姦通罪での石打ち処刑存続か、人権団体は非難 イラン
2013.06.04 Tue posted at 12:17 JST (CNN)
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは3日、イランで姦通罪に問われた女性らに適用されてきた石打ちによる死刑について、刑法改正後も存続する見通しとなったと明らかにし、改正案をまとめた監督者評議会に対する非難声明を出した。
イランのメヘル通信は4月末、新たな刑法がイスラム法学者らで構成する同評議会の審査、修正を経て、まもなく施行されるとの見通しを伝えていた。ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、同評議会は、いったん削除されていた石打ち刑の条項を復活させたという。
石打ちによる犠牲者の正確な人数は不明だが、同団体によれば、イランでは現在、姦通罪で石打ち刑を言い渡された男女少なくとも10人が収監されている。1980年以降に石打ちで処刑された人は70人を超えるとみられ、最近では09年に執行されたことが分かっている。
また米国務省がイラン反政府団体の報告として伝えたところによると、昨年11月に首都テヘランの検視当局に運ばれた女性4人の遺体に、虐待や石打ちの跡とみられる傷がみられた。イラン当局者らは石打ち刑を否定する一方、女性らは「不倫」と麻薬使用の罪に問われていたと述べた。
*上記事の著作権は[CNN]に帰属します
* * * * * * * * * * * * * * * * * * *
◆ 〔イラン〕姦通罪で石打ちの死刑執行迫る イラン女性の石打ち刑は執行せず 2010-07-02 | 死刑〈国際〉
姦通罪で石打ちの死刑執行迫る 人権団体がイラン政府に中止要請
(CNN)
イランで石打ちによる死刑を言い渡された女性の刑の執行が差し迫っている。人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルが同国政府に対して執行中止を求めるなど、国際社会から注目を浴びている。
人権擁護活動に従事する弁護士によると、イラン北部タブリズの42歳の女性は2006年に姦通罪で有罪を宣告され、石打ちによる死刑を宣告された。女性には2人の子供がいるという。弁護士は1日、テヘランから電話取材に応え、女性は99回のむち打ちで自白を強要されたと話した。
女性は後に自白を撤回し、不法行為はなかったと主張したが、証拠がないまま裁判官5人のうち3人の多数意見で死刑判決が言い渡されたという。最高裁でも07年にこの判断を支持する判決を言い渡した。
アムネスティがイランの刑法として伝えたところでは、石打ち刑の執行に際して女性は胸まで地面に埋められたうえで大きな石を投げつけられる。石が当たって即死することはなく、苦痛を味わいながらの死になるとされる。イランではこの女性のようなケースは異例ではなく、石打ちによる死刑を言い渡されるのはほとんどが女性だという。
アムネスティは30日にイラン政府に対し、すべての死刑執行中止と死刑からの減刑を改めて申し入れた。
米国務省のクローリー次官補も1日、「イランのような近代国家において、このようなことは深刻な人道上の懸念を生じさせる」と述べ、「米国の観点から見ると、不倫を理由に女性を死刑に処するのは適切な刑罰とは言いがたい」と指摘している。
--------------------------------------------------
2010.07.09 Web posted at: 11:28 JST Updated - CNN
イラン女性の石打ち刑は執行せず、依然死刑の可能性(CNN)
イランで姦通罪に問われた女性(42)の石打ちによる死刑執行が迫っていると伝えられた問題で、在英イラン大使館は8日に声明を出し、この女性に対して石打ち刑が執行されることはないと言明した。しかし人権団体などによれば、別の方法で死刑が執行される可能性は依然として残っている。
この問題でイランが公式な声明を出すのは初めて。声明では「この件について誤った報道が流れたが、イランの司法当局から得た情報によれば、女性が石打ちによって死刑を執行されることはない」と述べ、「イランにおいてこのような刑罰が執行されることは稀」だとしている。
しかし国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによれば、女性が死刑になる可能性はまだあるという。過去には石打の刑を言い渡された被告が絞首刑にされたケースが報告されている。
女性側の弁護人などによると、女性は姦通罪に問われ、99回のむち打ちで自白を強要されて2006年に有罪を宣告された。後に自白を撤回したが裁判官の多数意見で死刑を言い渡され、07年の最高裁判決で刑が確定した。
女性の息子は7日、法廷で母親の死刑執行中止を求め、釈放を訴えた。政府にあてた公開書簡でも、母親が有罪にされる証拠も法的根拠もないと訴えている。
◆アフリカ東部ソマリア 死ぬまで石を投げ付ける「石打ちの刑」による公開死刑 2009-11-20 | 死刑〈国際〉
「右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」
“目には目を、歯には歯をと命じられている。しかし、わたしは云っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。(略)求める者には与えなさい。あなたがたも聞いているとおり、「隣人を愛し、敵を憎め」と命じられている。しかし、わたしは云っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。(略)あなたがたの天の父が完全であるように、あなたがたも完全な者となりなさい”(マタイによる福音書5、38〜)
◆女性失明事件の加害者に「目には目を」の刑執行へ イラン 2009-03-02 | 国際
...........