“小沢新党”次期衆院選での“当落”を徹底予想!半数落選か
ZAKZAK 2012.06.18
民主、自民、公明の3党が、消費税増税を柱とする「社会保障と税の一体改革」関連法案の修正で合意したことを受け、今後の焦点は、野田佳彦首相が衆院採決の期限とする国会会期末(21日)に向けた攻防に移った。民主党の小沢一郎元代表らは「増税反対」「マニフェスト堅持」を掲げ、採決造反→離党・新党結成も模索している。果たして、小沢新党に展望はあるのか。政治評論家の小林吉弥氏による次期衆院選の当落予測では、新党に参加するとみられる議員の半数以上が落選危機にあった。
「小沢新党というが、何を旗印にするのかが難しい。3党合意で法案成立がほぼ決まり、与野党で『決めて実行する政治』に踏み出そうとするなかで、『増税反対』だけではインパクトがない。有権者は『また政局か…』と見てしまう」
小林氏はこう語る。注目の当落予測は後述するとして、民主党は修正合意を受けて、18日夕から党内の了承を得る手続きに入る。
野田首相は21日までの衆院採決を目指すが、小沢グループは徹底抗戦の姿勢を崩していない。木村剛司衆院議員が16日、東京スカイツリー前で「多くの仲間と増税法案の採決阻止に向け戦う」と街頭演説するなど、各地で「反増税」運動を展開。小沢氏も17日夜、都内で側近の東祥三前内閣府副大臣らと今後の対応を協議した。
与党議員が閣法(内閣提出法案)に造反すれば、除名・離党などの処分は避けられない。
小林氏は今回、小沢新党に参加しそうで、衆院選挙区を持つ53人を独自に選び(=比例単独の十数人は除外した)、「現時点で小沢新党で戦った場合」の当落予測を行った。すると、「当選確実5人、優勢18人、苦戦28人、ほぼ絶望2人」という厳しい結果となった=別表参照。
小林氏は「小沢新党ができれば、民主党は当然刺客を立ててくる。連合など支持団体の票もなくなる。1年生議員を中心に軒並み苦戦を強いられるが、当選確実の5人は選挙基盤が強い。特に、岩手3区の黄川田徹議員は東日本大震災で、父親や母親、妻、長男、男性秘書を失いながら、地元にとどまって救援・復旧活動に当たった。有権者の信頼も厚い」という。
驚くべきことに、優勢18人の中には、これまで「当選確実」が常識だった小沢氏の名前まである。小林氏は語る。
「小沢氏は決してこれまでのような盤石ではない。地元(岩手4区)での人気が落ちている。陸山会裁判の控訴審も抱えているうえ、週刊文春が報じた『(大震災後、小沢氏は)放射能が怖くて逃げた』という小沢夫人による手紙(離縁状)のダメージも大きい」
苦戦28人には、いわゆる「小沢ガールズ」も数多く含まれる。
「福島2区の太田和美議員は、前回は政権交代のブームに乗って勝ったが、今回は厳しい。対立候補である自民党の根本匠前議員は選挙基盤が強く、相当細かく動いている。石川2区の田中美絵子議員は『不倫・駅中キス』写真を報じられ、女性票が減りそう。対立候補は自民党の森喜朗元首相で人気は下降気味だが、組織は出来上がっている」(小林氏)
当落予測はあくまで「小沢新党単独で戦う」という条件で行っており、大阪市の橋下徹市長率いる「大阪維新の会」や、渡辺喜美代表率いる「みんなの党」と連携した場合、「若干色合いは変わる」(同)。
小沢グループや中間派の動向を意識してか、民主党の樽床伸二幹事長代行は17日のNHK番組で、3党合意をめぐる党内論議について、「いろいろな意見を丁寧に集約する」と述べ、慎重に進める考えを強調した。
小林氏は「民主党もヨロヨロだが、小沢新党の展望も厳しい。資金などの心配もある。一部では『60人〜70人規模』といわれているが、小沢グループ内にも温度差があると聞く。民主党執行部が引き留め工作をして、『民主党に残る方がチャンスがある』と判断すれば、相当こぼれるのでは。30人程度に減る可能性もある。小沢氏のギリギリの判断が問われるところだ」と語る。
剛腕新党は、本当に立ち上がるのか。
■小林吉弥(こばやし・きちや) 1941年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。週刊誌や月刊誌記者を経て独立、68年から政治評論家に。永田町取材歴40余年を通じ、抜群の確度を誇る政局分析や選挙分析で定評。田中角栄人物研究の第一人者。著書に「アホな総理、スゴい総理−戦後宰相31人の通信簿」(講談社プラスアルファ文庫)など。最新刊は「田中角栄流『生き抜くための智恵』全伝授」(KKロングセラーズ)。
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小沢夫人離縁状に新党潰しの謀略説も?
東スポWEB 2012年06月18日 12時00分
週刊文春が報じた民主党・小沢一郎元代表(70)の妻・和子さん(67)による「離縁状」が波紋を広げている。
小沢氏は先日、グループの勉強会で「筋道の通った主張と行動を貫くことが、選挙で支持を得る最大の姿勢だ」と消費税増税法案への造反をほのめかした。さらに「みなさんの政治生命を左右する問題かもしれない」と解散総選挙もあり得るとハッパをかけた。夕方には超党派の消費税増税反対の集会にも参加。離縁状についての言及は一切なかった。
グループ関係者は「離縁状を仕掛けたのは自民党ですか? 仙谷(由人)さんですか? どっちにしろ新党計画潰しでしょ。小沢氏の評判を落とすことで、新党を作りにくくしようという意図を感じる」と発言。「謀略にハメられた」ことを示唆し、“被害者的立場”を強調してみせた。
そんな中、国会会期末(21日)は迫り、法案採決となれば小沢グループは賛成か反対かを決断しなければならない。反対なら「離党して新党結成を覚悟しないといけない」(前出の関係者)。さらに、野田首相は不成立時の解散をほのめかしており、解散になれば党の分裂は避けがたく、造反組には、やはり新党結成が必要となる。
「夫(小沢氏)は、放射能が怖くて秘書と逃げました……いただいた野菜や魚も捨てていました。この人に、日本は救えない」――こんな妻の暴露が事実だとすれば、小沢氏と行動を共にする議員は激減しかねない。
同氏の事務所は、メディアの問い合わせに「全くのデタラメ」と全面否定しているが、今回の“離縁状爆弾”で政治的影響力はさらに揺らぎ、新党発足は不発になる可能性も出てきた。
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<来栖の独白2012/6/18 Mon.>
週刊文春が発売されて以来、私は滅入ってしまっている。強制起訴裁判以上に、気持ちが萎えてしまっている。力が削がれる感じだ。岩手をうろつき回ってこのような記事をものした松田賢弥という三文記者は唾棄すべき卑しい人種に違いないが、そう嘲りつつなぜこんなに萎えるのかと問えば、「理解できないから」だ。
「手紙」の周囲にどのような人が関与し、週刊誌上で公になる背景にどのような力が働いたにせよ、「小澤和子」との筆跡から、その手紙全文が夫人のものではないとは否定しがたい。だからこそ、私には、その「手紙」「週刊誌」の周縁で蠢く群像が不可解であり、忌まわしくてやり切れぬのだ。
人は、赤の他人に、ここまで公人(政治家)とはいえ夫の有り様を晒すものだろうか。自分の激しい感情を披歴せねば済まぬ夫人の内面の葛藤もおぞましい(書かれていることがもし事実でないなら、言語道断。正気とは云えぬ)。
そういった、人間の裡(闇)を考えることが、私を酷く落ち込ませる。裁判のレベルとは比較にならぬ。
本日、葉室麟著『蜩の記』を読み終えた。自分の信条に誠実に生きること。命をかけて、たいせつな人のために生きること・・・清々しい生き方だ、死に方だ。そういえば小沢さんは「百術は一誠に如かず」と言っておられた。
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◆小沢一郎「妻からの「離縁状」全文 週刊文春6月21日号2012-06-15 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア