前原外相、在日外国人から献金=政治資金規正法に抵触−野党は辞任要求
前原誠司外相は4日午後の参院予算委員会で、在日外国人から政治献金を受け取っていたことを明らかにした。前原氏は「返金し、政治資金収支報告書を訂正したい」と述べた。しかし、政治資金規正法は外国人からの政治献金を禁じており、自民党は前原氏に辞任を要求。民主党内からも前原氏の責任を問う声が上がった。「政治とカネ」に絡む有力閣僚の不祥事が表面化し、菅政権にとって打撃は極めて大きい。
予算委で前原氏は、自民党の西田昌司氏の質問に答え、事実関係を認めた。前原氏によると、同氏は京都市内の飲食店経営者から2008年に5万円の献金を受け取っていた。この経営者との関係については「政治の世界に入る前から親しくし、特に私が政治の世界に出てからも一生懸命応援いただいている」と説明した。
西田氏は献金額について「過去4年間、5万円ずつ計20万円ではないか」と追及した。前原氏は「全体像を調べてしっかり対応したい」と述べたが、西田氏は「責任を取って辞任すべきだ」と要求。菅直人首相にも前原氏の罷免を求めた。
前原氏はこの後、首相官邸で首相に謝罪。首相は徹底調査するよう指示した。引き続き外務省で記者会見した前原氏は、献金について「そういう形で頂いているとの認識はなかった」と釈明した。また、「全て私の責任だ」と述べるとともに、「全体をよく調べた上で、どのように判断するか決めたい」と語った。
前原氏は、小沢一郎民主党元代表の政治資金に絡む問題で、小沢氏の説明責任を厳しく指摘してきた経緯がある。小沢氏に近い民主党幹部は前原氏の問題について「故意なら議員辞職だ。閣僚は辞めざるを得ないだろう」と述べ、外相辞任は避けられないとの見方を示した。(時事通信2011/03/04-20:36)
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前原外相の会見要旨
前原誠司外相が4日、外務省で行った記者会見の内容は次の通り。
−外国人から献金を受けた。どう対応するか。
大変それについては申し訳なく思っている。全体をしっかりと調べた上で、どのように判断するかということも決めたいと思っている。
−どう責任を取るか。
まず調べてみるということに尽きる。
−把握している事実関係は。菅直人首相からの指示は。
きのう事務所から知らせを受け、5万円(の献金)があったということだが、予算委員会(の質問)では4年間で20万ということだったので、さらにそういうものはないのか、他の献金者に外国人はいないのか、外国の企業はないのか、全体をしっかり調べたい。菅首相にはおわびした。
−外国人から献金を受けていたとの認識は。
古くからの支援者、知人だし、私が中学2年生の時からかわいがっていただいていた方だ。ただ、そういう形で献金をいただいていることについては認識はなかった。
−進退も含めて判断するか。
とにかくしっかりと調べることが大事だと思っているので、まずはしっかり調べる。
−政治献金の在り方はどうしていくべきか。
私はもう19年ほど議員活動をやっているが、企業献金をいただいたから何か物事を頼まれたこともないし、便宜を図ったことは一切ない。そういうスタンスでいくと、企業献金でも個人献金でも何か見返りを求めて出す方は周りにはいなくなるものだ。ただ、法律の下でしっかりと管理しなければいけない政治献金で、誤記入とか外国人からの献金があったとかいうことはすべて私の責任だと思っている。これは事務所ではなくて私の責任だ。
−外国人からはなぜ駄目なのか。
今、政治資金規正法に関わる記載ミス、もらってはいけない外国人からもらっていたことが明らかになったわけだから、今、私がコメントすることは適当ではない。(時事通信2011/03/04-20:04)
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外国人からの献金禁止
政治資金規正法は、外国人や外国法人から政治家が寄付を受け取ることを禁止している。故意に違反した場合は、3年以下の禁錮または50万円以下の罰金に処すると定めている。裁判で有罪が確定すれば、公職の選挙権、被選挙権が5年間なくなる。
ただ、総務省によると、国会議員がこの規定に違反して公民権停止となった例はないという。寄付した側への罰則規定はない。(時事通信2011/03/04-20:33) ◆「中学2年の時、父が自殺した」前原誠司国交相、自殺対策フォーラムで明かす2010-02-06 | 社会
(毎日新聞02月05日23:34)
「中学2年の時、父が自殺した」。前原誠司国土交通相(47)は5日、京都市内で開かれた自殺対策フォーラムにビデオ出演、公の場で初めて父親が自殺していたことを明かした。「(自殺から)33年たたないと話ができなかった。時間がかかる問題」。国内の自殺者は12年連続で3万人を超える。遺族の心のケアも大きな課題となっており、前原国交相の訴えは、深刻さを改めて浮き彫りにした。
フォーラムはNPO法人「東京自殺防止センター」と浄土真宗本願寺派教学伝道研究センターが主催。会場には約400人が参加し、遺族や僧侶、行政担当者らが「『生きる』ことの支援」をテーマに議論などをした。
前原国交相はフォーラムの冒頭にビデオレターの形で登場。「学校で先生から父が死んだことを伝えられた。実は前日から行方不明だった」「母は(自殺の)事情を知っていたと思うし、大変だったはず。にもかかわらず、私は(母を)責めたこともあった。申し訳ないと思う」と声を落とした。
遺族の心情を「(自殺と)向き合うことも大事だけど、向き合わない時間を過ごすことも大切」と吐露した。「今、私がいるのは父のおかげと思っている。父の死を無駄にしたくない」とも語った【玉木達也】
前原誠司外相は4日午後の参院予算委員会で、在日外国人から政治献金を受け取っていたことを明らかにした。前原氏は「返金し、政治資金収支報告書を訂正したい」と述べた。しかし、政治資金規正法は外国人からの政治献金を禁じており、自民党は前原氏に辞任を要求。民主党内からも前原氏の責任を問う声が上がった。「政治とカネ」に絡む有力閣僚の不祥事が表面化し、菅政権にとって打撃は極めて大きい。
予算委で前原氏は、自民党の西田昌司氏の質問に答え、事実関係を認めた。前原氏によると、同氏は京都市内の飲食店経営者から2008年に5万円の献金を受け取っていた。この経営者との関係については「政治の世界に入る前から親しくし、特に私が政治の世界に出てからも一生懸命応援いただいている」と説明した。
西田氏は献金額について「過去4年間、5万円ずつ計20万円ではないか」と追及した。前原氏は「全体像を調べてしっかり対応したい」と述べたが、西田氏は「責任を取って辞任すべきだ」と要求。菅直人首相にも前原氏の罷免を求めた。
前原氏はこの後、首相官邸で首相に謝罪。首相は徹底調査するよう指示した。引き続き外務省で記者会見した前原氏は、献金について「そういう形で頂いているとの認識はなかった」と釈明した。また、「全て私の責任だ」と述べるとともに、「全体をよく調べた上で、どのように判断するか決めたい」と語った。
前原氏は、小沢一郎民主党元代表の政治資金に絡む問題で、小沢氏の説明責任を厳しく指摘してきた経緯がある。小沢氏に近い民主党幹部は前原氏の問題について「故意なら議員辞職だ。閣僚は辞めざるを得ないだろう」と述べ、外相辞任は避けられないとの見方を示した。(時事通信2011/03/04-20:36)
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前原外相の会見要旨
前原誠司外相が4日、外務省で行った記者会見の内容は次の通り。
−外国人から献金を受けた。どう対応するか。
大変それについては申し訳なく思っている。全体をしっかりと調べた上で、どのように判断するかということも決めたいと思っている。
−どう責任を取るか。
まず調べてみるということに尽きる。
−把握している事実関係は。菅直人首相からの指示は。
きのう事務所から知らせを受け、5万円(の献金)があったということだが、予算委員会(の質問)では4年間で20万ということだったので、さらにそういうものはないのか、他の献金者に外国人はいないのか、外国の企業はないのか、全体をしっかり調べたい。菅首相にはおわびした。
−外国人から献金を受けていたとの認識は。
古くからの支援者、知人だし、私が中学2年生の時からかわいがっていただいていた方だ。ただ、そういう形で献金をいただいていることについては認識はなかった。
−進退も含めて判断するか。
とにかくしっかりと調べることが大事だと思っているので、まずはしっかり調べる。
−政治献金の在り方はどうしていくべきか。
私はもう19年ほど議員活動をやっているが、企業献金をいただいたから何か物事を頼まれたこともないし、便宜を図ったことは一切ない。そういうスタンスでいくと、企業献金でも個人献金でも何か見返りを求めて出す方は周りにはいなくなるものだ。ただ、法律の下でしっかりと管理しなければいけない政治献金で、誤記入とか外国人からの献金があったとかいうことはすべて私の責任だと思っている。これは事務所ではなくて私の責任だ。
−外国人からはなぜ駄目なのか。
今、政治資金規正法に関わる記載ミス、もらってはいけない外国人からもらっていたことが明らかになったわけだから、今、私がコメントすることは適当ではない。(時事通信2011/03/04-20:04)
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外国人からの献金禁止
政治資金規正法は、外国人や外国法人から政治家が寄付を受け取ることを禁止している。故意に違反した場合は、3年以下の禁錮または50万円以下の罰金に処すると定めている。裁判で有罪が確定すれば、公職の選挙権、被選挙権が5年間なくなる。
ただ、総務省によると、国会議員がこの規定に違反して公民権停止となった例はないという。寄付した側への罰則規定はない。(時事通信2011/03/04-20:33) ◆「中学2年の時、父が自殺した」前原誠司国交相、自殺対策フォーラムで明かす2010-02-06 | 社会
(毎日新聞02月05日23:34)
「中学2年の時、父が自殺した」。前原誠司国土交通相(47)は5日、京都市内で開かれた自殺対策フォーラムにビデオ出演、公の場で初めて父親が自殺していたことを明かした。「(自殺から)33年たたないと話ができなかった。時間がかかる問題」。国内の自殺者は12年連続で3万人を超える。遺族の心のケアも大きな課題となっており、前原国交相の訴えは、深刻さを改めて浮き彫りにした。
フォーラムはNPO法人「東京自殺防止センター」と浄土真宗本願寺派教学伝道研究センターが主催。会場には約400人が参加し、遺族や僧侶、行政担当者らが「『生きる』ことの支援」をテーマに議論などをした。
前原国交相はフォーラムの冒頭にビデオレターの形で登場。「学校で先生から父が死んだことを伝えられた。実は前日から行方不明だった」「母は(自殺の)事情を知っていたと思うし、大変だったはず。にもかかわらず、私は(母を)責めたこともあった。申し訳ないと思う」と声を落とした。
遺族の心情を「(自殺と)向き合うことも大事だけど、向き合わない時間を過ごすことも大切」と吐露した。「今、私がいるのは父のおかげと思っている。父の死を無駄にしたくない」とも語った【玉木達也】