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尖閣 海鳥やヤギなど観測/居住空間つくれる/石原都知事「10月には上陸して逮捕してもらう」

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海鳥やヤギなど観測 東京都の尖閣諸島洋上調査終了
産経ニュース2012.9.2 18:54
 尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入に向け、石垣港を出港し、同諸島に向かった東京都の調査団が2日、周辺海域に到着し、現地調査を実施。政府が上陸を許可しなかったため、洋上からの調査に制約されたが、島の周りを航行して、不動産鑑定や取得後の活用策の検討に欠かせない基礎的なデータを収集、同日午後3時45分にすべての調査を終えた。
 調査団長を務めた坂巻政一郎・都尖閣諸島調整担当部長は調査終了後、「上陸はできなかったが、予定通りの調査はできた。今後の購入価格の算定にしっかりと役立てたい」と語った。
 調査したのは魚釣島、北小島、南小島の3島。調査団は民間からチャーターした海難救助船「航洋丸」(2474トン)に搭載していた小型船とラバーボートで各島に接近した。現地の天候は良好で、予定よりも島の周航を増やすなど、丹念に調査した。
 不動産鑑定のために、島の平野部の割合や海岸線の地形を確認。取得後の活用策の検討に向け、海鳥やヤギなど動植物の生息状況を観測したほか、海水の温度や塩分濃度も測定した。荒天時に漁船が避難できる適地を探し、沿岸部の水深なども確認した。
 調査団は海洋政策に詳しい専門家や、不動産鑑定士、都職員、石垣市職員ら計25人で構成。今月1日夜、航洋丸で石垣港を出発していた。
 都は8月22日、政府に上陸許可を申請したが、政府は「平穏かつ安定的な維持・管理」を理由に不許可とした。石原慎太郎知事は政府の判断を批判し、10月にも上陸調査を実施して、再調査を自ら指示して行う意向を示している。都は購入価格が適正かどうか、財産価格審議会に諮り、12月の都議会で購入議案を提案する構え。
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「早く手を入れないと自然破壊」「観光資源になる」 都の尖閣調査
産経ニュース2012.9.2 20:50

   

   

沖縄県・尖閣諸島の北小島に生息する鳥=2日午後 / 魚釣島には、わき出る水で小さな滝ができていた
 東京都の石原慎太郎知事が尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入計画を表明してから約4カ月半。2日に行われた現地調査で、計画は大きな節目を迎えた。ボートや小型船で島に肉薄した調査団からは、「早く手を入れないと自然が壊れる」「新たな観光資源に」などの声が聞かれた。石垣市の中山義隆市長は「上陸許可を得て調査できればよかったが、購入に向けた具体的な一歩だ」と評価した。
 船は午前5時半、魚釣島近くに到着。海上保安庁の巡視船が警戒するなか、調査員15人が小型船とラバーボートに乗り、手が届くほどの距離まで島に迫った。
 海洋政策が専門で都専門委員の山田吉彦・東海大教授は小型船に乗船。魚釣島では切り立った崖やウミガメなどが泳ぐ光景に感嘆の声を漏らした。一方、島を1周する間にヤギ12頭を発見。植物が荒らされる食害も目立ち、「早く手を付けないとダメになる」と厳しい口調で話した。
 魚釣島では地元でもほとんど知られていない島の南側も航行。同行した地元漁業関係者は「南側は思っていたイメージと違う。有効利用すれば観光資源になる」と期待を込めた。
 石原知事の指示もあり、北小島と南小島では荒天を避ける船だまりを設ける場所があるかどうかを探った。両島の間をボートで通過し、水深が約3メートルあることなどを確認した。地元・八重山漁協の上原亀一組合長は「安全安心な漁のための施設整備はありがたい」と話した。中山市長も「漁業という経済活動が行われれば、実効支配は強まる」と指摘した。
 中山市長は、石原知事が2日のテレビ番組で、尖閣諸島購入での都と沖縄県、石垣市の協力に言及したことについて「そういう形になってもよい。打診も受けている」と話した。
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「魚釣島に居住空間つくれる」 東京都の現地調査団が会見
産経ニュース2012.9.3 00:20
 尖閣諸島(沖縄県石垣市)の現地調査を行った東京都の調査団が2日夜、調査を終えて石垣港に帰港した。会見に臨んだ調査団長の坂巻政一郎尖閣諸島調整担当部長は「天候にも恵まれ、凪と言ってもいい絶好の条件で、島に肉薄し、充実した基礎調査ができた。成果は都庁に持ち帰り、購入活用の次のステップにつなげたい」と語った。
 また、海洋政策が専門で都の専門委員を務める山田吉彦東海大学教授は「予想以上に新しいものが見られた。位置的にも、残された自然をみても、尖閣諸島が非常に重要な島であることを再認識した」と述べた。
 その上で、「長らく周辺海の域調査すらやられてこなかった。意義深い、もっと早くやるべき調査だったが、石原慎太郎知事の判断でできたことは、この国全体にとっても大きな一歩だった」と評価した。
 また、鳥類の研究で知られる小城春雄北海道大学名誉教授は「魚釣島ではヤギの食害が深刻だった。早急に駆除することが必要だ」と指摘した。
 実際に島を目の当たりにして、もっとも驚いたことを問われると、坂巻部長は「想像以上に大きいところだった」、山田教授は「魚釣島では水場が予想以上に多かった。居住空間もつくることができると感じた」とした。将来的な利活用について、山田教授は「これまであまり言われていなかったが、ウミガメを3カ所で確認するなど、観光資源としても豊かだ」とした。
 現地調査にあたって石原知事は特に、荒天時に漁船が避難する「船だまり」の適地を探すように指示。山田教授は「設置は十分可能だと考える」とした。坂巻部長も「魚釣島と北小島、南小島の地形をつぶさに見て、水深や潮流データを収集したので分析する」と述べた。
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「頭にきた」「東京が買う」 石原知事が尖閣で、息子の伸晃幹事長明かす
産経ニュース2012.9.2 21:12
 自民党の石原伸晃幹事長は2日、鹿児島県鹿屋市での講演で、父親の石原慎太郎東京都知事と1日に電話で話した際、沖縄県・尖閣諸島の購入問題に関し、都知事が「野田佳彦首相を見切った。東京都が買う」と語ったことを明らかにした。
 都知事は8月19日の首相との極秘会談で、尖閣諸島の国有化を認める条件として、国による漁船の待避施設建設などを挙げた。
 石原氏によると都知事への回答は9月1日時点でなく、都知事は「頭にきた。首相は『1週間待って、1週間待って』と言うので2週間待ったが何の返事もない。10月には上陸して逮捕してもらう」と憤慨した様子だったという。
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