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角田美代子容疑者 死の「理由」 贖罪意識は…

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【衝撃事件の核心】角田美代子容疑者が死んだ「理由」 贖罪意識は…
産経新聞2012.12.15 12:00[westピックアップ]
 複雑な「家族集団」による難解な事件の核心を語ることなく、主犯格の女が消えた。兵庫県尼崎市の連続変死事件で、殺人容疑などで再逮捕されていた角田(すみだ)美代子容疑者(64)が12日、兵庫県警本部の留置場で自殺した。遺書らしきものも見当たらず死の真相は不明だが、弁護士は、美代子容疑者が「生きていても意味がない」と語っていたことを明かした。そこには事件を悔いて「死んでおわびする」といった懺悔(ざんげ)の気持ちはうかがえない。犯罪心理の専門家は今回の自殺について「留置場では、手足のように使っていた疑似家族から隔離された生活を余儀なくされ、絶望感にとらわれた」と分析し、「最期まで自分本位だったのではないか」と指摘している。
■80、90歳で出てきても…
 「年齢的に80、90歳になる。そうなると生きていられない。生きていても意味がない。家族にも会えなくなる」
 美代子容疑者が自殺した12日に会見した高木甫(はじめ)主任弁護士は、自殺をほのめかしていた美代子容疑者の心情をこう代弁した。「80、90歳に…」とは、仮に傷害致死罪などで起訴された場合の量刑などを考えてのことだ。
 高木弁護士によると、10月中旬ごろから自殺願望を聞かされ、「事件で逮捕、起訴された関係者の処分を見届けずに死ぬことは許されない。最後まできちんと裁判を受け、真相を述べる必要がある」と言い続けたという。
 最近の美代子容疑者は、弁護士の接見後は起立して深々と頭を下げ「ありがとうございました」と礼を尽くしてもいた。高木弁護士は「今から思うと、(自殺の)覚悟を決めていた」と振り返るが、この「覚悟」の裏には何があったのか。
 弁護士の説得にも応じず、自殺を決行した美代子容疑者からは、大量の親族、知人を犯罪に巻き込んだことへの後悔や、「死をもって償う」という自責の念はうかがえない。
■「崩壊」した自分の世界
 美代子容疑者の自殺について「動機は長期の服役や死刑の可能性を悲観した面はあると思うが、一番の動機は自分がつくり上げてきた世界が崩壊したという絶望感にあると考えられる」と語るのは、甲南女子大の岡本英生准教授(犯罪心理学)だ。
 美代子容疑者は長年の歳月をかけて疑似家族をつくった。親族のほかに、暴力を利用して他人を取り込み、戸籍を入れさせたりして支配下に置いてきた。こうした特殊な集団の中心にいた美代子容疑者について、岡本准教授は「通常では考えられないことだが、亡くなった、または殺されたであろう被害者に対しても本人なりの愛情を持っていたのではないか」と推定する。
 また、逮捕されて留置場で過ごす現在の環境では、当然のことだが、これまでとは違って自分の思うように周囲が動いてくれない。言うことを聞かない。手足のように使っていた疑似家族から隔離された生活を余儀なくされた。
 岡本准教授はこうした現状から「自分の世界で生きていくことができないという絶望感、悲壮感が大きな動機になったと考えられる」とし、美代子容疑者の自殺をこう分析した。
 「最期まで自分本位の生き方だったという見方もできる」
■溺愛の息子「わからん」
 自分がつくり上げた家族への執着をみせる美代子容疑者の自殺を、親族らはどう受け止めたのか。
 「将来はタレントに」と美代子容疑者から溺愛されていたという息子の優太郎被告(25)=死体遺棄罪で起訴=は、“母”の自殺を知らされ「意外なんか」と聞かれても、「わからん」とだけ答えた。
 優太郎被告は美代子容疑者が自殺した12日に移送された神戸地検で、留置係の警察官から「母の死」を聞いた。ショックを受けているようには感じられず、淡々とした様子だったという。そして、優太郎被告が真っ先に心配したのは、美代子容疑者の義理の妹、三枝子容疑者(59)=殺人容疑などで再逮捕=のことだった。
 「自分は後を追ったりなどしないが、三枝子おばちゃんはそれ(後追い自殺)をやるかもしれない」
 戸籍上、美代子容疑者の実子とされる優太郎被告だが、実際は三枝子容疑者が生み、幼いころから美代子容疑者に育てられていた。
 一方、美代子容疑者の自殺に怒りを覚えたのは被害者遺族たちだ。
 平成15年に美代子容疑者らに一家離散に追い込まれた瑠衣容疑者(27)=同=の父親は「何ひとつしゃべらないまま死んでしまった」と落胆した。連絡を取った知人男性(60)によると、父親は今後の裁判で、美代子容疑者らの犯行が明らかにされることを生きる支えにしていたという。
 さらに、行方不明になっている男性(36)の祖母で、美代子容疑者から虐待を受けていた女性の知人女性(64)はこう言って美代子容疑者の自殺を咎(とが)めた。
 「死をもって償ったのではなく、いろいろと調べられることに耐えきれず、自殺したのではないか」
 今回の自殺が、事件の真相究明に与える影響は甚大だ。そして、美代子容疑者の死に贖罪(しょくざい)の意味はなく、裁判で真相を知りたいという被害者遺族のはかない期待をも打ち砕き、新たな“仕打ち”を加える結果となった。
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きつい結び目で窒息か 「自絞死可能」と専門家
産経ニュース2012.12.13 11:45
 兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で12日、県警本部の留置場で自殺した角田美代子容疑者(64)=殺人容疑などで再逮捕。長袖Tシャツの袖で自ら首を絞め続け、窒息死することは可能なのか。専門家は「意識を失うまでの間に、きつく結び目を作っていれば、自絞死は可能」と指摘する。
 杏林大の佐藤喜宣教授(法医学)は「結び目を作らなければ、意識を失った際に緩んでしまうため、失神して低酸素状態になることはあっても急死することはない」と分析。「留置場では自殺に利用しうるような長いものは持ち込むことができない。冬場で長袖のシャツは許されていたのだろうが、盲点だった」と話す。
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角田美代子容疑者 《自絞死》 兵庫県警本部の留置場内/ 死刑とは何か〜刑場の周縁から 2012-12-13 | 社会


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