千葉・東金の5歳園児殺害:上告を棄却 懲役15年確定へ
千葉県東金市で08年に起きた保育園女児殺害事件で殺人と死体遺棄、未成年者略取罪に問われた無職、勝木諒被告(25)に対し、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は27日付で、被告の上告を棄却する決定を出した。懲役15年とした1、2審判決が確定する。
1、2審判決によると、勝木被告は08年9月、自宅近くですれ違った成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)を自室に連れ込み、浴槽に沈めて水死させ、遺体を近くの路上に放置。友達になろうとしたが「帰る」「ばか」などと言われ腹を立て殺害したと認定した。
勝木被告に軽度の知的障害があり、弁護側は責任能力と、裁判手続きを理解し自身の権利を守る訴訟能力を争った。上告審でも公平な裁判を受ける権利を定めた憲法に反すると主張したが、小法廷は上告理由に当たらないと退けた。【石川淳一】
◇幸満ちゃん母「懲役15年短い」
幸満ちゃんの母多恵子さん(41)は「思った通りの結論で、その意味ではほっとした。真に反省しているのか疑わざるを得ない被告の態度を思うと、やはり懲役15年は短い。助けることができず今でも悔しい。一定の区切りはついたが、本当の意味で向き合うのはこれから」などとするコメントを公表した。
毎日新聞 2012年3月29日 東京朝刊
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東金女児殺害、2審も実刑 東京高裁
産経ニュース2011.9.29 13:19
千葉県東金市で平成20年、保育園児の成田幸満ちゃん=当時(5)=を殺害したなどとして、殺人などの罪に問われた無職、勝木諒被告(24)の控訴審判決公判が29日、東京高裁で開かれた。村瀬均裁判長は「精神遅滞に伴う判断能力や行動制御能力の低下の影響が著しいとはいえない」として、懲役15年を言い渡した1審千葉地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。
1審は今年3月の判決で、勝木被告が「合理的な思考のもと、一貫して目的に即した行動をとっていた」と判断、犯行時の責任能力や裁判手続きの意味を理解する訴訟能力を認定した。弁護側は「犯行時は心神耗弱の状態だった」などとして減刑を求め、控訴していた。
判決によると、勝木被告は20年9月21日、自宅近くで見かけた幸満ちゃんを自室に連れ込み、浴槽に沈めて殺害。遺体を約100メートル離れた路上に遺棄した。
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◆東金女児殺害:勝木諒被告に懲役15年判決…千葉地裁 2011-03-04 | 死刑/重刑/生命犯 問題
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◆東金女児殺害事件:勝木諒被告--千葉拘置所、責任能力について弁護側精神科医らの調査を認める 2009-09-28 | 死刑/重刑/生命犯 問題
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東金女児殺害事件:上告棄却/弁護側「知的障害 公平な裁判を受ける権利を定めた憲法に反する」
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