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「はだしのゲン」第2部掲載誌は、左派系オピニオン雑誌・共産党機関誌・日教組機関紙

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本当に読んでから批判してる!?「はだしのゲン」問題を批判する新聞社はこの残虐シーンを紙面に載せられますか
現代ビジネス「ニュースの深層」2013年08月26日(月) 高橋 洋一
 漫画「はだしのゲン」が問題になっている。松江市教育委員会が「はだしのゲン」を市内の小・中学校の図書室で子どもが自由に読むことができなくするよう学校側に求めていたことについて、朝日新聞など全国紙が社説で批判しているのだ。
 その批判の論拠として、「はだしのゲン」が各国で翻訳されていること、過度な規制が表現の自由の侵害にもなることをあげている。
 筆者も時間がたっぷりある夏休みの中、「はだしのゲン」を読んでみた。漫画は書庫のスペースを食うのであまり歓迎ではないのが、今は電子ブックがあるのでその心配も無用だ。
 それにしても、新聞の社説で批判している論説委員の方々は、ほんとうに「はだしのゲン」を読んだのだろうか、読んでいるうちに心配になってきた。
■少年誌連載だった第1部はすばらしかったが
 そもそも松江市教育委員会の対応の発端は、昨年8月、市民から「はだしのゲン」の後半に、資料の引用なしでの残忍な描写箇所があり、誤った歴史認識を子供に植え付けると、学校の図書室から撤去を求める陳情があったことだ。実際に現物を読むと、私もちょっと唸ってしまう箇所があった。
 「はだしのゲン」は、第1部と第2部にわかれている。
 第1部は感動ものだ。原爆投下前後と終戦後の動乱を描いており、ややグロテスクな絵もあるが、戦争の悲惨さがわかる。筆者は中学生の修学旅行ではじめて広島平和記念資料館を訪れて驚いた。修学旅行では見学時間が少なかったので、以降広島に行くたびに何度も行っている。「はだしのゲン」の第1部はその導入にもいいだろう。
 一方、第2部になると、ちょっと雰囲気が違ってくる。率直にいえばやや説教臭いのだ。天皇の戦争責任にやたらに言及したり、いろいろな不満をすべて戦争のせいにしたりする。
 なぜかといえば、漫画の連載誌が異なっているからだ。
 第1部は商業漫画誌「少年ジャンプ」に掲載された。しかし第2部は、掲載時期はそれぞれ異なるが、左派系オピニオン雑誌「市民」、日本共産党機関誌「文化評論」、日教組機関紙「教育評論」にわたっている。要するに、第1部は子供も読む漫画誌の連載だが、第2部は一部政党色の強い大人だけが読む機関誌が舞台だったのだ。
 掲載誌の読者が大きく異なる上に、担当編集者の考えも違うだろう。「はだしのゲン」の作者が編集者の意向あわせるとはいわないが、当然、対象読者向けになってしまうだろう。その違いが、第1部と第2部の間の差になっているのだ。
 朝日新聞など全国紙が展開している批判についていえば、「はだしのゲン」はすでに出版されているのだから、表現の自由は確保されていることは明らかだ。それと小中学校の図書室において教育教材とすることの是非は区別すべきである。
 「はだしのゲン」の第1部はすばらしい。しかし、第2部には、小中学生に対する教育教材には疑問と思える記述もある。その漫画中のセリフと描写を抜き出すと以下の通りだ。
 「首をおもしろ半分に切り落したり」、
 「銃剣術の的にしたり」、
 「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」、
 「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」
 漫画なので当然なのかもしれないが、こうした描写が旧日本軍による蛮行としてなんの出典も示さずに描かれている。
 これらのセリフと描写についても賛否はあるだろう。ただし、上のセリフと描写を社説で松江市教育委員会を批判している新聞は自社の紙面に掲載できるだろうか。とてもできないだろう。朝日新聞など全国紙の社説では、こうした点がまったく言及されていない。テレビもこの描写は放映できないだろう。映画化だって、R18でなければとても無理だろう。
 こうした事情を考えると、「はだしのゲン」は第1部だけを小中学校の図書室で自由に読めるようにするとのいうのも一案だろう。
■中央集権的な発想の新聞
 ただし、もっとも重要なことは松江市市民がどう思うかだ。はっきりいえば、松江市に住んでおらず、子供が市内の小・中学校に通っていない人があれこれいうべきでない。それが地方自治だ。住民がどのような決定をしても、それは住民の問題であって、他の地域の住民の問題でない。
 マスコミの社説には、地方自治の観点がまったく抜けている。日本のマスコミは強烈な中央集権である。新聞、テレビはほとんどが中央のコピーになっている。松江市教育委員会という地方の一事件を取り上げて、全国すべてでこうした対応は悪という批判を展開している。
 しかし、それはやり過ぎだろう。地方に任せてみたらいい。松江市教育委員会も、マスコミの意見より市民の意見をよく聞いて、自信をもって判断すればいい。
 下村博文文部科学大臣は、「はだしのゲン」について、「子どもの発達段階に応じた教育的配慮の必要性があり、それぞれの自治体の判断だ」と述べた。これは地方自治の観点から当たり前だ。そして、それぞれの地方でいろいろな判断があってもいい。
 *上記事の著作権は[現代ビジネス]に帰属します *強調(太字・着色)は来栖
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根拠のない日本軍の蛮行や昭和天皇への呪詛がてんこ盛り「はだしのゲン」が、なぜ全国津々浦々の学校に 2013-08-24 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉 
 【産経抄】8月24日
 産経新聞2013.8.24 03:08
 貴重ということばを辞書で引いてみると、「きわめて大切なこと」や「とうとび重んじること」とある。原爆投下後の広島で暴力的に生きる少年たちを描いた漫画「はだしのゲン」をいくつかの新聞は、「貴重な作品」と評していてびっくりした。たぶん辞書を引くのをお忘れになったのだろう。▼ゲンは昭和48年、少年ジャンプで連載が開始された。当時抄子は、なけなしの小遣いをはたいてジャンプを毎週買っていたが、「ど根性ガエル」は覚えていてもこの作品は、ほとんど記憶がない。同誌名物の読者アンケートでも下位を低迷していた。▼同じ作者の手による「反原爆」漫画でも、大阪万博の年に発表された「ある日突然に」の方が、被爆2世とその父の哀切を描いて完成度が高かった。にもかかわらず、ゲンが全国津々浦々の学校に置かれるようになったのはなぜか。▼ジャンプで連載が打ち切られると、ゲンは、日本共産党系雑誌に、そこも打ち切られると日教組系雑誌に掲載された。根拠のない日本軍の“蛮行”や昭和天皇への呪詛(じゅそ)がてんこ盛りになったのもこのころである。 ▼親の知らぬ間に、「平和教育」の美名の下に教師たちが、グロテスクな「反天皇制」漫画を喜々として図書室や教室に置いていったこと自体がおかしい。松江市教育委員会は、教師の許可を得てから閲覧させるよう市立小中学校に指示したが、当たり前で遅すぎるくらいである。▼同時代にジャンプでヒットした永井豪の「ハレンチ学園」は、ついぞ小学校の図書館に置かれなかったが、誰も言論抑圧とは言わなかった。ふだんは漫画を下に見ているのに、ゲンだけを特別扱いにする教師や新聞には、何か別の意図があると疑ってかかった方がいい。
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「はだしのゲン」はどんな本か 社説を書いた各紙論説委員は本当に「ゲン」を読んでいるのか 阿比留瑠比 2013-08-22 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉 
 【阿比留瑠比の極言御免】「はだしのゲン」はどんな本か
 産経新聞2013.8.21 21:03
 米国による原爆投下後の広島を生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治著)が物議をかもしている。松江市教育委員会が市内の公立小中学校に、倉庫などにしまって図書館で自由に読めなくする「閉架」措置をとるよう指示したのがきっかけだ。
 この作品の残虐表現について「発達段階の子供に適切かどうか疑問」と判断した市教委に対し、いくつかの新聞が社説で取り上げ批判する事態になっている。例えばこんな論調である。
 「閲覧制限はすぐ撤回を」(20日付朝日新聞)
 「戦争知る貴重な作品だ」(同日付毎日新聞)
 「彼に平和を教わった」(21日付東京新聞)
 どれも「ゲン」を高く評価した上で、市教委の指示に関しては「子どもたちの(原爆に関心を持つ)そうした出会いを奪いかねない」(朝日)、「子供たちが考える機会を奪う」(毎日)、「子どもたちよ、もっとゲンに触れ、そして自分で感じてほしい」(東京)などと主張する。
 だが、これらの社説は、実際の「ゲン」の作品世界とは遊離していないか。社説を書いた各紙の論説委員は、本当に「ゲン」を読んでいるのかと疑問に思う。
 40年近く前、小学校の学級文庫に並ぶこの作品を読んだ筆者は、そこから「平和の尊さを学ぶ」(毎日)というより、人間社会の「悪意」と「憎しみ」ばかりを印象に刻んだ。グロテスクな表現と登場人物の自己中心的な言い分にうんざりした記憶はあっても、「中沢さんの思いに子どもたちが共感した」(朝日)とはにわかに信じがたい。
 3紙の社説は具体的に触れていないが、「ゲン」では何ら根拠も示さず旧日本軍の「蛮行」が「これでもか」というほど語られる。
 「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊を引っ張り出したり」「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」…。
 特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる。
 「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇」「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴はこの日本にはいっぱい、いっぱいおるよ。まずは最高の殺人者天皇じゃ」
 東京社説によると「ゲン」は、韓国では全10巻3万セットを売り上げるベストセラーだという。さだめし、韓国の「反日」活動の論拠の一つとして利用されていることだろう。
 朝日社説は「漫画を否定しがちだった先生たちが、限られた図書館予算の中から『ゲン』を積極的に受け入れたのも、作品のメッセージ力が強かったからこそだ」と持ち上げる。とはいえ、日教組好みのメッセージだったからこそ、学校現場で普及したのだから当たり前の話である。
 憲法は表現の自由を保障しており、「ゲン」のような漫画があってもいい。だが、それと教育現場にふさわしいかはおのずと別問題だ。「閉架」措置うんぬん以前に、小中学校に常備すべき本だとはとても思えない。(政治部編集委員)
 *上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
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