ついに解明されるか 水谷建設「裏献金1億円」の真相
2012年4月13日(金)10時0分配信 日刊ゲンダイ
<社長が「横領」で告発された!>
26日に判決が出る「小沢裁判」の発端となった「水谷建設からの1億円ウラ献金疑惑」の解明がついに進みそうだ。小沢一郎元代表(69)の元秘書、石川知裕衆院議員(38)にカネを渡した――と裁判で証言した川村尚水谷建設元社長(53)に対する告発状(業務上横領罪や特別背任罪など)が東京地検に提出されたのである。
告発状によると、「川村元社長は04年か06年ごろ、当時の水谷功元会長と共謀して会社の資金を横領。これを隠すために『陸山会事件』の裁判でウラ金1億円の証言をした」などと指摘している。
「陸山会事件はこの水谷建設の裏献金から始まりました。検察が本気で組織改革を考えているなら、きちんと捜査してほしいと思う。今後は共同告発人を募るつもりです」(告発した男性)
告発を“援護”する動きもある。昨年12月に「会社更生」手続きが始まった水谷建設の管財人が、来月から“債権の調査”を開始するのだ。
「約353億円の負債を抱えて会社更生法の適用を申請した水谷建設にとって、裏ガネ1億円は決して少ない金額ではない“債権額”。取り戻せるなら取り戻したい。川村元社長は『陸山会裁判』で自ら裏ガネを運んだことを認めているから、管財人も詳しい流れを徹底的に追及するでしょう。裁判では裏帳簿の存在も指摘されていて、当時の経理担当の親族の家に隠されたという話も出ていた。裏ガネの全容が明らかになり、小沢サイドへの1億円がデッチ上げ証言だったことが分かれば『陸山会事件』に対する世論の検察批判は今以上に高まるでしょう」(司法ジャーナリスト)
そもそも「裏ガネを渡した」という川村証言は、誰が聞いても不自然極まりない。大勢の人が行き交う真っ昼間の赤坂の全日空ホテル(当時)のロビーで、顔も覚えていない相手に紙袋に入れた巨額のカネを渡した――というのだ。しかも、一方的に主張しているだけで何の証拠もない。ホテルに川村を運んだと検察官に話していた運転手も、裁判で「(川村を)運んだ記憶はない。調書は検事から圧力をかけられてサインを強要された」と暴露したし、一部週刊誌は、カネは川村元社長が愛人に渡したとにおわせていた。
いったい、何が真実なのか、1億円はどこに消えたのか、検察は本気で明らかにするべきだ。
(日刊ゲンダイ2012年4月10日掲載)
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関連:[小沢一郎「人物破壊」/検察と大メディアがヒタ隠す暗黒裁判の重大疑惑 32〈前篇〉 『週刊ポスト』4月20日号]
(水谷関連のみ抜粋)
疑惑〈15〉 明確な証拠なく裏金授受を認定
検察は4億円の原資に水谷からの闇献金が含まれていると主張してきた。証拠とされるのは、同社元社長の「04年10月15日、石川知裕被告に都内ホテルの喫茶店で5000万円を渡した」という証言と、「喫茶店の領収書」だ。
しかし、元社長の運転手の業務日報にはそのホテルに行った記録はなく、同社元会長も「(裏金が)渡されたとは確認していない」と証言。石川被告も授受を否定しており、公判では水谷からの裏金疑惑は遂に立証されなかった。判決が唯一の物証とした領収書はというと、翌年4月19日に同じホテルで大久保秘書に5000万円を渡したとされる日付のものであり、まったく本件とは関係ない。
そもそも人目に付く有名ホテルのロビーの喫茶店で5000万円もの裏金を紙袋に入れた現金で手渡すことなど常識ではあり得ない。前出の日歯連闇献金事件では、日歯連会長が元首相や参院のドンなど政界大物3人を密室の料亭に呼び出して1億円を渡した。これが裏金授受の“正当な作法”である。
疑惑〈16〉 原資に水谷裏金が入ることはあり得ない
検察側は小沢事務所への強制捜査で通帳などを押収し、秘書公判では「小沢氏が自分の口座から引き出したのは3億円」との見方を取っていた。3億円なら土地購入代金に足りないから水谷からの裏金が必要だったとの論理である。
ところが小沢公判では、弁護団側も検察側も冒頭陳述で、石川氏などの証言を根拠に「小沢氏が石川被告に売買代金の4億円を渡したのは04年10月12日」と述べた。水谷元社長が石川氏に5000万円の裏金を手渡したと検察が主張する10月15日の3日前のことだ。
公判をすべて傍聴する弁護士の辻恵代議士がいう。
「そのことは、4億円に闇献金が含まれ、それを隠すために期ずれで報告書に虚偽記載したという検察の論理が破たんしたことを意味します。指定弁護士側が立証を放棄したのは当然です」
だが、元秘書3人はこの「破綻した検察の論理」で1審有罪判決を受けた。
疑惑〈17〉 本誌スクープで原資は金融債と判明
秘書判決で地裁は「4億円の原資は秘書も小沢氏も明快な説明ができず不自然」と述べた。
だが、本誌は10年2月12日号で4億円の原資を明らかにしている。小沢氏の父・佐重喜氏の代から取引していた旧安田信託銀行(現みずほ信託銀行)神田支店の当時の担当者から、小沢氏は父から相続した個人資金を「ビッグ」という貸付信託で運用し、解約時に元利合わせて少なくとも3億6000円の払い戻しを受けていたとの証言を得た。陸山会に貸した4億円の原資が小沢氏の個人資産だったことを裏付けるものだ。
ただ金融債の性質上、通帳には元本の3億円しか記載されず、利息分は別に計算書が渡されるだけだった。10年以上前に解約されたものなので、検察は通帳の3億円だけを見て「足りない」と主張し、秘書と小沢氏は、なぜ4億円あったのかを明確に説明できなかった可能性が高い。
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◆陸山会事件公判 水谷建設の元運転手証言「川村尚元社長を裏金5千万円受渡し現場へ送った記憶、ない」 2011-05-24 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
◆ロッキード事件に酷似 陸山会事件公判 (川村尚)証人が具体的に述べれば述べるほど低下するリアリティ
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◆小沢一郎氏裁判/有罪とするには、採用された池田光智被告の1つがあればよい/小沢氏の政治生命は断てる 2012-02-19 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
週末の午後、都心のホテルに鈴木宗男、松山千春、佐藤優ら錚々たる面々が集まった
小沢一郎も出た衆議院議員石川知裕披露宴でブラックジョーク連発!
現代ビジネス「経済の死角」2012年02月18日(土)
「本日はたくさんのお祝い、本当にありがとうございました。水谷建設から5000万円を頂いていれば、ご祝儀をお断りするところですが、お許し下さい」
石川知裕議員(38・'10年2月に民主党離党、'11年12月に「新党大地・真民主」に参加)が、こう?ブラックジョーク?を飛ばした。この日の会場(ANAインターコンチネンタルホテル)が、検察が、石川氏が水谷建設から5000万円のヤミ献金を受け取ったと主張しているホテルであることにひっかけたのだ。
2月4日の午後2時頃、このホテルの地下1階には、政治家やそのSP、着物姿の晴れやかな女性たちなどが続々と集まっていた。この日行われたのは、石川氏の結婚披露宴。石川氏といえば、小沢一郎元民主党代表(69)の元秘書で、東京地検特捜部に政治資金規正法違反で逮捕され、昨年9月に有罪判決を受けて控訴中の身。にもかかわらず、小沢元代表をはじめ、新党大地・真民主の鈴木宗男代表(64)や、同党の松木謙公代表代行・幹事長(52)、民主党の東祥三衆議院議員(60)らが出席した。他にも、歌手の松山千春(56)や元外務官僚・佐藤優氏(52)など錚々たる面々がずらり。総勢約300人の盛大な宴となった。
新婦の阪中香織さん(27)は、日本BS放送の元アナウンサー。二人は昨年5月に友人のホームパーティで出会い、交際を開始。昨年10月に入籍している。
「新郎には私のことで大きな荷物を背負わせてしまっている。一緒になる決断をしてくれた花嫁には感謝しています」
小沢氏は、資金管理団体「陸山会」が'04年に行った土地購入を巡り、強制起訴されている。'11年10月の初公判以降、13回の公判が開かれてきた。裁判の最大の焦点は、石川氏を含む3人の元秘書が一審で有罪判決を言い渡された、政治資金収支報告書の虚偽記載に小沢氏が関与していたのかどうか。
石川氏と小沢氏は現在、裁判で対面しても、お互い目も合わさず、挨拶もしない微妙な関係と言われる二人。確かにこの日、小沢氏は宴の最中も心なしか不機嫌そうではあった。では、そんな関係の中、なぜ出席したのか。
「元秘書で家族同然だった人間の晴れ舞台なのですからね。無視しているわけではないと、スピーチまで引き受けてアピールしたのでしょう」(永田町関係者)
小沢氏のスピーチ中は会場全体に妙な緊張感が漂っていたが、宗男氏が登壇すると雰囲気は一変。ブラックジョークのオンパレードとなった。
「ご紹介に与りました、前科1犯の鈴木宗男です。石川さんの結婚の知らせは塀の中で知りました。彼は以前『宗男さんの後ろをしっかり歩いて行きます』と言っていたが、しっかり逮捕されている。ちゃんと私の後ろを歩いていますよ」
その次の、松山千春も負けていない。
「入籍前だったら、香織さんのご両親に、『正気ですか』とアドバイスしますよ。彼は足寄町立小学校、足寄中学校の後輩ですが、高校はなんと函館ラ・サールに進んだ。ラ・サールに行く奴なんていうのは?紙一重?なんです。分かってるか、石川。政治資金規正法も?紙一重?なんだよ(笑)」
仕上げに、石川氏まで、冒頭の自虐ジョークで宴を締めくくったのだった。
新婦の香織さんは会社を退職し、地元選挙区の帯広市に居を構え、石川氏をバックアップしていくという。だが、政治評論家の有馬晴海氏はこう話す。
「裁判の流れは有罪で推移しているので、次の選挙は厳しいでしょう。小政党なので比例ではまず無理ですから、何としても小選挙区(北海道11区)で勝ちたいでしょうね。有権者に理解してもらえるような政治活動を、続けていけるかが重要でしょう」
石川氏にとっては、厳しい新生活のスタートになりそうだ。
「フライデー」2012年2月24日号より
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◆水谷建設に保全管理命令/小沢一郎氏裁判 水谷功元会長の揺らぎ「1億円裏ガネ=ワケ分かりません」 2011-12-03 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア