埋没ぎみの小沢氏、にじむ焦り 「受け皿あれば」
産経新聞2013.3.8 21:44
生活の党は8日、小沢一郎代表が有識者、市民らと語り合う座談会「小沢一郎とニッポンの明日を語ろう!」を党本部で開催した。第1回のこの日は外国人特派員との対談。小沢氏は自民党に対抗する勢力構築について「きちんとした受け皿があれば国民の期待をもう一度集めることができる」と強調した。
座談会は今後も定期的に開く予定で、インターネットで生中継する。小沢氏の露出を増やし、夏の参院選に向けて支持拡大を狙う。党幹部は「再び『小沢ファン』を掘り起こしたい」と期待を込める。
だが、党の支持率は「0・0%」(2月28日のフジテレビ「新報道2001」世論調査)を“記録”するなど低迷。小沢氏は野党選挙協力の必要性を訴えるが、座談会では「参院選までに一つの受け皿としてまとまるのは難しい。私たちも単独で戦う以外にない…」と手詰まり感もにじませた。
--------------------------------
◆ 「落日」の小沢氏、薄れる影 「生活」支持率は「社民」以下の0%も
zakzak2013.03.07
小沢一郎代表(70)率いる「生活の党」に勢いがない。政党支持率が「0%」という衝撃的な世論調査結果も出たうえ、今年夏の参院選を見据えて小沢氏をマスコミに露出させる戦略を描くが、思うようにいかないのだという。47歳の若さで自民党幹事長に就任して以来、政界中枢に君臨し続けてきた小沢氏だが、起死回生の一手はあるのか。
小沢氏は7日夕、陸山会裁判で小沢氏の主張を支持してきた団体が都内で開くイベントに出席し、自らの無罪判決確定報告を行う。参院選を手始めに「もう一度、政権奪取を目指す」と意気込むが、状況は厳しい。
フジテレビ系「新報道2001」の最新世論調査では、生活の支持率は国民新党や新党改革と同じ0%で、社民党(0・4%)を下回った。共同通信が先月23、24両日実施した世論調査でも、生活は0・8%で、やはり社民党(1%)に負けていた。
小沢氏側近や党関係者は断続的に、ジリ貧といえる現状を打開する策を協議しているが、落選議員からは「小沢氏をマスコミに露出してアピールすべきだ」という意見が多いという。
このため、新聞やテレビ、週刊誌での独占インタビューを模索したという。ただ、「成功したのは、小沢氏と関係が深いジャーナリストらとつながりがある週刊誌やテレビばかり。影響力が落ちたのか、新規開拓はほぼできていない。定例会見も開いているが、新聞ではベタ記事が多い。それも安倍晋三首相や内閣を批判する発言が小さく載る程度だ」(党関係者)
先月初め、共同通信が各党幹部インタビューを配信した。自民党の石破茂幹事長や民主党の細野豪志幹事長らと並び、小沢氏も取材を受けたが、党内では「あまり掲載されなかった」「地方紙1つしか確認できない」という話が広がった。現実には「20紙以上が掲載した」(共同通信)のだが、良くも悪くも、一挙一動を報じられてきただけに、側近らがギャップに焦るのも無理はない。
週刊文春で、小沢氏の和子夫人による「離縁状」をスクープしたジャーナリストの松田賢弥氏は「岩手県出身なのに、東日本大震災の被災地になかなか足を運ばないなど、政治家として何をしたいのかが見えない。参院選での野党共闘を呼びかけてもカヤの外だ。『落日』という言葉がふさわしい」と話している。
--------------------------------
「景気、楽観できぬ」と小沢氏 政治塾の開校式で
産経新聞2013.3.3 15:25
生活の党の小沢一郎代表は3日、都内で開いた「小沢一郎政治塾」開校式で、安倍晋三首相が進める経済政策「アベノミクス」に関連し、「最近の表向きの景気のいい話とは裏腹に、楽観していられるような世界、日本の状況ではない」と指摘。不安材料として、ユーロ危機や日中、日韓関係などの問題を挙げた。
また、「政治塾が流行だが、わが方は、松下政経塾のような高給を出して勉強してもらうところでも、維新政治塾のように選挙の候補者選びに重点を置いてもいない。人間社会の森羅万象すべて勉強してほしい」と強調した。開校式には12、13期の塾生計53人が出席した。
---------------------------------
小沢氏「96条改正はへんちくりん」
産経新聞2013.2.28 21:09
生活の党の小沢一郎代表は28日、国会内で開いた党会合で、憲法改正論議に関し「96条の(憲法改正の発議)要件緩和だけを先にやるという話は学問的、論理的、理念的にへんちくりんな議論だ」と述べ、安倍晋三首相らが主張する96条改正論を批判した。その上で「憲法は二院制の問題や9条だけでなく、実勢に合わなくなってきているところがある。皆さんの合意があれば改正は当然、行われてしかるべきものだ」と語った。
---------------------------------
公共事業を待つ小沢氏のおひざ元
WSJ Japan Real Time 2013/02/12 7:09 pm.
冬の東北地方では雪をテーマとしたイベントが盛んだ。夏祭りと並んで東京などからの観光客誘致への期待は大きいが、本格的な地域活性化につなげるにはなかなか高いハードルがあるようだ。
日本有数の豪雪地帯、岩手県西和賀町。町全域に設置された雪像やかまくらに計約1万5000本のロウソクに火を灯す催し物「雪あかり」が10日に行われた。この催し物は1992年に始まり、今回で21回目を数える。回を追うごとに華やかさを増しているが、来訪者は頭打ちという。地元の宿泊施設が廃業、倒産するなか、町の財政は好転せず、安倍政権による公共事業投資に期待を寄せている。
選挙区は岩手4区。生活の党の小沢一郎代表(70歳)のおひざ元だ。昨年12月に実施された衆院選でトップ当選した小沢氏の得票数は7万8000票。過去5回の総選挙では12-13万票を獲得していたことを考えれば大幅減だ。2位で比例復活した自民党新人の藤原崇氏(29歳)は4万7900票を獲得。得票率では小沢氏45%に対し、藤原氏28%と健闘した。
以前は3、4両編成で運転されていたJR北上線西和賀町で有権者に話を聞いてみると、「国土強靱化計画」を掲げる自民党主導の政権による公共事業への期待があるという。
2005年11月に町村合併で誕生した同町は人口約6500人。1970年には1万2000人超だった人口が40年間で半減した。64年に湯田ダムの建設が完了した後、70年代前半から後半にかけて土畑鉱山などが閉鎖されるなかで人口の流出が続いた。最近は過疎化のほか少子化も指摘される。
東北新幹線北上駅から北上線で秋田方面に40分程度で着く西和賀町は、奥羽山脈のふもとに広がり、北には和賀岳、南には南本内岳がそびえ、錦秋湖周辺は湯田温泉峡県立自然公園に指定されるなど、豊かな自然に囲まれる。
「雪あかり」は峠道がお薦めだ。高さ3メートルぐらいの雪の回廊で、雪の壁に縦横30センチ程度の穴を2メートルぐらいの間隔で堀ってある。ロウソクの火が順々に灯されると、雪深い周囲の冬景色がぼんやり浮かぶ。薄いオレンジ色の炎は見飽きないものだ。都会では体験できない静寂も楽しめる。イベントとしてメジャーにならない方が、むしろ素朴さを味わえる気もする。
記者: 吉池 威
(吉池記者をツイッターでフォロー: @WSJyoshiike )
------------------------------------