習近平氏 “平和的解決に努力”
NHK NEWS WEB 9月21日 20時57分
中国の次の最高指導者への就任が確実視される習近平国家副主席は、21日、ASEAN=東南アジア諸国連合の首脳らを前に行った演説で、「隣国との領土や領海を巡る争いは平和的に解決するよう努力する」と強調し、尖閣諸島の領有権を主張して日本に強硬な姿勢を続ける一方、中国に対する脅威論が広がるのを抑えるねらいがあるとみられます。
この演説は、中国南部の広西チワン族自治区・南寧で始まった博覧会の開幕式で、出席したASEANの首脳らを前に行ったものです。この中で習副主席は、「われわれは国家の主権や領土の保全を確固として守り抜く」と述べたうえで、「隣国との領土や領海、それに海洋権益を巡る争いは、友好的な話し合いを通じて平和的に解決するよう努力する」と強調しました。中国政府は、日本政府による沖縄県の尖閣諸島の国有化を強く非難するとともに、日本の領海やそのすぐ外側の接続水域で海洋監視船や漁業監視船の活動を活発化させるなど、日本に強硬な姿勢を取り続けています。
緊張の高まりに国際社会から懸念の声も上がるなか、習副主席の演説は、フィリピンやベトナムなど南シナ海の島々の領有権を巡って対立する国も加盟するASEAN域内で、中国に対する脅威論が広がるのを抑えるねらいがあるとみられます。
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習副主席、中国は隣国との海洋紛争の平和解決に尽力
2012-09-21 14:30:56 CRI
中国の習近平国家副主席が21日、広西チワン族自治区の中心地南寧市で、「中国は国の主権、安全と領土保全を断固として守り、友好的な交渉を通じて隣国との間の領土、領海と海洋権益をめぐる紛争の解決に尽力している」と述べました。
第9回中国・ASEANビジネス投資サミット、それに2012中国・ASEAN自由貿易エリアフォーラムがこの日の午前南寧で開幕しました。習副主席は席上「協力を共同で深め、持続可能な発展を共同で実現」と題する講演を行いました。習副主席は、その中で「中国が発展すれば発展するほど、この地域や世界との連携が緊密になり、安定した地域環境と平和な国際環境が必要となってくる。中国は平和発展の道を揺るぎなく歩み、互恵共栄の開放戦略を実行し、隣国と仲良くし、隣国をパートナーとみなすという外交方針を堅持していく」と述べました。
習副主席は、また「中国は終始、地域と世界の平和や安定の維持では確固とした力となっていく。中国は永遠に覇を唱えず、永遠に覇権を求めない。世界の平和を維持することを通じて自国を発展させると共に、自国の発展によって世界の平和を維持していく。これが中国の平和発展の道の持つ意義だ」と強調しました。(玉華)
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中国はASEANとの平和的な関係を望んでいる=習近平副主席
2012年 09月 21日 15:51 JST [北京 21日 ロイター]
中国の次期最高指導者に就任するとみられている習近平国家副主席は21日、東南アジア諸国連合 (ASEAN)向けのトレードショー開幕に際してスピーチし、東シナ海をめぐってASEANとの緊張が高まっていることについて、中国は近隣諸国との平和的な関係を望んでいると表明した。
国営メディアによると、副主席は、中国の繁栄は近隣諸国との良好な関係のみによって保証されると指摘、「中国の発展が進み、地域や世界との関係が緊密になるほど、地域の安定や世界的な平和が重要になる。われわれは近代になって数多くの困難を経て、発展の重要性や、平和がいかに重要であるかを認識している」と述べた。
尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐって日本との緊張が高まていることに関しては、平和的な解決を望むと表明。「われわれは中国の主権、安全、領土をしっかり守っていくが、領土や領海、海上の権益や利益に関する相違点については、友好的な交渉を通じて平和的に相違点を解決していく」と述べた。
中国は東シナ海をめぐってベトナムやフィリピンと直接対立しているほか、ブルネイ、マレーシア、台湾とも利害が衝突している。
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習近平氏 ASEANとの緊張「隣国との領土や領海を巡る争いは平和的に解決するよう努力する」
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