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【慰安婦問題】橋下発言検証「大筋正しいものの舌足らず」

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【産経抄】5月16日
産経新聞2013.5.16 03:06
 平成22年11月、当時の仙谷由人官房長官が「自衛隊は暴力装置」と発言して大騒ぎになったとき、思わぬ擁護論が出た。「『すべての国家は暴力の上に基礎づけられている』。この言葉は実際正しい」。▼ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーが、『職業としての政治』のなかで、ロシアの革命家トロツキーの言葉を引用して言っている。だから、発言は間違っていないというのだ。▼今振り返っても、この主張はおかしい。国家や自衛隊をいかに論じようと自由な学者と、政府の首脳だった仙谷氏は立場が違う。国家の命令でどんな危険な任務にも就かなければならない自衛隊員が、どれほど、情けない思いをしたことか。▼日本維新の会の橋下徹共同代表の慰安婦発言についても、同じことがいえる。確かに、歴史家の秦郁彦さんによれば、第二次世界大戦で兵士の性の問題に悩まされたのは日本だけではなかった(『慰安婦と戦場の性』)。だからといって、橋下氏がそれを声高に言い立てて何になろう。案の定、内外で注目される政治家だけに、余計に反発を招いてしまった。▼旧日本軍がアジアの女性たちを「性的奴隷」にした。朝日新聞の記事がきっかけとなり、河野談話がお墨付きを与える形で、誤った歴史が独り歩きしている。それを正すために、政府や民間人が続けてきた努力の成果を台なしにしかねない。まして、米軍司令官に風俗業者の活用を促すなど論外だ。▼飯島勲内閣官房参与の北朝鮮入りが明らかになった。拉致問題を進展させる正念場である。「慰安婦問題は、北朝鮮の拉致と同じ犯罪だ」。日本を告発するのに熱心な一部の識者は、拉致問題の歪曲化にも手を貸していた。そんな暴論の復活が、何より怖い。
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【慰安婦問題】橋下発言検証「大筋正しいものの舌足らず」
産経新聞2013.5.16 00:52
 慰安婦問題をめぐる日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の発言は何が問題なのか、その内容を吟味すると、「事実関係は大筋正しいものの、舌足らずの部分がある」(現代史家の秦郁彦氏)ようだ。橋下氏の言動を検証した。(阿比留瑠比)
 【強制連行】
 「国を挙げて韓国女性を拉致して強制的に売春させた事実の証拠がない」
 この問題では、慰安婦問題で「おわびと反省」を表明した平成5年8月の河野洋平官房長官談話が「日本政府が強制連行を認めた」との誤解と曲解を世界に広めた。しかし、談話作成にかかわった石原信雄元官房副長官は産経新聞の取材に「(河野談話は)いかなる意味でも、政府の意を体して政府の指揮命令下に強制したとは認めていない」と明言している。
 また、9年3月には、当時の平林博内閣外政審議室長が参院予算委員会で「強制連行を直接示す政府資料は発見されていない」と答弁。第一次安倍内閣は19年3月に「軍や官憲による強制連行を直接示す記述も見当たらなかった」とする答弁書を閣議決定している。
 橋下氏は政府の公式見解を述べたに等しい。
 【各国の慰安所】
 「日本軍だけでじゃなくて、いろんな軍で慰安婦制度を活用していた」
 磯村英一・元東洋大学長は東京都渉外部長だった終戦直後、連合国軍総司令部(GHQ)から「占領軍の兵隊のために女性を集めろ」と命令された。産経新聞(6年9月17日付)への寄稿によると、名目は「レクリエーション・センターの設置」だった。
 米軍はベトナム戦争時にも慰安所を利用していたほか、韓国は朝鮮戦争時に「軍が慰安所を管理していたことが、韓国陸軍戦史に出ている」(秦氏)。
 橋下氏の「なぜ日本の慰安婦制度だけが取り上げられるのか」との問題意識はもっともだ。
 【侵略の定義】
 「学術上、定義がないのは安倍晋三首相が言われている通り」
 首相の「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」との発言に反発が出ているが、国際法上、侵略の明確な定義はない。
 1974年の国連総会決議では侵略の定義が定められたが、これは安全保障理事会の「参考」という位置づけで法的拘束力もない。
 第一次安倍内閣は平成18年10月、「『侵略戦争』について国際法上確立されたものとして定義されていない」とする答弁書を閣議決定している。
 【風俗業の利用】
 「(米軍)司令官に会い、『もっと風俗業を活用してほしい』と言った」
 橋下氏は「建前論だと人間社会は回らない」とも主張する。だが、「性」の問題はまさに建前と本音がせめぎ合うテーマであり、ストレートに意見を述べればいいというものではない。
 慰安婦についての「当時は必要だった」との発言も、真意はともかく、秦氏は「政治家なら内外情勢を勘案し、何か主張する際には裏付けとなる証拠を示すなどもっときめ細かな配慮をすべきだった」と指摘する。
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【慰安婦問題】米司令官に「売買春すすめたわけではない」橋下氏、テレビで釈明
産経新聞2013.5.16 10:06
 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は16日午前のフジテレビ番組に出演し、慰安婦問題をめぐる自身の発言について「選挙を意識した発言ではない。不利になることは百も承知で言っている」と述べ、「波紋を起こしながらでも議論していくのが世界のスタンダードだ」と改めて発言の正当性を主張した。
 一方で、米軍司令官に対する「風俗業の活用を」との提案に関しては、「買春や売春を勧めたわけではない。表現に拙(つたな)さがあった」と釈明した。この発言では、どのような業態を念頭に置いているのかを司会者に問われると「買春、売春以外でも、いろんな知恵の積み重ねで性的エネルギーをコントロールする業(ぎょう)がある」と応じた。
 また、一連の発言について「党内でとりまとめた意見ではない。一政治家としての思いだ」と語り、党の見解ではないとの姿勢を強調した。
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風俗活用進言で反省 「米国の風俗文化の認識足りなかった」
産経新聞2013.5.16 09:52
*デーブ・スペクター氏から指摘された…橋下氏
 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は16日午前、フジテレビの報道番組「とくダネ!」に出演し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の司令官に米兵の性的欲求の対応策として、風俗業の活用を進言したことについて、「米国で買春ととられた。大きなミスをしたとすれば(米国の)風俗文化の認識が足りなかったことだ」と反省の言葉を述べた。
 橋下氏は発言の真意については「買春を勧めたわけではない」と釈明しつつも、「米国で風俗といえば買春、売春を思い浮かべる。あまりにも国際的感覚に乏しく、反省すべきところ」と陳謝した。
 発言後、知人の放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏らから「(発言は)米国で誤解を受ける」などと指摘されたという。
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橋下氏の慰安婦発言/「慰安婦」「売春」〜人が生きる、女性が生きる、人間存在の悲しみ 2013-05-15 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法〉 
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韓国、橋下氏の「慰安婦必要だった」を批判 / 「在沖米軍には風俗業利用促す」―与野党から批判 2013-05-14 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法〉 
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