函南の虐待:求刑上回る判決 県内裁判員裁判で初−−地裁沼津支部 /静岡
◇被告は即日控訴
「行為の悪質性、結果の重大性に鑑み、被告人の刑事責任は重く検察官の求刑はなお軽いと言わざるをえない」。静岡地裁沼津支部の片山隆夫裁判長は2日、長女(当時1歳5カ月)の虐待死事件で傷害致死罪に問われた函南町肥田、無職、土屋麻友子被告(22)の裁判員裁判で、検察側の求刑を1年上回る懲役7年の判決の理由をそう述べた。県内の裁判員裁判で求刑を上回る判決の言い渡しは初めて。土屋被告は即日控訴した。
判決によると、土屋被告は10年5月13日午後2時ごろからの15分間に、育児などのストレスにより自宅で長女を抱き上げて床などに計5回投げつけ、3日後に死亡させた。
片山裁判長は判決で「身を守る手段を持たない被害者を床に投げつけるなど一方的な暴行を加えた。度重なる虐待の末の極めて悪質な犯行だ」と指摘。弁護側の「犯行は育児や人間関係によるストレスが理由だ」などとする主張には、「格別過酷な状況に置かれていたとまでは言い難い」とした。判決言い渡し後、裁判員が会見し、自営事務の女性(50代)は「量刑を全くの素人が決めることは重く、責任があるが、裁判員の意見は十分に議論されたと思う」。会社員男性(40代)は「いろいろな意見を持ちあって決めたことが、結果として求刑を上回った」と話した。【樋口淳也】毎日新聞 2011年3月3日 地方版
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◆求刑上回る判決 厳罰化の傾向を裏付け2010-05-19
強制わいせつ致傷罪に問われた埼玉県朝霞市栄町、食品工場従業員高橋大輔被告(34)の裁判員裁判で、さいたま地裁(伝田喜久裁判長)は19日、検察側が求刑した懲役7年を上回る同8年の判決を言い渡した。
裁判員裁判で、判決が求刑を上回ったのは全国で初めて。これまでも性犯罪では「従来の裁判の量刑が軽すぎる」という意見が裁判員から出ており、厳罰化の傾向が裏付けられた。
判決によると、高橋被告は昨年10月、さいたま市内の路上で、自転車の女性を引きずり倒してわいせつな行為をし、右ひじなどに全治約8日のけがをさせた。被告が1997年以降、強制わいせつ罪と同未遂罪の4件で有罪判決を受けていたことを判決は指摘し、「再犯の可能性は非常に高い」と述べた。
裁判員6人のうち女性は1人だった。裁判員を務めた40代の男性会社員は判決後の記者会見で「犯行の具体的な状況が判断に影響した部分もある」と話した。
◆求刑上回る判決 福岡地裁2009-11-19
集団強姦で「犯行主導」の被告に求刑上回る懲役5年判決 福岡地裁
産経ニュース2009.11.19 21:37
女子高校生に乱暴したとして集団強姦(ごうかん)罪に問われた解体業手伝いの船倉祐也被告(20)に、福岡地裁の鈴木浩美裁判長は19日、懲役4年の求刑を上回る懲役5年の判決を言い渡した。
判決によると、船倉被告ら6人は7月16日午後、福岡市南区のマンションの一室で、16歳だった女子高校生に集団で乱暴した。
判決理由で鈴木裁判長は、船倉被告が世利好江被告(41)=集団強姦罪などで公判中=の指示に従って仲間を呼び出し、乱暴を命じた点を重視。「犯行を主導する立場にあった」と認定し「検察官の意見を考慮しても、法定刑下限の懲役4年を上回る刑を科すべきだ」とした。
◆求刑上回る判決 妻殺害に懲役17年 宇都宮地裁池本寿美子裁判長2008-12-09
妻殺害で求刑上回る懲役17年判決 宇都宮地裁
宇都宮市で1月、別居中の妻を包丁で刺殺したとして殺人罪と銃刀法違反罪などに問われた運転手金子隆司被告(47)に、宇都宮地裁は9日、「犯行は悪質で検察の求刑は軽い」として、懲役16年の求刑を上回る懲役17年の判決を言い渡した。
池本寿美子裁判長は判決理由で「逃げる妻を追い掛け多数回突き刺すなど執拗で残虐」と述べた。 判決によると、金子被告は、妻未来子さん=当時(32)=が息子に会わせてくれなかったことに腹を立て、1月21日午後零時15分ごろ、未来子さんの実家の窓を割って侵入。未来子さんを包丁で刺して殺害した。
弁護側は「被告は犯行当時、心神喪失状態だった」と殺人罪については無罪を主張。地裁に精神鑑定の実施を求めたが、却下された。
未来子さんは1月18日、金子被告から暴力を受けたとして、栃木県警今市署にドメスティックバイオレンス(DV)の被害届を出していたが、署は金子被告から事情を聴くなどしていなかった。〔共同〕(14:21)
◇被告は即日控訴
「行為の悪質性、結果の重大性に鑑み、被告人の刑事責任は重く検察官の求刑はなお軽いと言わざるをえない」。静岡地裁沼津支部の片山隆夫裁判長は2日、長女(当時1歳5カ月)の虐待死事件で傷害致死罪に問われた函南町肥田、無職、土屋麻友子被告(22)の裁判員裁判で、検察側の求刑を1年上回る懲役7年の判決の理由をそう述べた。県内の裁判員裁判で求刑を上回る判決の言い渡しは初めて。土屋被告は即日控訴した。
判決によると、土屋被告は10年5月13日午後2時ごろからの15分間に、育児などのストレスにより自宅で長女を抱き上げて床などに計5回投げつけ、3日後に死亡させた。
片山裁判長は判決で「身を守る手段を持たない被害者を床に投げつけるなど一方的な暴行を加えた。度重なる虐待の末の極めて悪質な犯行だ」と指摘。弁護側の「犯行は育児や人間関係によるストレスが理由だ」などとする主張には、「格別過酷な状況に置かれていたとまでは言い難い」とした。判決言い渡し後、裁判員が会見し、自営事務の女性(50代)は「量刑を全くの素人が決めることは重く、責任があるが、裁判員の意見は十分に議論されたと思う」。会社員男性(40代)は「いろいろな意見を持ちあって決めたことが、結果として求刑を上回った」と話した。【樋口淳也】毎日新聞 2011年3月3日 地方版
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◆求刑上回る判決 厳罰化の傾向を裏付け2010-05-19
強制わいせつ致傷罪に問われた埼玉県朝霞市栄町、食品工場従業員高橋大輔被告(34)の裁判員裁判で、さいたま地裁(伝田喜久裁判長)は19日、検察側が求刑した懲役7年を上回る同8年の判決を言い渡した。
裁判員裁判で、判決が求刑を上回ったのは全国で初めて。これまでも性犯罪では「従来の裁判の量刑が軽すぎる」という意見が裁判員から出ており、厳罰化の傾向が裏付けられた。
判決によると、高橋被告は昨年10月、さいたま市内の路上で、自転車の女性を引きずり倒してわいせつな行為をし、右ひじなどに全治約8日のけがをさせた。被告が1997年以降、強制わいせつ罪と同未遂罪の4件で有罪判決を受けていたことを判決は指摘し、「再犯の可能性は非常に高い」と述べた。
裁判員6人のうち女性は1人だった。裁判員を務めた40代の男性会社員は判決後の記者会見で「犯行の具体的な状況が判断に影響した部分もある」と話した。
◆求刑上回る判決 福岡地裁2009-11-19
集団強姦で「犯行主導」の被告に求刑上回る懲役5年判決 福岡地裁
産経ニュース2009.11.19 21:37
女子高校生に乱暴したとして集団強姦(ごうかん)罪に問われた解体業手伝いの船倉祐也被告(20)に、福岡地裁の鈴木浩美裁判長は19日、懲役4年の求刑を上回る懲役5年の判決を言い渡した。
判決によると、船倉被告ら6人は7月16日午後、福岡市南区のマンションの一室で、16歳だった女子高校生に集団で乱暴した。
判決理由で鈴木裁判長は、船倉被告が世利好江被告(41)=集団強姦罪などで公判中=の指示に従って仲間を呼び出し、乱暴を命じた点を重視。「犯行を主導する立場にあった」と認定し「検察官の意見を考慮しても、法定刑下限の懲役4年を上回る刑を科すべきだ」とした。
◆求刑上回る判決 妻殺害に懲役17年 宇都宮地裁池本寿美子裁判長2008-12-09
妻殺害で求刑上回る懲役17年判決 宇都宮地裁
宇都宮市で1月、別居中の妻を包丁で刺殺したとして殺人罪と銃刀法違反罪などに問われた運転手金子隆司被告(47)に、宇都宮地裁は9日、「犯行は悪質で検察の求刑は軽い」として、懲役16年の求刑を上回る懲役17年の判決を言い渡した。
池本寿美子裁判長は判決理由で「逃げる妻を追い掛け多数回突き刺すなど執拗で残虐」と述べた。 判決によると、金子被告は、妻未来子さん=当時(32)=が息子に会わせてくれなかったことに腹を立て、1月21日午後零時15分ごろ、未来子さんの実家の窓を割って侵入。未来子さんを包丁で刺して殺害した。
弁護側は「被告は犯行当時、心神喪失状態だった」と殺人罪については無罪を主張。地裁に精神鑑定の実施を求めたが、却下された。
未来子さんは1月18日、金子被告から暴力を受けたとして、栃木県警今市署にドメスティックバイオレンス(DV)の被害届を出していたが、署は金子被告から事情を聴くなどしていなかった。〔共同〕(14:21)