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「憲法議論、政党は逃げるな」伊吹文明・衆院議長

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「憲法議論、政党は逃げるな」伊吹文明・衆院議長
産経新聞 2013年04月24日10時44分
----今回の安倍晋三政権は非常に順調ですね。
伊吹 : 自分たちの主張だけが正しいという姿勢では失敗する。このことを民主党政権に教えてもらったから、安倍政権は今のところ支持率が高いんです。皮肉でも何でもない。だから、参院選に勝利し、全てを国民から授権されたと思い込んだときが一番危ない。謙虚さを失ってはいけません。
 参院選で勝利すれば、政権は憲法改正への取り組みを始めるでしょう。衆院議長という立場だから私の意見を言いにくいんだが、世界中どの国を見ても、日本ほど憲法を変えていない国はない。だから、もう少し(96条を変えて)改正要件を緩やかにしたほうがいいという意見が多い。
 ところが、衆院の憲法審査会の議事録を読むと、個々のテーマに明確に意見を述べていない政党がある。憲法について、各党は逐条的に主張をまとめるか、少なくとも問題点をまとめておくくらいのことは当然すべきことです。「党内の意見がまとまらないから改正要件の緩和に消極的だ」というのは政党のあり方として感心しないですね。
 衆院選の「一票の格差」是正のため、選挙区を「0増5減」する公職選挙法改正案をめぐり、その内容より処理方法について与野党間でもめました。議長として、改正案を成立させ、かつ定数削減や選挙制度改革も協議すべく斡旋(あっせん)しましたが、与野党が折り合わなかったのは残念でした。
 もし、最高裁がこの秋に前回衆院選に対して「無効」と判断したら重大な事態が生じます。国会がなくなり、国会が選んだ首相と内閣の正統性が疑われ、内閣の指名で任命される司法権も揺らぐ。こういう重大な結果を招きかねないことを与野党の別なく、もうちょっと深刻に認識しなければならない。
 選挙制度と定数削減については、各党にいろんな主張があっていい。どの選挙制度も一長一短がある。小選挙区で当選できない政党は必ず比例代表がいいというし、小選挙区で当選できる政党は比例を削減するという。だから、政党間の話し合いで選挙制度をまとめるのは難しい。煮詰まらないなら誰かに委ねる判断をしてもいいんだし…。
 人間が10人いれば10人とも主張が違う。その中から結論は1つにしか決められない。だから相手の話をよく聞く度量、相手が「あなたが言うならそうだね」と言ってくれる人間的な厚みがなくては物事はまとまっていかないものです。
 私は自民党幹事長も経験したが、与野党の幹事長同士で連絡をとるときは自分で電話をかけた。時間があれば訪ねていって2人で話す。そして「晩に焼き鳥でも食べながら話をしませんか」というのを積み重ねて、互いの心が触れあい、いざというときには「あいつが言うなら」となる。今は政治にそういう人間の温かみが欠けてきた。
 政治というのは、人間関係の熟成の上に成り立っているんだよね。「無用の用」といったものが政治から抜けちゃった気がするね。だから与野党の合意形成のあり方が変質してきているんでしょう。
 「派閥」を批判する人もいるが、人材の発掘とか教育の場として活用したほうがいい。私も渡辺美智雄先生(元副総理、志帥会の前身にあたる旧渡辺派会長)から、政策には上下がないから自由に発言してもいいけれど、宴会の座布団の順序は決まっているとか教わった。今も大事な機能を持っていると思いますよ。「派閥をやめる」という派閥をつくるよりも、明るくいい派閥をつくったほうが建設的なんじゃないかな。(力武崇樹、小田博士)
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『朝鮮日報』記事〜閣僚らの靖国参拝/極右改憲/村山談話、継承はせず/日本を率いる右派政治家たち 2013-04-24 | 国際/中国/アジア 
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