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スノーデン元CIA職員の情報漏洩 中国に使われ捨てられて…中国が最も得したということだけは確かである

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【風を読む】中国に使われ捨てられて… 論説副委員長・西田令一
産経新聞2013.7.9 12:39
 米通信傍受機関、国家安全保障局(NSA)の情報漏洩(ろうえい)は日本などの外交施設の盗聴疑惑にまで発展し、どこまで広がりをみせるかはっきりしない。が、中国が最も得したということだけは確かである。
 NSAが通話履歴や電子メールなど大量の個人情報を密(ひそ)かに収集していたことが発覚したのは、6月上旬の米中首脳会談の直前だ。
 米側は、年30兆円もの知的財産の損失を被る中国などからのサイバー攻撃を最優先議題に据えたから、何とも発覚時期が悪かった。
 ほどなくして、米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者(スパイ罪などで訴追)が中国・香港特別行政区から、自分が漏洩者だと名乗り出て、NSAは中国大陸や香港でハッキング行為をしてきた、とも暴露した。
 すると、英字紙チャイナ・デーリーは、中国を非難する米国こそ「個人の自由とプライバシー追求への最大の脅威」との識者見解を伝え、国際情報紙、環球時報は「中国の安全を侵犯する行為の即時停止」を迫る有力学者発言を引用する。外務省報道官も「国際社会の懸念」を振りかざして米側に説明を求めた。サイバー攻撃追及の矛先を漏洩の方にそらす意図がありありだった。
 軍民の先端技術を盗用するサイバー攻撃は、テロ防止目的の個人情報収集とはもちろん、諜報活動の一環たる盗聴とも次元が違う。体制ぐるみの犯罪といえる。その大きな脅威が、漏洩に世の非難と関心が集まったせいでかすんでしまう。
 中国が、米国の身柄引き渡し要請が来て摩擦の種となった同容疑者をロシアへ出境させたのは、取る物を取っての厄介払いだった。
 漏洩には、テロ阻止とプライバシー保護の折り合いで論議を促した効用もみられる。同容疑者はしかし、法を犯し、情報、政治の自由度に難のある中国・香港やロシアを脱出先に選ぶなど、問題提起の仕方を完全に誤ったというほかない。
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「スノーデン巡り米中露が激しい駆け引き 我が日本には恥さらしの元首相」 宮家邦彦 2013-06-28 | 国際/中国/アジア 
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「米国の諜報活動を暴露した元CIA職員エドワード・スノーデン氏は中国のスパイか」 矢板明夫 2013-06-23 | 国際/中国/アジア 
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