘書3人の供述調書について大半が証拠採用を却下された後の対応です。元秘書たちが『報告・了承』を認めた供述調書は、小沢氏の関与を示す唯一の直接証拠でした。ところが、指定弁護士側は地裁の判断に『不当だ』とする異議を一切、申し立てていません。大善文男裁判長に『違法、不当な取り調べが組織的に行われた』とまで踏み込まれたにもかかわらず、です」
控訴審に持ち込むには、「1審判決は裁判長の不当な判断で歪められた」と上級審に訴えるのが常套手段だ。
その布石として、1審では裁判所のあらゆる決定に、公判中から「異議」を挟んでおくのが、刑事裁判の不文律である。
「元秘書3人の裁判では、東京地裁の登石郁朗裁判長が多くの供述調書の証拠採用を退けると、すかさず検察側は異議を申し立て、控訴審への布石を打っていました。今回の指定弁護士側の対応は、すでに“白旗”を揚げたも同然です。これ以上、新証拠を示して立証するのも困難だし、“もう、控訴はあきらめた”というサインなのです」(前出の弁護士)
運命の判決後、ようやく小沢は解放される。
(日刊ゲンダイ2012年3月22日掲載)
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◆小沢一郎氏裁判/「有罪」の見方が消えない理由 2012-03-23 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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◆小沢裁判は抜本的改革派と「守旧派」との戦い/彼らは最後の力を振り絞って「小沢を殺し」にかかる 2012-03-23 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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◆小沢【有罪】に向けた裏取引 検察と裁判所は表裏一体/肉を切らせて骨を断つ/「検証する」-笠間検事総長 2012-03-06 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
小沢「有罪」裏取引 <背後に潜む一大謀略>
2012年3月6日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ
検察の組織的犯罪が決定的となった。小沢元代表を強制起訴に導いた「虚偽報告書」が、東京地検の手で1年間も放置されていた。とうに不正を把握していながら、小沢弁護団が公判で指摘するまで、シラを切り通すつもりだった腐った隠蔽体質。フザケたことに検察サイドは、今回のデタラメすら「小沢有罪」に向けた裏取引に利用しようと企んでいる。
<突然、発覚した「虚偽」報告書隠蔽の実態>
東京地検が捜査報告書の虚偽記載に気づいたのは、昨年1月上旬。きっかけは、石川知裕衆院議員(38)ら小沢の元秘書3人の弁護側が、例の石川録音テープの中身を証拠開示したこと。10年5月に元特捜部の田代政弘検事(45=現・新潟地検)による再聴取のやりとりがバッチリ記録されており、田代検事が作成した報告書と比べれば、内容が食い違うことは一発で分かる。
問題は、東京地検が不正を把握した時期だ。大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受け、最高検が再発防止策を発表した直後だった。改ざん事件を機に設立された「検察の在り方検討会議」のメンバーで、元検事の郷原信郎弁護士は「我々が検察再生の議論を重ねる中、東京地検は組織防衛のために偽造報告書を隠蔽したとしか思えません」と、こう憤慨する。
「田代検事個人の不正なら、東京地検も即座に処罰できた。ところが、いまだに田代検事を処罰せず、組織に抱えたままです。この事実こそ、今回の不正が組織ぐるみだったことを物語っています。田代検事の上司など複数の幹部が不正に加担した“組織犯罪”だから、発覚を恐れた。当時、明るみに出れば、東京地検は特捜部解体まで追い込まれたでしょう。隠蔽は、そのためです」
市民団体から「虚偽有印公文書作成容疑」での刑事告発を受け、東京地検はアリバイ的に田代検事の聴取を重ねてきた。しかし、組織的隠蔽の露呈により、田代逮捕で一件落着を図る可能性が高まっている。上司だった特捜部の吉田正喜副部長や佐久間達哉部長(いずれも当時)らも無傷では済まないだろう。
常識で考えれば、これで小沢はまた一歩、「無罪」に近づいたようにみえる。だが、検察組織は非常識。小沢周辺も警戒を強めているという。
「この国の検察と裁判所は表裏一体です。検事の一斉処分となれば“これだけ詰め腹を切らせた以上、もう恥をかかせるな”と暗黙の了解で、裁判所への無言の圧力になる。虚偽報告書の隠蔽発覚は、読売新聞が2日付1面でスクープしたもの。記事は複数の検察幹部によるリーク情報を基に書かれていました。『小沢無罪』説が強まる中、検察がわざわざ身内の不祥事をさらけ出すのは異例だし、不気味です」(民主党関係者)
肉を切らせて骨を断つような「小沢有罪」に向けた裏取引――前出の郷原氏は「ここで徹底的にウミを出さないと、検察組織は再生できない」と言ったが、検察は懲りていない。注目の判決は来月26日前後とされる。検察の重圧に屈せず、東京地裁は常識的な判断を下せるのか。大善文男裁判長の胆力が問われる。
(日刊ゲンダイ2012年3月3日掲載) *強調(太字・着色)は来栖
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法廷でのウソも発覚! 小沢裁判 捏造検事「偽証罪」でも立件へ
2012年3月18日(日)10時0分配信 日刊ゲンダイ
小沢事件で石川知裕議員(38)の取り調べを担当し、ウソの捜査報告書をデッチ上げていた田代政弘検事(45)に新たな捏造が発覚した。今度は法廷で“ウソ”をついていたことがバレたのだ。
問題のウソは、田代検事が証人出廷した昨年12月の小沢裁判で飛び出した。弁護団から捜査報告書のデタラメを追及された田代検事は「石川議員の著書で言っていることが記憶にあり、混同して書いた」と証言。
ところが、この発言にとんでもない矛盾があった。田代検事が報告書を作成したのは2010年5月。一方、記憶が混同したという「石川議員の著書」(2冊)が出版されたのは、その年の8月と12月。報告書を作成した時点では出版されていないため、記憶が混同するわけがないのだ。
実は、東京地裁の大善文男裁判長は、田代検事のウソをとっくに見抜いていたフシがある。「田代検事が公判で供述する説明内容にも、深刻な疑いを生じさせるものと言わざるを得ない」と批判したのである。要するに“偽証”の疑いがあるということだ。
「田代検事は、市民団体から“虚偽有印公文書作成”の容疑で刑事告発されていますが、この先、偽証罪でも告発される可能性があります。裁判所も偽証の疑いに含みを持たせている以上、検察も無視はできないでしょう。何より、田代検事の証言がウソでないとするなら、今度は報告書の作成日が捏造されていたことになり、検察組織のダメージはさらに広がる。問題は、田代検事ひとりに罪をかぶせて、検察が組織ぐるみの関与を否定する可能性があることです。“虚偽有印公文書作成”に“偽証”も加えることで、法廷でウソをついた田代検事の個人犯罪にすり替えて、検察の捜査のやり方そのものへの批判をそらし、組織防衛を図るつもりじゃないか、とみられているのです」(司法ジャーナリスト)
石川議員は「検察組織の改革のためにも、田代検事には報告書作成の経緯をきちんと話してもらいたい」と日刊ゲンダイ本紙に語ったが、本当だ。ここまでのムチャクチャは、一介のヒラ検事が独断でやれることじゃない。田代検事は、洗いざらいブチまけるべきだ。
(日刊ゲンダイ2012年3月15日掲載)
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◆虚偽報告書作成で田代政弘検事の処分検討へ〈法務・検察〉/ 小沢一郎氏 強制起訴裁判2012-03-04 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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◆虚偽報告書(陸山会事件) 検察は1年前に把握/ 3月3日 小沢一郎氏 生出演「政治は、いま何をすべきか」2012-03-02 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
陸山会事件の虚偽報告書、検察は1年前に把握
小沢一郎民主党元代表(69)が政治資金規正法違反に問われた陸山会事件に絡み、東京地検特捜部検事が作成した捜査報告書に虚偽の記載があった問題で、地検が問題発覚の約1年前にこの事実を把握しながら、十分な調査を行わず放置していたことがわかった。
報告書は検察審査会の審査に影響を与えた上、公判で証拠が問題視される結果を招いており、判断の是非が問われそうだ。
この報告書は、元特捜部の田代政弘検事(45)(現・新潟地検)が2010年5月17日、保釈後の陸山会元事務担当者・石川知裕衆院議員(38)(1審有罪、控訴)を再聴取した内容を特捜部長に報告するため作成した。
しかし、「『親分を守るためにウソをついたら選挙民への裏切りだ』と検事に言われ、小沢先生への報告・了承を認めた」などと、石川被告が実際は発言していないやり取りが含まれており、石川被告が隠しどりした録音記録から気づいた元代表の弁護側が昨年12月の公判で指摘して発覚した。
複数の検察幹部によると、東京地検はこの公判より前の昨年1月上旬、石川被告ら元秘書3人の公判前整理手続き中に弁護側から録音記録が開示され、報告書の内容との食い違いに気づいたという。大阪地検特捜部の不祥事を受け、最高検が再発防止策を発表した直後だった。 (2012年3月2日06時57分 読売新聞)
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◆大善文男裁判長、小沢氏に“人生初”の無罪判決を言い渡すのか/検察、田代政弘検事を事情聴取2012-02-24 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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小沢元代表への捜査「検証する」=「改革で問題点解消」−検事総長
笠間治雄検事総長は5日、東京都内で開かれた内外情勢調査会で講演し、民主党の小沢一郎元代表の公判で、東京地裁が東京地検特捜部の捜査の問題点を指摘したことについて、「きっちり検証しなければならない」と述べた。
笠間検事総長は、大阪地検による一連の不祥事を受け、検察改革が進められていることを強調。「(地裁に)指摘された点は、改革を一層徹底することで解消可能と思っている」とした。(時事通信2012/03/05-18:26
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検事総長「謙虚に受け止める」…陸山会調書却下
笠間治雄検事総長(64)は5日、東京都内で講演し、小沢一郎民主党元代表(69)が政治資金規正法違反に問われた陸山会事件の公判で、検事作成の供述調書などに問題が指摘されている点について、「謙虚に受け止めないといけない」と述べた。
東京地裁は先月17日、当時の東京地検特捜部検事の取り調べを違法と判断し、元秘書の供述調書の証拠申請を却下した。笠間検事総長は、「大阪地検の不祥事を受けて始めた改革を徹底することで、問題を解消できる」と話した。
また、地検が不起訴にしても検察審査会の判断で強制起訴できる制度に触れ、「どうせ検審が起訴するから、と先回りして起訴することはない。検察と検審は別。検察のスタンスはきっちり保つ」と強調した。
(2012年3月5日19時19分 読売新聞)
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◆特捜検察 姑息な組織防衛シナリオ/「けもの道」の闇が更に深くなった/笠間治雄検事総長/小沢一郎氏裁判2012-02-29 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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小沢一郎氏裁判「控訴ナシ」
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