“挑発”行為自覚? 中国公船、米中首脳会談中は尖閣海域から離れる
産経新聞 2013.6.12 01:03
米カリフォルニア州で行われた米中首脳会談(日本時間8、9両日)の間、中国公船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域への侵入を自粛していたことが11日、分かった。尖閣をめぐり日中双方の対話を望む米国に配慮したものとみられるが、中国政府自身が尖閣周辺での公船航行を、日米を刺激する「挑発行為」と認識していることが浮き彫りになった。
海上保安庁などによると、中国の海洋監視船は今月7日まで11日連続で尖閣周辺の接続水域に侵入した。1日以降は「海監23」など3隻が相次ぎ接続水域に入っていたが、3隻は米中首脳会談が始まる前日の7日午前10時34〜48分の間に接続水域を出た。
これ以降、米中首脳会談が行われていた8日午前8時半から9日午前3時半までの間も含め、中国公船は接続水域外で航行。7日まで接続水域内を航行していた3隻は、会談終了後の9日午後8時31〜52分の間に再び侵入した。
中国公船の動きについて政府関係者は11日、「平時に中国政府首脳部が命令できるほど指揮命令系統はしっかりしていない」としながらも、「現場レベルが習主席の意向を忖(そん)度(たく)して自粛したのでは」と指摘した。
米中首脳会談では、オバマ米大統領が尖閣をめぐる日中関係について「対話を目指すべきだ」と要求。中国の習近平国家主席は「関係各国が挑発ともめ事を起こすことをやめ、対話を通じて問題を解決することを望む」と主張した。
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◆ 連日のように尖閣諸島周辺を航行していた中国公船が、突然姿を消した 『八重山日報』 2013-06-10 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉
連日のように尖閣諸島周辺を航行していた中国公船…
八重山日報2013年6月10日23:17:00金波銀波
連日のように尖閣諸島周辺を航行していた中国公船が、突然姿を消した。不思議に思っていたが、ニュースを見て合点がいった。時を同じくして米中首脳会談があるのだ▼会談では尖閣問題も中心議題。尖閣は中国領だと主張し、米国に不介入を要求する習近平氏と、日中の対話を求めるオバマ氏の応酬になったようだ。中国側には、こうした微妙な時期に、尖閣周辺でことを起こしたくない、という政治的な配慮があったのだろう。中国公船の出没が、中国政府上層部の指示であることがうかがえる▼尖閣周辺を航行する中国公船は、最近はだいたい3隻で1組。1隻が休養のため現場を離れると、すかさず別の1隻が交替で入ってくる。つまり24時間体制である。これでは警護する海保も大変だ。攻めるより、守るほうが気を使う。中国側は当然、消耗戦の末、日本側が疲れ果てることを狙っているのだろう。さらに、大攻勢をかける時期を慎重に狙っていると見たほうがいい▼米中首脳会談が終われば、中国公船は尖閣周辺にまた舞い戻ってくるはずだ。実に容易ならぬ相手だと覚悟しなくてはならない。八重山には、中国との関係改善を急いでいる住民はほとんどいない。尖閣問題で安易に譲歩しないよう、日米両政府にしっかりとクギを刺したい。
*上記事の著作権は[八重山日報]に帰属します
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